治療中の約2か月近く
副作用の影響でお粥ばかりを
食べるようになり、しだいに
体力もなくなっていき
ベッドに横たわる日々が続いた
ある日のこと。
朝、目が覚めてさっきまで見ていた
夢の記憶は元気な私がどこかを
さっそうと歩いて旅をしていた。
でも現実の私は、トボトボとしか歩けず
ご高齢の方々にも追いつけない、
去年の夏くらいからは目の前の
畑に行くのすらためらってしまうほど
体調が悪化していったから
良くなるために治療に来たとはいえ
本当に快方に向かうのか正直、
自信が持てなくなっていた。
SNSでの皆さんの様子は元気で
楽しそうで良かった♪
私にもそんな日がいつか来るのかな…
いつも気持ちはポジティブで前向きな私も
カラダがそんな状況が長く続くので
さすがにちょっとヘコむ。
夢と現実のギャップを今は埋められない。
すると、高校の古文の時間に習った
松尾芭蕉の俳句がふと頭に浮かんだ。
「旅に病んで 夢は枯野を かけ廻る」
芭蕉の辞世の句とも言われている
この句に自分を重ね合わせながら
ふぅ…とため息。
まさに人生という旅路で病んでるよ、ワタシ。
でも夢の中でかけめぐることができたなら、
まぁいっか。さぁ、
病院に行く準備しよう、と
真冬の寒さの朝、ふとんを、えいっ!と
はらいのけた。
あきらめたわけでもなく、落ち込んでも
何も変わらないし、ただ現実を受け入れて
淡々と粛々と毎日治療に向かう日々。
副作用の辛さもさることながら、
去年の夏から痛み止めなしでは
いられないほどのこの状況を
なんとか脱したい。
それが一番の願いだった。
でも一気にはムリ、一つ一つを終えていくしかない。
遠い道のりのように思えたけれど、
少しずつ体の内側からほんの少しだけど
軽くなっていくような気がしていた。
そして先日、全行程を終えて
今日がそれ以来の診察日。
結果は思った以上に良好。というか
なんと正常値に戻っていたという
奇跡のような、ビックリするような
検査結果の紙を何度ものぞきこんでしまった。
とはいえ、これからも定期的に
経過観察が必要なので、引き続き
私は私のカラダに向き合う時間を大切にしながら。
先日、Fuちゃんが送ってくれた
紅白の大粒ストロベリー。
甘くてジューシーで香りがいい✨
素敵な箱にはエディブルフラワーが
入っていたけれど、けっこうシナシナで
これはどうしよう。
さすがにもうダメかな?と思っていたら
水につけてみて!そしてサラダにどうぞ!
というのでさっそくボウルに水を張り
そっと浮かべてみるとご覧の通り✨
鮮やかな色が花開いた。
その生命力は驚くばかり。
↑米粉のパンに手作りクリームチーズ、
少しのココナッツシュガーで煮たリンゴをのせて。それからデュカフェのコーヒー。
病院に行く前の朝から幸せな気分。
眺めているだけで心がウキウキと
明るくなっていく。そして
豊かな気持ちを久々に思い出す。
NY のMariko さんから届いた200羽の
小さな千羽鶴には愛がギュッと
詰まっている。まもなく300羽目が
届くのだそうだ。私のために祈りながら
折ってくださっている姿を想いながら、
いつも胸が熱くなる。
そして昨日は、Yoko さんから
無農薬のレモンと柑橘系が。
先日フィンランドから来ている
姪っ子のおみやげのフィンランドハチミツで
ハチミツレモンを作ろう。
そのほかにもたくさんこれまでに
いただいた数々の贈り物。
でもそれだけじゃなく、
遠くから見守ってくれたり
先日知ってから祈ってくれたり
心配してくださったり
皆さま本当にありがとう❣️
ニューヨークからも届くたくさんの
メッセージにも感動してしまう。
言葉があいかわらず上手くなくて
ちゃんとしたコミュニケーションも
取れない私なのに、それでも
I’m thinking of you!
(あなたのこと、思っているからね!)
って治療中も何人からも
届いていた励ましの言葉。
I’m thinking of you って
なんてステキなフレーズなんだろう。
シンプルなのに気持ちが伝わる。
ありがとう、NYのみなさん💖
晴れの日ばかりじゃなくて
雨の日も風の日も
立てないほどの嵐の日だってあるけれど、
それでさえも私の人生の彩り。
モノや言葉があっても嬉しいけれど、
それがあってもなくても
祈りや想いですらも、すべてが
私に届いていて、それらが
再び立ち上がるチカラになっているのだと
思って涙がこみあげてくる今日この頃。
夢の中で冬の枯れ野をかけ巡っていた私は、
ようやく
春爛漫の華やかに咲く野山を
一歩ずつ歩けそうです。
ありがとう❤️
すべての皆さまに感謝を込めて♪