まにあっく懐パチ・懐スロ

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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ハッピー2(太陽電子、権利物)

2012-03-19 00:34:04 | 権利モノ

ハッピー2(太陽電子、権利物)…1992年登場。賞球:7&15。

いわゆる「マイナー機」だが、香ばしいゲーム性に当時ハマった人もいるだろう。

私自身は、東京・町田の「原町田センター」(後に「ガイア町田店」⇒閉店)と横浜・上永谷の「トーホー」(閉店)でしか遭遇した事がない。


 

「ハッピー2」の大当りまでの過程は、次の通りである。

(1)天横の命釘に玉を飛び込ませる。

(2)命釘を抜けた玉は、天下のチューリップを通過後、中央ヤクモノに入る。

(3)中央ヤクモノは2段クルーンになっており、上段クルーンには左右2つの穴がある。ただし振り分けはなく、いずれの穴に入っても下段クルーンに落ちる。

(4)一方、下段クルーンには手前1つ、奥2つの「3つ穴」があり、手前に落ちると権利発生。

(天下チューリップ…通常時は閉じている。「WEL」と書かれた部分が命釘だ。この釘調整だと、命釘を抜けた玉は100%チューリップに入る。)

 

(チューリップ下の2段クルーン。上段は振り分けのない2つ穴。下段3つ穴クルーンの振り分け率は、実は1/3ではなく1/2だった。勿論、ネカセやクルーンのクセで変化。)

 

権利獲得後は、右打ちで出玉を稼ぐ。盤面中央最下部の「OPEN」チャッカー入賞で、その上の「OPEN」アタッカーが最大16回開放する。1回の権利での出玉は約2300発。

但し、OPENチャッカーにはメモリー機能が付いておらず、2個続けて入賞したりすると、その分アタッカーの開放回数が減ってしまう。

この不親切な設計は、平成初期の新要件権利物に共通した欠点でもある。


 

本機の面白い点は、チューリップの現在の状態により、権利獲得の期待度が変わる事だ。

天下の通過チューリップは、玉が入る度に開閉を繰り返している。

通常、このチューリップは閉じているが、命釘を抜けた玉が通過すると、チューリップが開いた状態でクルーンの振り分けに挑む。

もし、ここで大当り穴に入れば、チューリップが開いたまま、権利を獲得出来る訳だ。

後は、権利消化後に通常打ちに戻せば、チューリップには容易に玉が入る。3つ穴クルーンの振り分けにも勝てば、連続して権利が発生する仕組みだ。もちろん、クルーンで外れてしまえば権利は発生しない。

 

一方、チューリップを最初に通過した玉がクルーンでハズれた場合、チューリップは開いた状態だから、クルーンへの再入賞は簡単である。

ただ、ここで大当りすると、今度はチューリップが閉じている為に、権利消化後の連チャンは無くなってしまう。

要するに、チューリップ入賞とクルーン振り分けが巧く噛み合った時に、一撃4600発の出玉が期待できたのだ。

但し、気を抜いていると、大当り直後に、開いたチューリップに追加玉が入り、クルーン手前に入賞して「即パンク」という危険もあった。


 ただ、上記の特殊なゲーム性を好まないホールでは、本機は「一発台」として使用された。

こういう店では、一旦権利を獲得してしまえば、権利終了後に店員を呼び、大当り穴に玉を手入れして貰う。で、都合2回の権利を消化した時点で、「打ち止め」となる訳だ。

この時期、「ジャスティ」や「ターゲット」等のいわゆる「一発台」は、既に撤去が進んでいた。

その為、こういう「一発タイプ」の権利物を好んだファンも、少なくなかった。

複雑なゲーム性で出玉がバラつくよりも、単純に一回当れば4000~5000発出る方が、店にも客にも判り易かったのは事実だ。

ただ、このような営業方法は、おおっぴらには認められておらず、次第に撤去するホールが増えていく。


 

という訳で、太陽電子といえば「アレパチ」だが、かつては、こんな味わい深い権利物も出していたのだ。

平成初期の忘れ去られた「名機」達を、これからも少しづつ紹介して行きたい。