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ISIS chanとISIL kun(ムスリムの子供達)その39 アルジェリア

2016-01-17 16:41:38 | 日記

アルジェリアは、面積が238万平方キロメートル(内、砂漠地帯約200万平方キロメートル)(アフリカ第1位)、人口は3,780万人(2013年)、アフリカの大国です。旧宗主国はフランス、首都のアルジェの旧市街はアルジェのカスバとして世界遺産にも登録されています。

カスバとは、本来オスマン帝国領下の16世紀において、アルジェの丘に建てられたオスマン帝国の太守の城塞のことですが、旧市街自体のことも「カスバ」と呼ばれるようになりました。

カスバは、しばしばアルジェリアを舞台とする映画や音楽作品に登場します。

植民地下のアルジェリアで撮影された「望郷」(1937年 フランス製作)では、フランスからアルジェリアへ逃亡した大泥棒ペペの潜伏先にカスバが選ばれました。

映画では、世界各国の犯罪者が隠れる「怪しげな」街として描写され、それを見たアルジェリア映画界の人間はアルジェリアの人々は朝日新聞のインタビューでインタビューにて不満を述べたそうです。

ただ、インタビュー自体が1992年のことですが。

海から、あるいはテラスからカスバを眺めれば、とても美しいのですが、現在のカスバは老朽化によって崩壊の危機に直面しており、構造上、ある家が崩れると、それと折り重なっている家々もドミノ倒しのように倒壊の危機にさらされてしまうのだそうです。

 

今から3年前の2013年1月アルジェリアのイナメナス付近の天然ガス精製プラントにおいて、日本人10人を含む多数が犠牲になった事件がありました。

アルジェリア人質事件です。

アルカイダ系の武装勢力「イスラム聖戦士血盟団」が、アルジェリア東部、リビア国境から60kmほど西にあるイナメナスから西南およそ40kmの位置にある天然ガス精製プラントを襲撃しはじめたのは2013年1月16日の早朝未明のことでした。

この事件では、ソマリア沖海賊の対策部隊としてジブチに派遣されている陸上自衛隊のレンジャー部隊をアルジェリアに展開する作戦案も出たのですが、法的な問題から防衛省は不可能と判断、実現しませんでした。

それが、2013年の自衛隊法で在外邦人保護の陸上輸送を可能とする改正に繋がることとなりました。

犠牲になった日本人は全員が日揮関係の幹部・協力会社・派遣社員でした。

日揮は1969年からアルジェリアでプラント建設を行っており、アルジェリアで数々のプロジェクトを成功させ、また工事を行う際には現地のエンジニアを雇い、教育していたため現地での信頼は厚かったのだそうです。

16日には日揮の横浜本社で半旗が掲げられ、犠牲者に弔意を表しました。現場のガス田施設でも現地時間16日、事件後に建立された慰霊碑前で、日揮現地スタッフのほか、アルジェリア国営炭化水素公社(ソナトラック)、英石油大手BPなどの関係者が黙とうしたそうです。

多くの民族が存在するマグリブ地域(モロッコ、アルジェリア、チュニジア、西サハラの北アフリカ北西部に位置するアラブ諸国を指し、場合によってはリビアやモーリタニアも含められる)では様々な紛争が起こってきました。

アルジェリアでは独立後続いてきた社会主義体制が終わり複数政党制となった1992年に行われた選挙でイスラム原理主義政党である「イスラム救国戦線」(FIS)が勝利したものの、軍部がクーデターを起こし選挙結果を無効としてしまったため、反発したイスラム救国戦線の一部であった「武装イスラム集団」(GIA)によるテロが頻発するようになっていたのです。

その後、FISは政府と和解しGIAも弱体化しましたが、GIMの人や組織はアルカイダ系の「イスラーム・マグリブ諸国のアルカイダ機構」(AQIM)に受け継がれ、北アフリカはアルカイダの後方基地としての役割を果たすようになっていったのです。

アルジェリアの南のマリ、ニジェールなどでは独立を目指すトゥアレグ族(ベルベル系の遊牧民)の反乱が起きていました。彼らはマリで軍によるクーデターが発生したのを機にイスラム国家の建設を目指してマリ北部(アザワド地域)の独立を宣言した。

しかし、まもなくトゥアレグ族組織(MNLA)と過激派が反発し戦闘が勃発、過激派がトゥアレグ族組織を打倒しました。これにより、アザワド地域は事実上イスラム過激派の手に落ちる事態となったのです。

これらの事態を重く見た欧米、アルジェリアを含むアフリカ諸国はトランス・サハラにおける不朽の自由作戦、欧州連合マリ訓練ミッション、アフリカ主導マリ国際支援ミッションなどによって間接的にマリ軍を支援しました。

そんな中、マリ大統領の要請に応えてフランス軍が軍事介入し、2013年1月11日にアザワド地域に攻撃を開始し(セルヴァル作戦)、この攻撃に反発した過激派が起こしたのだと言われています。

 

「あなたにひどいことをしてくる相手であっても、きっと、あなたと全く同じようにように苦しみにあえぎ、幸せを望んでいるのに幸せを得ることができないでいるのです。相手にも、望まぬ苦しみが存在しているのだと理解することができたなら、相手に対する怒りの心も少しは鎮まっていくのではないでしょうか。」

ダライ・ラマ14世の言葉です。

同様な教えはキリスト教であれ、ムスリム教であれ、有るのだと思います。

私達は、それが実践できるほど聖人君主ではないのかも知れません。

でも、アルジェリアの発展を信じ、現地のエンジニアを雇い、教育していた日揮の社員も、世界各地で活動しているNPOやJICAの人々も、みんな

「幸せを望んでいるのに幸せを得ることができないでいる人々が幸せになって欲しい。」

と考えているのだと思います。

幸せな人が増えていったら、世界の紛争も少しは減るのではないでしょうか。

紛争地域の子供達が、そして大人達も、幸せになれますように。

でも、「幸せを望んでいるのに幸せを得ることができないでいる人々」

それはあなたのすぐそばにいるのかも知れません。

そして、あなた自身も。

 

このブログの画像はisis_chanプロジェクトに参加されているイラストレーターの方々からお借りしています。isis_chanプロジェクトの目的は、ISが発信する残酷な画像のインターネットでのヒット率を低下させることだそうです。isis_chanプロジェクトにはガイドラインがあり、ムスリムと彼らの信仰の尊重、暴力的・性的表現・政治的主張の禁止等々決められています。私のプログは極力このガイドラインに沿って書いているつもりですが、抵触していると思われたら、それは私の文章力の無さから来るものだと思います。

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