星空Diary

趣味として星空を楽しんでいます。掲載した画像は何度でも再処理してアップします。このため、時々、季節感がなくなります。

夜空の風景 NGC6960

2016年09月22日 18時59分06秒 | はくちょう座


 明るく光っている星は、はくちょう座52番星、光度は4.2等級、地球から200光年くらいの距離と考えられています。一方、その横の火の鳥のような星雲はNGC6960(通称 網状星雲)は1500~1900光年くらいの距離です。

 地球から見ると距離がまったく違うふたつの天体がつくる風景を写真で楽しんでいるわけですが、実際のところ、NGC6960を肉眼で見るのは難しいと言われています。高感度で撮った写真を何枚も重ねて、さらに強調処理して初めて浮かび上がってくる風景です。

 宇宙には、このように写真でしか見ることのできない風景がたくさんあって、そんな姿を自分の感性で表現していくのも天体写真の楽しみのひとつですね。


 


Summer Scene3 North American Nebula

2016年09月18日 14時16分30秒 | はくちょう座

 

 小学校の頃、理科の授業で倣った”夏の大三角形”、はくちょう座のデネブ、わし座のアルタイル、こと座のベガ、天の川を挟んで三つの明るい星が三角形になっていて、なるほど大三角形だぁと思いましたね。

 こと座のベガは、距離にすると25光年、わし座のアルタイル、16光年です。織姫さんと彦星は天の川を挟んでいるとはいえども近くに住んでいます。

 しかし、はくちょう座のデネブ、この星1500光年も離れているのですが、そんなに離れていても光度は1.25等級、とてつもない明るさの星です。ちなみに質量は太陽の20倍、半径は200倍、明るさは65,000倍以上の白色超巨星と考えられています。

 北アメリカ星雲(North American Nebula)は、そんなデネブのすぐそばに位置しています。北アメリカ星雲はデネブによって照らされて輝いていると考えている学者もいるようですね。

 北アメリカ星雲のお隣には怒られているようなペリカン星雲がいて、構図的に面白いのですが、焦点距離800mmのR200SSでは、二つの星雲を一緒に写すことはちょっと難しいというかできない。そこで、初めてモザイクをやってみました。二つの写真の色調・明るさはなかなか合わないものですね。そんな苦労もありますが、800mmの焦点距離が400mmになるのですからコスパとしては大変よろしい。この調子でサドルから北アメリカ星雲まで一枚で・・・・・、ちょっと大変・・・・ですね。

 


Summer Scene2 ”Saddle"

2016年09月17日 15時36分54秒 | はくちょう座

 

 

 ずいぶんサドルにこだわっているなぁと自分でも思います。昨日も何回も何回も画像処理を重ねました。・・・が、イメージしていた夏空の雲のような雰囲気を出せず、今日もまた画像処理を重ねています。

 そんな中でたどり着いた姿がこの画像です。イメージしていた雰囲気を少し感じることができました。

 はくちょう座十字の中心星”γ Cygni”は”Saddle”と呼ばれています。Saddleはアラビア語で胸の意味、”γ Cygni” が白鳥の胸の位置にあるため、そう呼ばれているようです。”γ Cygni”は、本来、黄色い色をした超巨星なのですが、長時間露光のため色が飛んでしまいました。”Saddle”付近の赤い散光星雲はこの超巨星の光を受けて光っているようですね。距離は2,000光年程度と考えているようです。

 来年は、もう少し焦点距離の短い筒も使って広い視野で撮ってみたいと目論んでいます。楽しみですねぇ。

 

 


夏から秋へと季節が移っていますね

2016年09月16日 20時36分21秒 | はくちょう座

 

 

 いつも望遠鏡を設置している自宅裏庭は、北及び東の空が開けているのですが、南及び西の空は家の影となってしまいます。

 大好きなはくちょう座サドル付近、今年はもう撮れないだろうなぁと思いつつ、7月4日撮影の画像を再処理してみました。撮った画像30枚、すべてコンポジット、だいぶん粘って画像処理してみたのですが、淡い部分はなかなかきれいには出てこないですねぇ。

 季節も夏から秋へ、アンドロメダ、M33、オリオンの季節になってきました。

 


意外に淡いお隣りの大銀河

2016年09月11日 14時25分09秒 | アンドロメダ座

 

 

 子供の頃は、この銀河の写真を見てワクワクしていたことを思い出しました。iMacの電源を入れた時の「ジャ・ジャーン」という音とともに現れるような、そんなイメージです。その頃はアンドロメダ大星雲と呼んでいましたが、今はアンドロメダ銀河になっていますね。確かに星雲ではなく、間違いなく銀河です。

 明るさは3.4等級、ちょっと暗い夜空なら肉眼で見えます。夜空に浮かぶお隣の銀河を双眼鏡などで眺めると宇宙が近くなりますよ。


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 望遠鏡にカメラを付けて写真を撮ってみると、中央部が極端に明るくて周辺が淡いという難しい対象です。露光時間を長くすると中央部が白飛びしてしまい、短くすると周辺部が写りません。仕方ないので露光時間が長い写真と短い写真を撮って重ね合わせ平均値処理します。これで中央部の明るさは抑えられ、周辺部は露光時間を長く撮った写真よりは暗くなるのですが、短いものよりは明るくなるので、画像処理技術で強調すると浮かび上がってくるという狙いです。 

 


【はくちょう座】 ペリカンさんのお隣、💢

2016年09月04日 21時28分21秒 | りゅう座

 

 前回ブログアップしたペリカンさんのお隣、通称「北アメリカ星雲」と呼ばれています。北アメリカ大陸の形にも似ていますが、どちらかというと・・・、💢マークの付いた人の顔のようにも見えますね。

 はくちょう座のα星デネブのすぐそばに位置していて、見かけの視直径は満月の10倍もあります。かなり大きいのですが、残念ながら肉眼で見ることはできません。高感度・長時間露出で写して初めて見ることができる星雲です。けっこう明るい星雲でノーマルカメラでも良く写ります。(この写真は改造カメラで撮っています)。


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 ちょっと専門的な話になりますが、反射望遠鏡の光軸調整がいかに大切かということを思い知らされた1枚です。今年撮影した画像は、いずれも中央付近に丸くカブリ部分出て、接眼部をがっちりテープで固定して迷光が入らないようにするなど工夫もしたのですが、相変わらずカブリが出てしまい、どうしたものかと。

 この写真を撮影した日は、日中にしっかりと光軸調整を行ってからフラットを撮り、そして夜、撮影したのですが、後日、フラット補正してみると、カブリはまったく現れませんでした。光軸が合っていなかった・・・・、と、ようやく気づいた。反射望遠鏡は光軸調整が必数ですね。