Brooklynブルックリンのプロスペクトパークでの
アフリカンミュージックフェスティバルへ♪
途中でベトナム料理のレストランに立ち寄り
テイクアウトして芝生の上で
ライブが始まるまでごはんを食べながら。
夜のとばりが落ち始めるとホタルが舞い
ステージの光も一段と輝き始めると
いよいよメインのアフリカンアーティスト
「Selif Keita サリフ ケイタ」のライブがスタート。
アフリカの伝統音楽と現代的なサウンドを
ミックスしたというレジェンド的存在の
Selif Keita サリフ ケイタ は
70才とは思えないほどパワフルな歌声。
リズムに合わせてみなさん、踊る踊る♪
老若男女、さまざまな人種
しかもFree無料コンサート。夏を楽しむ野外で。
そんなイベントがたくさんあるのが
やっぱりNYスゴイ!
彼はボクの人生を変えた人なんだ。
ある時、DJ がかけていたのを聞いて衝撃的で。
その人の名前を追いかけて聞きに行って
翌日レコードを手に入れて
そこからしばらくずっと朝から晩まで
Keita の音楽を聴いていたんだ。
1980年から90年代にかけてかな。
もう引退するっていう噂があるから。
まだ70才なのに!
なんで?まだ70なのに!
ちょっと信じられないけど、
だから今日はここに来たかったんだ。
生い立ちからさまざまなエピソードを
熱く語りながら
憧れの人のステージを見つめていた。
アルビノで生まれたけれど
王族の血を引いていたので
なんとか生き延びることができたって。
なんであんなに声が出るようになったと思う?
アフリカの小さな村で
猿が果物とかを食べないように
大声で追い払う仕事を
子どもの頃からしていたからなんだって。
帰り道にそんな話を聞きながら。
カントリーハウスにいるマリアから
マンハッタンに行かない方がいいわよ。
Blackout (ブラックアウト=停電)しているから。
ちょうどライブ後にカギをマリアんちに
忘れたから取りに行こうと言っていたら
ペンシルバニアからそんな連絡が入った。
まさにタイムズスクエア近くにある
彼女の本人不在のアパートメント付近は大停電真っ最中。
ブルックリンからクィーンズを通り
ブロンクスへと向かう道の途中
左側に見えるマンハッタン。
エンパイアステイトビルや
クライスラービルディングは
いつもと変わりなく夜空を照らしている。
こちらから見えるのは東側。
西側が停電してるんだから
向こう側が今ごろ電気消えているんだね…
ここからは見えないけどウェストサイドは
どんなことになっているんだろう、と
不安に思いつつ。
ちなみに、ホタルのお話。
日本では清らかな水辺にしか
生息できないホタル。
ニューヨークではあたりに水がなくても
この時期、あちこちで見ることができる。
ニューヨークだけかと思って
クラスで聞いてみたらトルコにもタイにも
Everywhere エブリィウェア
どこにでもいるよ!という。
しかもこっちでは
「Fire fly ファイヤーフライ」ではなく
「Lightning bug ライトニングバグ=光る虫」
という呼び名で単なる“虫”。
もちろん緑豊かな綺麗なセントラルパークから
高架下のゴミだらけの場所や
昨日はトイレの中まで
いろんなところにいてレア度が低い。
しかも公衆トイレで蛍光灯の下
(日本のそれとはクリーンレベルが違う)
微動だにしない姿を見つけてしまった日には
残念ながら風流さのかけらもなく
日本のように蛍がいる環境=美しい、という
イメージはないらしく
Bed bug ベッドバグ→ダニとも横並びの
位置関係なんだろうか。
トイレの壁に張り付いているのを
マジマジと見たら触覚入れて約2センチほど。
日本の源氏蛍よりもボリュームあって迫力満点!
そしてさらにおもしろいのが
「蛍の光」といえば卒業式や
閉店時におなじみ、さよならの歌なのに
こっちではニューイヤーソング。
タイムズスクエアのステージで
ボールが落ちて年が明けた瞬間
新年の幕開けとともに合唱するのが「蛍の光」
〜曲名にはもちろんホタルは出てこず
“オールド・ラング・サイン
Auld Lang Syne” という。
スコットランド語で、英訳すると
old long since、times gone by(久しき昔)
とのことで日本名は独自性が高いのだとか〜
日本では終わりの曲が、
ところ変われば始まりの歌。
ともすれば、下校時だけでなく
毎日スーパーに行けば耳にするのに
ここでは年に何度も聴くことは出来ない
特別なもの。
ブラックアウトで光を失ってもやがては復活する。
同じ光でも、扱いや立ち位置はさまざま。
すべては一時的で、時は流れていく。
常識は別の場所では真逆のポジション。
この振れ幅を楽しむことができたなら
世界はもっともっと果てしなく広がっていく。