Une petite esquisse

日々の雑事の中で考えたこと、感じたことを徒然に書き綴ります。

ニセ医者 逮捕

2011年08月20日 | アート全般
 被災地で医師としてボランティア活動をしていた男が「ニセ医者」として、
逮捕された。素人を騙すには体裁を整えろと言われるが、バレたのは、
よほど医者らしくなかったのか、医者らしすぎたのか。
 かって、赤瀬川原平氏のニセ千円札事件で、どの時点でニセ札偽造罪が成立するのか、
が問われたが、ニセ医者と言うのは医者を名乗った時点か、医療行為を行った時点で
犯罪として成立するのか?
 ニセモノは巷に氾濫している。ニセ戦場カメラマン、お宝鑑定番組に出て来る
ニセ美術鑑定士、おとぼけタレントと思しきニセ女医やニセ弁護士と挙げればきりがない。
ニセ政治家など国会へ行けば、いくらでも見られる。
 かって、テレビのワイドショーを賑わした和田義彦。全く無名の画家だった人物だが、
2006年、イタリア人画家アルベルト・スーギ氏の盗作疑惑事件で一躍、有名になった男
である。子供でもわかるほどの盗作であるのにかかわらず、本人は否定し盗作と認めない。
 この盗作画家を文化庁主催の芸術選奨に推薦した審査員も眼力に欠けている点で、
みんなニセモノだ。特に審査員の一人であった、米倉守は彼自身が他人の論文の一部を
盗用していた事実が発覚したり、論評した作家に金品を要求したりと悪質である。
 いずれにしろ解せないのは、このような事件を起こした人物が、社会から葬り去られると
思いきや、盗作というスキャンダルを糧に有名になり、作品の値段も上がっている事である。
 和田義彦は名古屋芸術大学の教授をしていた時、女子学生へのセクハラ事件で
退職に追い込まれるが、その後、東北福祉大学に教授として任用されている。
 美術評論家としては無能を露呈したはずの、米倉守は多摩美術大学の教授として
美術ジャーナリスト論を教えている。一体何を教えているのか?
ほとんどブラックユーモアの世界であると思うが。
どちらの人物も、創作の場としての芸術大学には相応しくない人物であるが、
これらの疑惑の人物を教授として任用した、多摩美術大学や東北福祉大学などの良識も
問われるべきだと考える。