昨日は山手線にある駒込でお仕事だった。
山手線は環状線になっているから、
品川から見るとちょうど反対側。
山手線の輪の一番下が品川だとすると
てっぺんのあたりだろうか。
内回りでも外回りでいっても
ほぼ同じぐらいの時間で到着できる。
ちょうど地球でいうと裏側の感覚なのである。
だから
駒込とか巣鴨はすごく遠いイメージで、
なかなかでかける機会も少なかった。
************************
初めての駒込は
山手線なのに、駅前にいきなり昔ながらの
趣きあふれる細い路地と、狭い商店街が
縦横に軒を連ねている。
「駅の一等地」と通常なら呼ばれる場所に
1パイ480円の立ち食いそば屋さん。
その向かい側には
段ボールに積まれたバッタ品のような
1枚50円のタオルやら、
ムームーのようなワンピースがハンガーに吊され、
テントの枠に引っかけられて、
風に揺らめいているというよりも
風にさらされていた。
昔、子どもの頃に見たような
昭和の商店街の風景が広がっていた。
私鉄沿線の駅周辺も、
それぞれの表情があっておもしろい。
東急線の駅前。
京王線沿線の街並み。
京急線の商店街。
施工会社が同じなのか、
カラーが同じだったり、駅舎の作りも統一感があったり、
新旧の差はあれ、独特の雰囲気を醸し出している。
でも、山手線ほど
大都市機能を持って、乗降客数が多い駅と
ローカル色の濃い駅とが入り交じり、
複雑に路線が交錯している路線はあまりないだろう。
100年ほど前の駅舎を残す原宿駅は
降りたら、高原の匂いがする。
鶯谷駅だったか、
駅前すぐに民家のような改札口もある。
高田馬場駅は「鉄腕アトム」。
恵比寿駅は「EBISUビール」のCMソング。
駅にちなんだ発車ベルの変わりに流れる音楽を聞くと
思わず心の中で一緒に口ずさんでしまう。
************************
ごちそうになったケーキは、
スイーツ好きがわざわざ買いに来るという
駒込のかわいいケーキ屋さんの
オススメケーキだというので、
一番真っ先に選ばせてもらった。
もちろん、初めて伺った場所でも
「たくさんスィーツがあるときは“一番ルール♪”」を
説明したら、みなさんさすがオトナ!
こころよく「どうぞ!どうぞ~!」と
好きなのを選ばせてくれた。
「ピスタチオのミルフィーユ」は
何層もの色が重なっていて
眺めているだけも楽しい。
カシスのピンク。
チョコレート。
ピスタチオのグリーン・・・。
ぜんぶ違う色で、ぜんぶ違う味。
それらがすべて混ざると
いろんな風味が口の中で広がって
芳醇な香りといっしょにハーモニーを奏で始める。
************************
雑多な文化がひしめきあい、
共存共栄する東京風景は、私の成長とともにある。
戦争の傷跡残る上野の駅周辺の記憶は
かれこれ40年ほど前だ。
規模は大きいのに、近代的な変革の波に
取り残されたかのように
昔とぜんぜん変わらない風情は、
何度行っても物悲しい気持ちになる。
中学、高校生のテニス部時代は
都内各地の学校に試合にでかけた。
いつも定期入れには都内の
JRと私鉄の路線図を入れていて
よく眺めていた。
今でも、改札口に時刻表とともに
路線図が置いてあると、つい欲しくなる
衝動にかられてしまうが、
「そうそう、今どきは携帯の“駅から時刻表”で
コト足りるんだったわ」と
思いとどめるようにしている。
すっかりと路線図が頭に入っているのは、
30年ほど前の行動範囲の広さを物語る。
ここ数年、再開発でどんどんと変化を
遂げている大崎駅は近代的な都市に激変中だ。
20年ほど前、教育実習で1ヶ月ほど
通った当時は駅前に巨大な工場があって、
5時を過ぎると閑散として、ほの白い街灯が
駅までの道しるべのように連なっていた。
今では工場跡地に高層ビルがそびえ立ち、
まばゆい光を誇らしげに四方に放っている。
車を運転しない私にとって電車は
欠かすことのできない大切な足がわり。
************************
時代の流れとともに変化しつづけたり、
ぜんぜん変わらなかったり、
まだまだ知らないところもいっぱいある。
カラフルで個性豊かなミルフィーユは
まるで、
私の人生そのものであり、
私を取り巻くすべての存在そのものである。
ひとつひとつの層を重ねていき、
あるとき、何かのタイミングで
全部が混ぜ合わせられる。
層が多ければ多いほど、
きっと人生は豊かで愉しく、美しいのだと思う。
山手線は環状線になっているから、
品川から見るとちょうど反対側。
山手線の輪の一番下が品川だとすると
てっぺんのあたりだろうか。
内回りでも外回りでいっても
ほぼ同じぐらいの時間で到着できる。
ちょうど地球でいうと裏側の感覚なのである。
だから
駒込とか巣鴨はすごく遠いイメージで、
なかなかでかける機会も少なかった。
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初めての駒込は
山手線なのに、駅前にいきなり昔ながらの
趣きあふれる細い路地と、狭い商店街が
縦横に軒を連ねている。
「駅の一等地」と通常なら呼ばれる場所に
1パイ480円の立ち食いそば屋さん。
その向かい側には
段ボールに積まれたバッタ品のような
1枚50円のタオルやら、
ムームーのようなワンピースがハンガーに吊され、
テントの枠に引っかけられて、
風に揺らめいているというよりも
風にさらされていた。
昔、子どもの頃に見たような
昭和の商店街の風景が広がっていた。
私鉄沿線の駅周辺も、
それぞれの表情があっておもしろい。
東急線の駅前。
京王線沿線の街並み。
京急線の商店街。
施工会社が同じなのか、
カラーが同じだったり、駅舎の作りも統一感があったり、
新旧の差はあれ、独特の雰囲気を醸し出している。
でも、山手線ほど
大都市機能を持って、乗降客数が多い駅と
ローカル色の濃い駅とが入り交じり、
複雑に路線が交錯している路線はあまりないだろう。
100年ほど前の駅舎を残す原宿駅は
降りたら、高原の匂いがする。
鶯谷駅だったか、
駅前すぐに民家のような改札口もある。
高田馬場駅は「鉄腕アトム」。
恵比寿駅は「EBISUビール」のCMソング。
駅にちなんだ発車ベルの変わりに流れる音楽を聞くと
思わず心の中で一緒に口ずさんでしまう。
************************
ごちそうになったケーキは、
スイーツ好きがわざわざ買いに来るという
駒込のかわいいケーキ屋さんの
オススメケーキだというので、
一番真っ先に選ばせてもらった。
もちろん、初めて伺った場所でも
「たくさんスィーツがあるときは“一番ルール♪”」を
説明したら、みなさんさすがオトナ!
こころよく「どうぞ!どうぞ~!」と
好きなのを選ばせてくれた。
「ピスタチオのミルフィーユ」は
何層もの色が重なっていて
眺めているだけも楽しい。
カシスのピンク。
チョコレート。
ピスタチオのグリーン・・・。
ぜんぶ違う色で、ぜんぶ違う味。
それらがすべて混ざると
いろんな風味が口の中で広がって
芳醇な香りといっしょにハーモニーを奏で始める。
************************
雑多な文化がひしめきあい、
共存共栄する東京風景は、私の成長とともにある。
戦争の傷跡残る上野の駅周辺の記憶は
かれこれ40年ほど前だ。
規模は大きいのに、近代的な変革の波に
取り残されたかのように
昔とぜんぜん変わらない風情は、
何度行っても物悲しい気持ちになる。
中学、高校生のテニス部時代は
都内各地の学校に試合にでかけた。
いつも定期入れには都内の
JRと私鉄の路線図を入れていて
よく眺めていた。
今でも、改札口に時刻表とともに
路線図が置いてあると、つい欲しくなる
衝動にかられてしまうが、
「そうそう、今どきは携帯の“駅から時刻表”で
コト足りるんだったわ」と
思いとどめるようにしている。
すっかりと路線図が頭に入っているのは、
30年ほど前の行動範囲の広さを物語る。
ここ数年、再開発でどんどんと変化を
遂げている大崎駅は近代的な都市に激変中だ。
20年ほど前、教育実習で1ヶ月ほど
通った当時は駅前に巨大な工場があって、
5時を過ぎると閑散として、ほの白い街灯が
駅までの道しるべのように連なっていた。
今では工場跡地に高層ビルがそびえ立ち、
まばゆい光を誇らしげに四方に放っている。
車を運転しない私にとって電車は
欠かすことのできない大切な足がわり。
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時代の流れとともに変化しつづけたり、
ぜんぜん変わらなかったり、
まだまだ知らないところもいっぱいある。
カラフルで個性豊かなミルフィーユは
まるで、
私の人生そのものであり、
私を取り巻くすべての存在そのものである。
ひとつひとつの層を重ねていき、
あるとき、何かのタイミングで
全部が混ぜ合わせられる。
層が多ければ多いほど、
きっと人生は豊かで愉しく、美しいのだと思う。