住職日記

瀬戸内海の島にある寺の住職の日々の日記です。

「いのち」

2008-12-17 | 日々是好日

 午前中、役場の地籍係の担当者が来山し、先般境界確認をした個所の登記に関する書類を持参していただきました。

 現在、大崎上島町では町内の地籍調査を実施していますが、山林部の調査は特に大変とのことです。

 狩猟解禁の期間はハンターも山林部に入っていますので、イノシシと間違えて撃たれないように「人がいます」と声を出したり、また、わなを仕掛けている場所へも行くことがあり、間違えてわなに引っかかりそうになったこともあるとのことでした。

 こうした労苦があってこれまで曖昧であった地点の地籍がはっきりとすると思うと感謝に堪えません。

 お昼前に杉森家の追善供養を勤めました。

 ご親族に大学の同窓生の方がいらしゃいまいしたので、懐かしい話を少しさせていただきました。

 お別れするというご縁と一方では故人を通じて新しいご縁が生まれることがあります。

  本日は次の予定がありましたので、墓経を終えてすぐに失礼をいたしました。

 次回の追善供養の際にはもう少しお話しが出来ればと念じております。

 杉森家の皆様にはいろいろと心配りをいただきました。感謝尽々

 この場を借りて衷心よりお礼を申し上げますとともに、皆様の身体堅固、諸縁吉祥を念じます。

 寺に帰って車を駐車場の止めたと同時に「ピンポーン」とチャイムが鳴っています。そういえば山門下に車が止まっていました。

 ご近所にどなたかいらっしゃったのかと思っていましたが・・・

 実は寺にいらっしゃっていたのです。

 竹原より大成様夫妻が年末のご挨拶に来山されたのですが、次の予定まで時間がありませんでしたので玄関でご挨拶をさせていただきました。

 いつも心配りをいただき、この場を借りて衷心よりお礼を申し上げます。多謝

 大成家の皆様の身体堅固、諸縁吉祥を念じます。

 

 午後は小さな子どもさんのご供養を勤めました。

 小さな命が消えるとき、その子は「いのち」とは何かを逆に親に教える子となります。 

 身も世もあらぬ悲しみにうちひしがれ 涙の淵に沈んでいると。

 ふと顔を上げると すでに一番辛い時を過ぎていたことに気づく・・・。

 立ち直れないような苦悩を抱えて ただじっと蹲っているとき。

 ふと見回すと、もう苦しみの頂を超えていたことを覚る・・・。

 そんな体験を繰り返すと、人は身過ぎ世過ぎのこの世界にも 

 どこか遠いところから吹いてくる 慈悲の微風が在ることに思い当たる。

 

 小さな「いのち」のご冥福をお祈りいたします。合掌

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