NPO法人さなぎ達ブログ

横浜市寿地区や近隣地域を中心に社会的生きづらさを抱えている人々を対象としながら活動を行っているNPO法人です。

こんのくんとおばば6

2012年09月20日 | つくんこ
この日今野はグループホーム訪問看護の日。

夕方にクリニックに戻り16時過ぎくらいから川崎さんとおばば宅へ。
少し弱った感じだ。

おばばの身の上話になった。
東京の浅草生まれ。3歳からお琴・三味線をならい東京の歌舞伎座というところで芸をしたこと数回。
兄弟は兄姉併せて5~6人。姉は障害持ちだった。
自分は15歳の時から親の変わりに昼間は食堂やって、夜はそのまま飲み屋をやった。
食堂の名前は「〇〇コ食堂」から「〇〇コ食堂」へ変更。自分の名前を冠したそうだ。
障害持ちの姉は何も出来ずに家に引きこもるだけだったが唯一できたのがおでんの煮付け。
それだけ店の手伝いとしてやらせてた。
自分でキリモリして、売り上げは全て親にあげた。

その後21歳くらいから寿へ。そこでも働いた。酒、タバコはもちろん博打もやった。でもちゃんと働いた。

「夜飲み屋をやっていたときなんだけど、酔っぱらって金をださねえ客がいるから、前払い制にしてちゃんと飲ませてやって、そいつが酔っぱらったら店から引きずり出して、タクシー呼んでやるんだ。」
と、稼ぎのコツを得意げに語る。
結構オラオラしてたんだな。


笑ったのが年齢の話。
「アタイこないだ○○○病院に入院したんだよ。その時にアタイのカルテを見たんだけどアタイ、今の年齢77歳なんだってよ!!
アタイずっと71歳だと思ってたんだよ^^」
と。
年齢重ねると、自分が何歳なのかたいした問題では無くなるんだろうね。
分かる気がする。自分も別に自分の年齢に興味ないもんね。

そういえば、アメリカに住んでいる叔母にこういわれたことがある。
「私、今でも気分は20歳よ!!(当時70歳前)貴方はいいわね。若くて。私が貴方の年齢に戻れたらやりたかったこと全部やるわ!!」って。
オババも叔母もそうだけど、基本的に女性の方が好奇心旺盛なんだなって気が何となくした。

もう一つはタバコについて。オババはハイライトが大好き。

「まあ、好きならいいんだけど、タバコ吸ってて苦しくないの?」と聞くと、すかさずこんな返事が来た。

「タバコ!?吸ってないよ。ふかしてるだけなんだ。肺に入れて癌になったら大変だからさ!!」

ちょっと得意になっている表情。

「ああ、そう、、、」

その時俺の頭の中にはある疑問が、、、

「あれ、オババ 肺がんじゃなかったっけ?告知していたよなあ、、、??まあ、そこのところは深く話してもしょうがない。今この時間を楽しもう。」

その後も色々話して、この日はトータル1時間以上話した。

帰り際、おばばはこう言ってきた。

「寂しいからよ。また来てくれよ」

大分弱って(素直になって)きている。牙が抜けてきた感じだ。


いろいろ話しながら、時々見せる笑顔。(前はそんなに見たことなかった。小さな変化ってやつだ)

近いのかなあ?って思う。

こんなにゆっくり関われることはないと思うので出来る範囲で関わっていこう。と思う。

最新の画像もっと見る