Une petite esquisse

日々の雑事の中で考えたこと、感じたことを徒然に書き綴ります。

村上春樹「ラオスにいったい何があるのですか?」を読み解く <連続シリーズ>(10)

2019年08月02日 | 社会学/社会批評
検証:僧侶の日傘(10)

「僧侶の多くは強い日差しを避けるために傘をさしているのだが、傘は残念ながらごく普通の黒いこうもり雨傘であることが多い。
・・・(省略)・・・僧衣に合わせてオレンジ色の素敵な傘を・・・(省略)・・・作ってあげるべきではないのだろうか。
そうすれば色彩の統一感がいっそう際立ちルアンパバーンの風景は今にも増して印象的なものになるに違いない
そして僧侶としての彼らのアイデンティティもより揺らぎないものになるのではないか
ヤクルト・スワローズの熱心なフアンが緑色の傘を携えて勇んで神宮球場に行くみたいに。」
(文藝春秋刊、単行本P153)


雨の日の托鉢、残念ながら傘は「黒」とは限らない








 僧侶の衣服はファッションではない。朝の托鉢はファッション・ショーでもない。
僧侶の日傘が黒であれオレンジ色であれ、宗教における信仰とは何の関係もない。
袈裟と日傘を同色にすれば色彩の統一感が際立ち、「ルアンパバーンの風景は今にも増して印象的なものになるに違いない。」
「僧侶としての彼らのアイデンティティはより揺るぎないものになる」と本当にお考えでしょうか?
 日傘と袈裟が同色の方がルアンパバーンに似合っていると思われるなら、
セレブ御用達の「アマンタカホテル」にお泊りのようで、お金はあり余るほどお持ちでしょうから、
NPOなどの団体にして、「誰かが」と言うのではなく、村上様ご自身がルアンパバーンのすべてのお坊さんに
同色の日傘を「喜捨」されるのが良いかと思います。
 「ヤクルト・スワローズの熱心なフアンが緑色の傘を携えて勇んで神宮球場に行くみたいに」にいたつては
全く托鉢と関連性がなく、テレビを賑わす吉本興業のドタバタ以上に、可笑しくて、笑うしかありません。

(むらかみはるき、だいセンセーがウソ、デタラメをかいても、「本当なのか?」とおもってしまうコトがコワイ
「傘は残念ながら普通の黒いこうもり雨傘が多い」とセンセーがおかきになられると、そうかとおもってしまう。
じっさいにかくにんしたがカサの色は、イエロー系がおおかったが、イロイロないろがあり、バラエティーに富んでいる。
ショッキングピンクはなかったが。もちろん、ムラカミセンセーがおっしゃっている、くろのアマガサもすこしはあった。)