スペインは、言わずと知れた人気の観光地です。ゴヤ、ビカソ、ダリ等多くの画家を排出し、ガウディが設計した世界遺産のサグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会)は一度は見てみたい場所です。
レコンキスタ(国土回復運動718年-1492年)以前はムスリム教が多数派を占める地域も有ったのですが、現在では94%がカトリックです。
温暖な気候から、日本人からもリタイア後の移住先としても注目されましたが、日本から遠いところがネックとなったようです。
地中海をはさんだ飛び地にセウタ、メリリャがありモロッコと国境を接しています。アフリカからの移民はこの地を経由しスペインに入国した後、ヨーロッパ各地に散っていくことが多いようです。
移民たちはヨーロッパに渡った後、スペイン南部の海岸で地中海対岸の故郷を偲び、涙を流すことも有ったのかも知れません。
アルハンブラの思い出というギター独奏曲をご存知でしょうか。スペインの作曲家フランシスコ・タレガによる名曲です。モチーフとなったアルハンブラ宮殿はスペイン南部のアンダルシア州のグラナダにあります。
アルハンブラ宮殿はスペイン屈指の世界遺産で、世界中から観光客が訪れる名所ですが、元はイスラム教徒の宮殿です。9世紀末アラブ人が農民の反乱軍からの防御壁として築づいたものが拡張され宮殿となったものです。
1492年、カソリックのレコンキスタによってグラナダが陥落し、アルハンブラ宮殿もキリスト教徒の手に渡りました。モスクは教会に変えられ、礼拝堂や修道院が建築されました。
現在のスペインはカトリック教国なのですが、レコンキスタの過程で、それまでのイスラム的な文化は払拭されました。もっともカトリック協会側から見ると浄化ということなのですが。
でも、現実にはスペインをスペインたらしめる数多くの文化がイスラムにその多くを負っているようです。
スペインを訪れるムスリム教徒達は、このアルハンブラを他の誰にもまして特別な気持ちで見ているようです。彼らにとってアルハンブラはムスリム=スベイン(アル=アンダルス)の象徴であり、ムスリムの支配と信仰がくだかれてもなおスペインに残った輝かしい遺産なのだそうです。
教会がモスクとなり世界遺産となったトルコのアヤ・ソフィア。ムスリムの宮殿が教会となり世界遺産となったアルハンブラ宮殿。いずれも魅力的な場所です。
ムスリム教とキリスト教がせめぎ合ったスペインとトルコがとても素敵な国なのは、やはり長い年月の中で異文化が融合して昇華しているという魅力なのでしょう。
宗教が違っても、宗派が違っても、一緒になれば素敵なことが出来る。そんな事を子供達が信じることの出来る世界でありますように。
このプログの画像はisis_chanプロジェクトに参加されているイラストレーターの方々からお借りしています。isis_chanプロジェクトの目的は、ISが発信する残酷な画像のインターネットでのヒット率を低下させることだそうです。isis_chanプロジェクトにはガイドラインがあり、ムスリムと彼らの信仰の尊重、暴力的・性的表現・政治的主張の禁止等々決められています。私のプログは極力このガイドラインに沿って書いているつもりですが、抵触していると思われたら、それは私の文章力の無さから来るものだと思います。
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