伝統文化★資料室

東京成徳大学・日本伝統文化学科の学生と教員が「伝統文化資料室」から、情報発信します!

「女性能楽師による」シリーズ

2012-03-03 10:27:47 | 日本文化

久しく男性中心であった能楽界も、戦後、能楽協会への女性加入が認められ、8年前の2004年には、22名の女性能楽師が、重要無形文化財総合指定保持者に認定されました。2007年からは毎年、国立能楽堂での定例公演を実現しており、先日も公演が行われました。いわゆる「人間国宝」に認定された能楽師のなかで、最も若い鵜澤久さんは、女声による地謡で、男性が舞うという形の「松風」を2010年2月に上演し、これについて奥山先生は「女声地謡と男性の舞という取り合わせは演能史上、初めてではないか」と述べておられます。今後も、能・狂言における女性の役割はますます大きくなるものと思われます。


夕子はん

2012-03-03 09:40:56 | 日本文化

京都研修旅行の時、花園会館の売店にいた夕子さん。井筒の八ッ橋の看板娘ですが、実は水上勉の『五番町夕霧楼』のヒロイン、片桐夕子の名からとられたものです。『五番町夕霧楼』(1962年)は三島の『金閣寺』(1956年)と同じく、昭和30年の金閣寺放火事件をもとにしていますが、青年僧の恋人であった京都、五番町遊郭の遊女、夕子に焦点をあてて描いています。結末で夕子は、故郷で短い一生を終えるのですが、ここでは生八ッ橋「夕子」を販売しております。