Une petite esquisse

日々の雑事の中で考えたこと、感じたことを徒然に書き綴ります。

イギリス観光案内ー英国の至宝(6)

2021年02月27日 | 旅の情報
カンタベリー・ローマン博物館 (カンタベリー)




 ローマ神殿風の門を通ると、当時のローマ兵士の「Welcome to Roman Museum」の
歓迎を受ける。階段を降りていくと地階が広い展示場になっている。


当時のローマ兵士の衣装

 ローマ時代の遺跡から発掘された出土品を展示している。発掘品や等身大の人形模型
をもとに、ローマ人が定住し始めた2世紀頃のカンタベリーの街の様子と生活を再現し、
当時の人々がどのように暮らしていたかを知ることができる。


ファーストフード店


キッチン


メタルスプーン


ローマングラス

 パネル写真でケルト族が暮らしていた集落が、ローマの侵攻により、どのように変化
したかが具体的に理解できる。


ケルト族の集落


2世紀のローマ侵攻後の街並み

子ども向けの考古学のワークショップのコーナーも充実している。


ワークショップコーナー




ワークショップ風景パネル写真


データ:
ロンドン、ビクトリアコーチからカンタベリーバスステーションまで約2時間10分。£18
鉄道駅は街から離れているのでバス利用が便利。

イギリス観光案内ー英国の至宝(5)

2021年02月24日 | 旅の情報
カンタベリー大聖堂(カンタベリー)




カンタベリーの街並み


チューダー期の木造家屋

 カンタベリーは環状道路に囲まれた、こじんまりした街でチューダー期の木造家屋が数
多く残り、中世の面影を色濃く残している。
 ドーヴァ海峡をはさんで大陸に一番近く、古代からヨーロッパ大陸との交易、物流のル
ートとしての役割をはたして来た。
 イングランド銀行地下の発掘品などからAD300年頃にはキリスト教信仰がある程度浸透
していたと考えられるが、イギリスのキリスト教化は5世紀以降、聖パトリックの影響に
よるアイルランドからのものと、聖アウグスティヌスの布教活動によるローマカトリック
の2つの流れがある。カンタベリーはイギリスのローマカトリック教の総本山である。


クライストチャーチ門の彫像


カンタベリー大聖堂


内部

 トマスベケットはノルマンジーの商家の出身でカンタベリーの大司祭にまで上り詰めた
人物である。12世紀、キリスト教の勢力が強大になるにつれ、教会の権力特権を主張す
る聖職者と中央政権をめざすヘンリー2世との間に対立が激化、トマスベケットはヘンリ
ー2世の配下により大聖堂内で殺害された。
 カンタベリー大聖堂に聖トマスベケットの記念碑があり、大聖堂の地下にベケットは埋
葬されている。聖トマスベケットを偲び、1本のローソクが炎を絶やすことなく灯されて
いる。ベケット暗殺によりキリスト教徒の反発は増し、カンタベリー大聖堂は聖トマスベ
ケット殉教の地として多くの巡礼者を集めるようになり、カンタベリーは繁栄することに
なった。


ベケットと4人の暗殺者


暗殺された場所、ベケット暗殺の剣


ベケットを偲ぶ、ローソク一本の意味


ウエストゲートタワー ロンドンからの巡礼者はこの門をくぐって大聖堂へ向かった


データ:
ロンドン、ヴィクトリアコーチステーションからカンタベリー行の長距離バス。
約2時間10分 £18
鉄道駅は街から離れているのでバス利用が便利



イギリス観光案内ー英国の至宝(4)

2021年02月22日 | 旅の情報
レーニ―・マッキントッシュの足跡を辿る (グラスゴー)

 「グラスゴー」という言葉の響きが好きだ。
 産業革命のときの蒸気を吐き出し、ひたすら走り続ける蒸気機関車の力強さを感じる。
グラスゴーは貿易と重工業で大英帝国の発展に多大な貢献をしてきた、古き良き時代の
面影を残している。
 歴史的建造物も多く散歩しながら建物や装飾デザインなど楽しめる。レーニー・マッキ
ントッシュの生まれ故郷で、街中にマッキントッシュの建築物が散在し、彼の作品を収集し
た博物館も多い。マッキントッシュを理解するにはグラスゴーは外せない。


グラスゴーセントラル駅外観


構内


グラスゴーセントラル駅東口


ライトハウス
ブキャナンストリートの脇の路地を入ると縦に長い風変りな看板が目に付く。マッキント
ッシュセンターではマッキントッシュの建築作品や椅子などが展示されている。


ライトハウスの細長い看板


レーニ―・マッキントッシュの肖像


椅子の展示


マッキントッシュの作品展示の一部

※グラスゴーセントラル駅 徒歩2分。 無料
 

ハウス・フォー・アン・アート・ラヴァ
マッキントッシュの設計、グラスゴースタイルと呼ばれる直線と幾何学文様で構成されている。


外観


アプローチ




内部


マッキントッシュデザインの家具


ステンドグラス

※バス利用が便利 9、10,38番 Bellahouston park下車。
 地下鉄 IBROX下車、歩いてい約1km(かなり歩く)。



ハンタリアン アート ギャラリー
マッキントッシュ夫妻が1906年から1914年に暮らしていた家が忠実に再現され
ている。マッキントッシュハウスはツアーのみ 写真撮影禁止


ギヤラリー外観

※地下鉄 Hillhead駅 徒歩5分。無料


グラスゴー美術学校
内部見学のツアーのみ構内に入れる。マッキントッシュの家具、照明器具などのコレクシ
ョンを見ることができる。


新館外観


マッキントッシュの作品のコレクション

※地下鉄 Cowcaddens駅 徒歩7分。


ケルヴィングローヴ美術館&博物館
ヴィクトリア様式の美しい建築物。ヨーロッパの美術品、陶磁器、武具、銀器、彫刻と多
彩なコレクションを誇る総合ミュージアムでマッキントッシュのアールヌーボ家具やウイ
リアム・モリスの作品など収集、展示している。


外観


内部




マッキントッシュの作品展示

※地下鉄 Kelvinhall駅 徒歩7分。無料


ウイロ―ティールーム
1903年マッキントッシュがインテリアを手掛けたティールーム


ブキャナン支店(ブキャナンストリート)


内部インテリア


ソウキ―ホール店(ソウキホールストリート)


内部インテリア


レーニ―・マッキントッシュ セントラル ステーション ホテル
 マッキントッシュの内装やデザインした家具など、マッキントッシュを堪能できる。


ホテル外観(ユニオンストリート)


ホテルレストラン



データ:
ロンドン・ユーストン駅~グラスゴーセントラル駅 
4時間30分~5時間30分。 1時間に1~2本

グラスゴーセントラル駅から歩いて10分の範囲にほとんどの見どころがある。
環状の地下鉄を使えば観光に不自由しない。片道 £1,6 一日券 £4,1

イギリス観光案内ー英国の至宝(3)

2021年02月17日 | 旅の情報
ストーンヘンジの謎(ソールズベリー)





 ソールズベリー駅前からのツアーバスで約26分、延々と続く田園地帯の並木道を抜ける
と平原が広がっている。そこに巨大な環状列石が忽然と現れる。
この環状列石群を誰が、何の目的で造ったか、謎に包まれたままである。
 ケルト民族がドルイド教徒の宗教儀式のために造ったとか、天体観測の天文台的な役割だ
ったとか、高貴な人物の墳墓であったとか、諸説がある。
ビーカ族が造ったという説もあるが、ストーンヘンジがBC3000年頃に構築されたこと
を考えると、ビーカ人が大陸から渡って来たのがBC2000年頃だから、この考えには無理
がある。ケルト研究の権威の鶴岡真弓氏はケルト民族が作ったと主張するが、ヨーロッパ大陸
からケルト人が流入して来たのがBC300年頃だから、この考えにも無理がある。
それにケルト族のように少数部族単位で移動を繰り返す流転の民が、このような巨大な構築
物を造るだろうか?と疑問に思う。
 ストーンヘンジを造ったのはビーカ人以前のブルトン人か?さらにそれ以前に居住していた
先住民族か?
いずれにしろ、ストーンヘンジがイギリス最古の建造物であり、今から5,000年前に巨
石を運搬する高度な技術を持った人々がいて、巨石を築く文化があった事は確かな事である。
先史時代のイギリスに、どのような文明があったのか知りたいものである。











さまざまな表情を見せる環状列石


環状列石から25m離れて立つヒールストーン

データ:
ソールズベリー駅前のストーンヘンジツアーバスで約30分。
入場料込みで£28(現地要確認)。バスは30分~1時間に1本。予約不要

鉄道でロンドンからソールズベリーに行く方法

ロンドンのWoterloo(ウォータールー)駅からSalisbary(ソールズベリー)駅まで約1時間30分。
料金は時間帯、列車種別により異なる。正規料金£38,5、格安料金は£15~。


イギリス観光案内ー英国の至宝(2)

2021年02月14日 | 旅の情報
オックスフォード大学アシュモ―リアン博物館(オックスフォード)



 1683年創設のイギリス最古の大学博物館。外観はギリシャの宮殿のような造りで、内装は現代風の
モダンなデザインでガラスが多用され展示物に光が届きやすく明るい。
 収蔵品はギリシャ、ローマから、エジプト、中国、日本とヨーロッパ全域の織物、陶磁器、楽器、彫刻、
絵画、金属工芸、ガラスと現代アートと幅広く多彩である。
 古代エジプトのハワーラ遺跡およびスーダンの遺跡、北キプロスのサラミス遺跡など考古学に関する展
示が充実している。特にアーサー、エヴァンスが1900年に発掘したクノックス遺跡の発掘品を収蔵し
ていることで有名である。
 絵画部門ではセザンヌ、パブロ ピカソ、ターナーなどのコレクション、特にラファエル前派の最も優
れたコレクションを有している。
ミュージアムショップも充実していて、見応えがある。


館内風景


クノックス発掘品の展示コーナー


4階 ラファエル前派の展示室



《グレンフインラスのジョン、ラスキン》 (J・E ミレイ)


部分拡大図


《ドルイドの迫害からキリスト教伝道者たちをかくまう改宗したブリトン人の家族》(W・H ハント)


部分拡大図


《方舟への鳩の帰還》 (J・E ミレイ)


部分拡大図


データ:

開館時間:10:00~17:00 月休み
入館料 :無料