サラーム …「平和」

紛争地域パレスチナの女性たちが伝統手刺繍を活かし手作りした
製品を販売することで女性たちの自立を支援する市民団体です

イドナ村の女性たちのガリラヤ地方訪問

2014-05-20 | 敏子のパレスチナだより

 ~パレスチナの敏子さんからのメールをお伝えします~

   


イドナ村の女性たちが
  ガリラヤ地方の「シンデイアナ」を訪問

「パレスチナ・オリーブ」の皆川さんの紹介で
イスラエルアラブの人達が運営している
団体、
ガリラヤ地方の「シンディアナ」(…詳細は最後に記載 ↓↓ から
イドナ村の女性達の作品を取り扱いたいという依頼がありました。

まずは女性達が訪問して今後のことを話し合うため、
女性達自身によるガリラヤ地方の「シンディアナ訪問」が実現しました。



ヨルダン側西岸地区とガザに住んでいるパレスチナ人が、
イスラエル領域に入るには必ず許可証が必要です。
許可証の申請をしても、いつ発給されるか わからないし、
もらえないことがほとんどです。

今回のガリラヤ地方(イスラエル領域)の訪問が実現したのは、
「シンディアナ」がイドナ村の女性達のために許可証の申請をしてくれたからですが、
1日の許可証が突然おりたので、女性達は大慌てで準備をして出かけました。

イドナ村の組合の女性達はイスラエル領域に行くことはほとんどありません。
組合では女性達にイスラエル領域に出かける機会を平等にしたいため、
女性達から希望者を募り、可能な限りの人数が訪問できるようにしようと
思っています。

今回は大切な仕事の話し合いがあるので、組合のスタッフ全員と
縫製担当の女性一人が参加して合計5名が出かけました。

村から一番近いイスラエル領域との検問所までパレスチナのタクシーで行き、
歩いて検問所を通り、検問所のイスラエル側に予約しておいたイスラエルの
タクシーでガリラヤ地方まで片道2時間半の訪問です


私は何度か電話を掛けて無事に移動しているか確認を取りたかったのですが、
女性達の携帯電話会社はイスラエル側では通話回線が不可能なため、
連絡が取れませんでした。私は女性達が村を出る朝8時に村に到着して、
女性達の長距離訪問に声援を送りました。

イドナ村のセンターを出る時の写真】
  ビニール袋の中身は刺繍小物のサンプルです

ガリラヤ地方のカナ市にオープンされた「シンディアナ」のワークショップでは、
オリーブオイルやハーブ類、かご類の展示がされ、整頓されたオフィスに
イドナ村の女性達は感動したそうです。



  【「シンデイアナ」のワークショップ】


ワークショップの見学を済ませてお昼ご飯をごちそうになり、
将来のお互いの仕事への取り組みについて話し合いをしたそうです。
それはイドナ村の女性達に希望とやる気を起こさせてくれました。

詳しいことは来週に私がイドナ村を訪問して聞くことになっています。 
                             
~敏子~



ガリラヤ地方の「シンディアナ」について…
   (「パレスチナ・オリーブ」のホームページより)

「ガリラヤのシンディアナ」は、
パレスチナ北部のガリラヤ地方(1948年からイスラエル)を中心に活動する
生産者団体であり、高品質なオリーブオイルなどを生産し、
国内外に販売していま す。
1996年に、HPH(ハニトッツ・パブリッシング・ハウス)
の農業部門として発足し、
その後、一つの組織として独立しました。
農家がオリーブ栽培を発展させること、生産意欲と収入を高めること、
女性の仕事を作ることを目的としています。
2003年、IFAT(国際オルタナティブ・トレード組織連盟) へ加盟しました。

また、ナーブルス(ヨルダン川西岸地区)で作られている高品質のオリーブ石けんを
海外に紹介、販売してパレスチナ自治区の産業も支援しています。

「パレスチナ・オリーブ」 http://www.paleoli.org/