モダンタイムス (Morning NOVELS) 価格:¥ 1,785(税込) 発売日:2008-10-15 |
モダンタイムス 伊坂幸太郎
図書館にリクエストして、半年くらい待ったでしょうか?「魔王」の続編。「ゴールデンスランバー」と同じ時期に、スピリットに連載していたという小説。漫画雑誌に連載ということで、編集者とタッグを組んで、1話ごとに始まりと終わりを意識するというマンガ形式で創作されたようです。
お話は、近未来が舞台。「魔王」で未来予知の超能力を持った安藤順也。その末裔の渡辺拓海が主人公。「ゴールデンスランバー」でも、監視社会、真実とは何か(ねつ造される真実)というのが描かれていたけれど、これも同じようなテーマです。
本当に、1人の悪者って言うのはいないのかな。その方がわかりやすくて、納得しやすいんだけど。国家とか社会とかいうものが、生き物のように、人間を操って、システムを作って行く。。。そういうものに立ち向かって行ったピュアな人たちのお話です。ある意味、風車に向かって行くドン・キホーテのようでもあり。また、想起されるのは例の911の陰謀説。
便利になっていく、社会の進化は止められない。しかし、その進化が正しい方向なのかどうか。でももう後戻りはできない。進むしかない。その時一人一人の私たちは、流れに身をゆだねるべきなのか、ちょっと踏ん張ってみた方がいいのか。。。踏ん張るにはエネルギーがいる。犠牲を伴うかも。
いつもながら、伊坂幸太郎の本は、読んでいるときはその面白さにドドッーと一気に読んでしまって、後からジワジワといろいろな考えが染み込んでくる。そんな本ですね。伊坂教に洗脳されちゃう。
読むべきですよ。絶対。
(あ、でも、残酷描写が嫌いな方にはおすすめできません。かなりグロイから。)
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