大一「ダイナマイト」(1992年、権利モノ)は、何故連チャンしたのか?
※以前、似たようなタイトルで記事をアップしたが、読み直した所、説明が非常に判りにくかった。そこで、あらためて書き直した次第である。
大一の名機「ダイナマイト」が爆裂連チャン機だった事は、当ブログの読者ならご存知であろう。
しかし、その連チャンの詳細な仕組みについては、知らずに打っていた人も多い筈だ。
今回は、ダイナマイトの内部的な「連チャンシステム」について、振り返る。
「ダイナマイト」は、ラウンド振り分け型の1回権利物である。
デジタルに「3」が出れば小当り(1R=120発)、「7」が出れば大当り(16R=2000発)というゲーム性で知られた。
そして、本機が人気となった最大の要因が、その連チャン性にあった。
連チャンの合図は、小当りの「3」。その後に「7」が出れば、一気に4連、5連…と連チャン期待が高まる。
反面、一たびハマると、幾らデジタルを回してもハズレばかり。たまに出るのは単発の「3」…という辛い展開が待っていた。
ここまでの話は、実機を打っている人ならば、頭に残っているだろう。
では、連チャン機ダイナマイトの「出目」は、どうやって決定されていたのか?
本機では、デジタル下の「ロータリー役物」に玉が貯留された瞬間(センサーが玉を感知した瞬間)、特定の乱数を取得する。
乱数カウンターの範囲は、0~1023の1024コマで、カウンターの移行速度は「4/1000秒」で1コマ進む。よって、カウンター周期は「1周(1024コマ)=4.096秒(約4秒)」となる。
乱数が決まると、各乱数に対応する「出目テーブル」が参照され、1~8のデジタル出目が決定される仕組みだ。
なお、ここで決まるのは停止出目ではなく、デジタルが回転を始めるスタート出目である。
ただし、デジタルは回転開始から常に「7周プラス6コマ」で停止する。よって、出目テーブルで決定した出目「マイナス2コマ」が停止出目となる(ex.出目テーブルが「6」なら、デジタルは「4」で停止)。
したがって、出目テーブルは、デジタルの停止出目を決定しているのと、何ら変わりはない。
(A)乱数カウンターの偏り
さて、上記の乱数カウンター(0~1023)だが、実は、配列上大きな「偏り」が存在した。
これが、独特の連チャンとハマリを生んだ第一の秘密である。
カウンター前半「0~511」の範囲には、大当りの「7」に対応する乱数が、わずか5個しかない(0.97%)。
反対に、後半「512~1023」の範囲には、「7」に対応する乱数が123個もある(24%)。
この為、カウンターの前半部分を「低確率ゾーン」、後半部分を「高確率ゾーン」と呼ぶ(後述する「天国モード」「地獄モード」とは、別の概念である)。
なお、小当り「3」に対応する乱数については、「7」ほど極端な偏りはない。
(B)カウンターのリセット(巻戻し)
次なる本機の特徴として、左肩スルーチャッカー通過後、電チューが閉じる直前に、乱数カウンターが一旦「リセット」される。これが、連チャンを呼ぶ第二の秘密だ。
つまり、「左肩通過⇒電チュー入賞⇒エレベーター役物通過⇒貯留センサー感知⇒デジタル回転」という一連の流れの中で、デジタルが回る直前には、必ずカウンターの巻き戻し(初期化)作業が行われる。ゴリコップやラッキーボーイでも、この手法が取られていた。
(C)天国モードと地獄モード
乱数カウンターが巻き戻される時は、「0」(始点)或いは「512」(中間点)の位置まで、強制的に飛ばされる。
どの地点に戻されるかは、滞在する「モード」によって異なる。地獄モード滞在時なら「0」、天国モードなら「512」。この二つのモードこそ、連チャンの第三の秘密である。
(ここまでのおさらい)

それでは、肝心の乱数を取得するタイミングは、どうなっているのだろうか。
これは、先程も書いたが、「ロータリー役物貯留センサーが、玉を感知した瞬間」である。
電チューが玉を拾ってから、貯留センサーに到達するまでの時間は、バラツキはあるものの、役物の構造上、特定の範囲に集中する。
言い換えれば、乱数カウンターがリセットされてから、乱数を取得するまでの時間は、毎回ほぼ一定という事になるのだ。
電チュー入賞から、貯留センサー到達までの時間は、およそ「1~1.8秒」である。
なお、0,8秒の誤差は、玉が電チューに入賞するタイミングや、役物内での玉の動き(遊び)などによって生じるズレである。
カウンターがリセットされてから、「1~1.8秒」の間に進むコマ数は、移行速度(一コマ=4/1000秒)から計算すると、「250~450コマ」となる。
つまり、カウンターのスタート地点(「0」または「512」)から、250~450コマ先の乱数を取得しやすいという事だ。
「0」からスタートする地獄モードでは「250~450」付近、「512」からスタートする天国モードでは「762~962」付近の数値が、ほぼ毎回拾われる。
ここで、各乱数に対応する出目テーブルを見ると、「250~450」の範囲には大当りの「7」が一つもない(0%)。逆に、「762~962」の範囲には「7」が105個も存在する(52.5%)。
地獄モードで全く7が出現せず、天国モードで7が連チャンする現象は、このような乱数カウンター&出目テーブルの偏りによって、引き起こされていたのだ。
また、台毎の「クセ」により、拾われる乱数に偏りが生じ、連チャンし易い台、しにくい台が生まれる、といわれる事もあった。但し、この点についての検証は難しいだろう。
(おさらい)

基本的には、高確率ゾーンの乱数を拾いやすい天国モードでなければ、大当りの「7」が出る事はない。ただし、低確率ゾーンの中にも、高確率ゾーンとの境界線(カウンター「464~511」)付近には、大当りの「7」が出るポイントが幾つかある。
通常、境界線付近の乱数は拾われにくいが、以下のケースでは拾われる事がある。
(1)電チュー入賞タイミングが通常より遅い(電チュー閉鎖ギリギリで拾われた)場合
(2)役物内で玉が不規則に暴れた場合
(3)役物に連続入賞して、センサーが追加玉を感知するタイミングが遅れた場合
(4)モーニング仕込みの「手入れ」など、通常と異なる手段でデジタルを回した場合(この場合、カウンターの巻戻し=初期化自体が行われない)
ホールでしばしば見られた「7」の単発(「3」を介さない大当り)は、こうした4つのケース(特に1~3)で発生すると考えられる。
このように、単発大当りは、地獄モード滞在中に高確率ゾーン付近(境界線)の乱数を拾う、という特殊なケースで発生する。当然、内部的に天国モードでなければ、連チャンはしない。手入れのモーニングでデジタルに「7」が仕込んであっても、内部的には全くオイシクなかった訳だ。
ちなみに、境界線付近には、天国モードの移行契機となる「7」もわずかに存在する。「3」が出ないのに連チャンがいきなり始まったようなケースは、この「レア7」を引いた場合である。
それでは、ここで天国⇔地獄のモード移行契機について具体的に説明する。
これは、1024ある乱数のうち、特定の24個の数値を拾うと天国に上がり、特定の192個の乱数を拾うと地獄に転落する仕組みだ。
すなわち、天国へのモード移行率は24/1024=1/42.7、地獄への転落率は192/1024=1/5.3となる。これが、ダイナマイトのゲーム性の「肝」といえる。
ここで、天国移行の契機となる24個の乱数を出目テーブルに照らすと、低確率ゾーンにおいては全て小当りの「3」になっている。「3」を大当りのリーチ目とする理由が、ここにある。但し、モード移行に関係ないハズレの「3」も、多く存在する(単発の「3」)。
一方、地獄モード転落に繋がる192個の乱数を出目テーブルで見ると、「7」が非常に多くなっている(逆に「3」は少ない)。これは、一旦天国に上がると、7が出るまでは地獄に転落しにくい事を意味しており、良心的な設計といえる。
こうした特徴に鑑み、天国モード滞在中は、電チュー入賞時に止打ちする「小技」もあった。
役物入賞後も玉を打ち続けると、スルーを通過するたびにカウンターがリセットされる。その結果、通常と異なるタイミングで乱数を拾って、地獄モードに転落し易くなるとされたからだ。
しかし、これは正確には「地獄モードへの転落を防ぐ」ものではなく、「天国モード滞在時に、大当りの「7」を多く出現させる」効果を持つものであった。
なぜなら、地獄転落の契機となる192個の乱数に、カウンター上の大きな偏りはないからだ。どのタイミングで乱数を拾っても、同じようにモード転落の可能性があり、転落を意図的に回避する事は、人為的には不可能であった。
ただ、不規則にカウンターがリセットされると、たとえ天国モードでも、低確率ゾーンに飛ばされてしまう事はある。
低確率ゾーンに飛ぶと、大当りの「7」ではなく、小当りの「3」や通常出目の出現率がアップしてしまう。結果的に、「7」の連チャン回数が減ってしまう事になるのだ。
こうした事態を防ぐ為に、連チャン中は常に「止打ち」を行い、不用意なカウンターのリセットを避ける必要があった。
以上が、ダイナマイトの連チャン⇔ハマリを生み出した、内部仕様の説明である。
だいぶ書き直してはみたが、やはり判りにくい個所がまだまだ多い。
ハッキリ言って、説明下手としかいいようがないが…・その辺は、どうかご了承頂きたい。
20年前、我々の胸をときめかせた名機「ダイナマイト」。
その中身を今さら検証したところで、1円の得にもならない事は明らかである。
それでも、「ああ、あの独特の連チャンとハマリには、こんな仕掛けがあったのか」と、当時を偲んで頂ければ、それで十分である。
★★追記★★
ダイナマイトの後継機「ラッキーボーイ」(1993年登場)は、基本的にダイナマイトと同様の連チャンシステムである。
但し、乱数カウンター(及び出目テーブル)の配列は、ダイナマイトと異なる。特に、天国モードでの「3」「7」の偏りはダイナマイト以上で、一度天国に上がればダイナマイト以上に爆裂するスペックになっている。
ちなみに、賞球数はダイナマイト=6&13、ラッキーボーイは7&15で、大当り出玉はラッキーボーイの方が多い(ダ…2000発、ラ…2400発)。
★★追記2★★
(2016.10.12 ケイちゃんさん)
コメント有難うございます。1撃10万発…何とも凄まじいです。
私も、足下両脇に箱積みの経験は何度もありますが、流石に7の
50連は味わった試しが無いです(ワンチャンスだと、止め打ち
駆使で、小当りとハズレを挟みつつ、7を十数回出したのが最高
です。ケイちゃんさんから見ると、引き弱かもしれませんが…。
それと、自分のエリアでは、2円未満の換金の店が無かったので、
1.8円の換金レートが新鮮に映ります。なお、初代に保留ランプは
付いていません。かなり後に出たCRダイナマイトキング辺りは、
保留機能がありましたが。
★★追記2★★
(2016.10.12 ケイちゃんさん)
コメント有難うございます。1撃10万発…何とも凄まじいです。
私も、足下両脇に箱積みの経験は何度もありますが、流石に7の
50連は味わった試しが無いです(ワンチャンスだと、止め打ち
駆使で、小当りとハズレを挟みつつ、7を十数回出したのが最高
です。ケイちゃんさんから見ると、引き弱かもしれませんが…。
それと、自分のエリアでは、2円未満の換金の店が無かったので、
1.8円の換金レートが新鮮に映ります。なお、初代に保留ランプは
付いていません。かなり後に出たCRダイナマイトキング辺りは、
保留機能がありましたが。
ちなみに自分は当時アレキングばかり打ってました
アレキングの場合、乱数が256個だったため、デジタル始動口に入賞するタイミング(速度)で、天国行きの3かガセ3が見抜けるぐらいに打ち込みました
まあ、アレキングの場合、普通に入賞したら、地獄モードで出現する可能性のある3は4個しか無いんですけどね(^^;
ラッキーボーイが出ましたね。
ちょっとまろやかな感じ?でしたが、
同じ抽選方法でしたっけ???
あらためて・・・あの頃は楽しかったですね。
当時は5百円玉ウン万円分をドル箱に入れて
打ちまくるオヤジとかいてまさに鉄火場と化して
いた記憶がありますよ。
モーニングも良く行く店は全て1からでしっかり連チャンしてました。
何かやり方があったでしょうね。
レア7を直ぐに引いて3の小当後、4秒止め打ちして7の大当たりしたよ、保留玉を4個消化後、4秒止め打ちして、保留玉を4個消化中に7の大当たりさせると
50連チャン10万発出したよ
換金率が1・8位で
17万円位勝ったと思います
生涯最高出玉の台でしたよ
とんでもないぐらいハマリ
天国モードには、恐ろしほどのスピードで大連チャンする台でしたよ
お腹にパチンコ玉のあざが出来たよ
CR機の最近は
北斗の拳6で、56000発
AKB48重力シンパシーで、52000発
等価交換だから
20万円以上勝ち
そんな台より
インパクトがある出玉だったよ
初代ダイナマイトは