いつもどおり朝を迎え、
いつもどおりダーを仕事に送り出し、
いつもどおり家事を済ませ、
ダーが帰るまで、Mは好きなことをして過ごす。
いつもどおりの今日。
いつもと同じことが幸せだと感じるのは、
やっぱ、トシをとったからなのね。
頭や手足、そして体全体、
不調を感じてもほんの些細なことで、
どこかが動かなくなることなど、若いころは微塵も考えなかった。
病気になってから少しずつ諦めを覚え、
当たり前のことが当たり前じゃなくなったとき、
自分の傲慢さに遅まきながら気づくワケで……。
いつもどおりの毎日。
戦争がなくて、ゆっくり休めるベッドがあって、
屋根のついている家に暮らせて、
食べるものにも困らない。
好きなことが自由にできるいつもどおりって、
なんて贅沢なんだろ。
……と、しみじみ思ふ今日このごろ。