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やっぱり、気楽にいこう!

つれづれなるままに

法王素通り

2008-04-05 08:50:30 | チベット
チベット亡命政府筋によると、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は4月12日、インドから空路米国へ向かう途中、日本に立ち寄る見通しであるとのこと。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080402-OYT1T00016.htm
立ち寄るといってもトランジットで飛行機の乗り換えをされるだけであるが。
あらためてチベットの民を救うために、ご高齢にもかかわらず、各国の指導者たちと積極的に会談を重ねる法王のお姿には頭が下がる。

それにしてもほとんどの人々が仏式で葬式をする日本人が居住するこの国は、まがりなりにも仏教国であるといえるが、おなじく仏教国であるチベットの人々がこんなひどい目にあっているのに、まったくダライ・ラマ法王に当てにされないのは、日本人としてきわめて恥ずかしい。

 いっぽうで高村外相は1日の記者会見で「ダライ・ラマ14世は何度も日本に入国しているし、その都度、適切に対応している。今後もそういう風にする」と述べ、入国を認める考えを示した。外務省幹部も「政府関係者と面会する予定もない。日中関係に悪影響はない」と述べたそうで、欧米各国の指導者たちが、中国の人権侵害につぎつぎと懸念を表明している中、日本政府の対応はなんて冷たいんだろうと思う。

もちろん法王が日本に1日でも立ち寄って、メディアからインタビューを受けたり、要人と会ったりすれば、中国にあーだこーだいわれるのにきまっているので、法王のお気づかいがあったのかもしれない。
じっさいに日本政府が法王にトランジットビザを与えるだけで中国の高官は「どの国の政府当局者であれ、ダライ・ラマの分裂活動を支持することには反対する」などと難癖つけるのである。

基本的人権ということが憲法で保障されており、なにかといえば人権人権とお題目のように唱えられるこの国で、チベットにおいて極めて悲惨な人権侵害が行なわれているのにもかかわらず、政界や経済界、宗教界からほとんど抗議の声があがらないのは、情けないという以外にない。
その理由は何よりも中国とうまくつき合っておかないと、「カネ」が儲からないからである。「カネ」に目がくらんで、信義を捨てるのは「恥」の最たるものである。

日本は「恥」の文化といわれる。昔の日本人は、たとえば武士が人から恥ずかし目を受ければ命をかけて報復し、恥ずべき行為をしたならば自らいさぎよく腹を切ったものである。

この国の人々が「恥」を「恥」と考えなくなって久しい。

ダライ・ラマ法王の写真の踏み絵!?

2008-04-04 10:27:59 | チベット
チベット人たちが中共につかまったする。はたしてどのような目に会うのだろうか?
それはここ
http://www.tibethouse.jp/human_rights/index.html
に詳しい。
まさにいまチベット人たちはこれらのことを覚悟して、中共と立ち上がり、闘っている。
それにしても先月3月10日にジョカン寺で立ち上がった10人の僧俗、かれらはどうなったのか。

すぐ忘れる日本人。ほぼ報道番組からチベット関連のニュースは消えつつある。
しかしmixiの情報源から、いまだに以下のような弾圧が続いていることが伝えられる。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=29692160&comm_id=7228

ダラムサラにいる友達から情報をまわしてほしいとのメールがさっききました。

トピック立てていいのかmixiなりの空気が読めません・・・が。
皆さんに知ってほしいのであえて立てさせてもらいます!(長いです)

最近はニュースにあまりなりませんが、中国めちゃくちゃやってます。
寺は兵糧攻めで、出てきた所を狙い撃ち。
一般家庭に警察が入って、男はみな連行。
アムドでは2000人が逮捕、処刑される(予定)という話も聞きました。


中国・ネパール国境は、3月10日に閉鎖されたまま未だ開通しておらず、
ネパール側に残された多くのチベット人は、家族の安否を心配しています。
チベットの首都、ラサ地域への電話回線は切断されたままで、携帯電話でも連絡をとる事はできません(3月31日現在)。

各地の修道院を中国軍が包囲し、僧達は外へ出る事ができず、”外へ出た者は帰って来られない、連絡が途絶えて、何処へ行ったのか分からない”と言う事が、今はもう、当たり前に知られています。

チベット自治区内の、ガンデン、セラ、デプン寺を含む多数の修道院を、中国軍が包囲し、それらの修道院からの連絡が途絶えている事は、ダラムサラ(インド、ヒマーチャル・プラデシュ州のチベット暫定政府設置地) などで、多くの人々の話題となっています。

'08年3月14日、中国軍は、修道院内の僧が外へ出られない様に修道院の敷地全体を取り囲む包囲網を敷きました。現在も、兵は少数化したらしいですが、包囲は崩していないそうです。3月中旬に水道施設が中国軍によって止められ、(修道院の敷地内に水源が無い為)水を取りに外へ出て来た僧は銃撃されるか、失踪してしまい、僧院に戻る事は無いそうです。

有線、携帯電話を含めた外部との通信手段は、全て中国軍によって破壊され、当地の本当の状況を知る手段は、現在 (4月1日) も、全く失われています。

チベット内修道院の厨房では法要時の御茶等しか作る事が無く(茶葉、バターは沢山有る)、普段の食事は僧個人で作らなければならぬため、僧それぞれの持つツァンパ(麦焦がし)等以外、食料の備蓄も余り無く、大変厳しい状態と察せられます。

ラサ地方の電話回線は、一部回復しているらしく、3月28日前後にネパールからチベット・ラサへ帰ったチベット人男性から、ネパール側へ電話連絡があったとの情報です。しかし、チベット自治区外からラサへは、全く繋がりません。インド側からチベット自治区内へ連絡を取ると、インド側の番号が中国政府に知られ、盗聴、捜査される為、連絡先が危険に陥るとの事。その為、インド (特にダラムサラ) 側から、積極的に自体を確認する事も出来ずにいます。

チベット自治区内カム地方の、インド国内の巡礼を終えネパール経由で帰宅した父親から、ダラムサラに住む娘への言葉は、この様なものです。
”無事に着いたから心配無い。ここ (電話)で余り話しをするな。ただ、衆生一切の為に祈ってくれ。”

上記の事から、ネパール・チベット国境は開かれた事が分かります。しかし、最近ネパールの首都、カトマンズにまで、中国軍の戦車が普通にやって来ているそうです(カトマンズに留まっているチベット人男性による)。ネパール、特に首都地域(ボーダナート等)には多くのチベット人が住んでいますが、デモ行動をするチベット人への取り締まりは厳しく、逮捕された人々も多いとの事。

中国軍ネパール派遣の理由は、ヒマラヤ山脈・チョモランマの頂上へ、6月中にオリンピックの聖火を掲げる予定があり、その準備・警護の為だそうです。
チベット人へは、ヒマラヤ山脈への道を全面的に封鎖しているそうです。

<2008年4月2日>
昨日(4月1日)インド時間22時のチベット・ラジオニュース、その他のチベット人(南インドの修道院に居るお坊さん等) からの情報です。
チベット政府の発表によれば、今回の抗議行動で逮捕されたチベット自治区内のチベット人は、1500人以上になるとの事。ラサ地区の監獄は満杯になり、現在、200人~300人のチベット人が監獄内から列車で中国内地へ連れて行かれたそうです(自治区内目撃者による)。

3月29日には、アムド地方で大規模なデモ行動が行われ、その場でも多数(ある情報によると、2000人)のチベット人が逮捕されました。当時、自治区内からはおそらく携帯電話を使用して、南インドのお坊さんに連絡がありましたが、その後連絡は途絶えたそうです。

現在、ラサ地区のチベット人一般家庭を中国警官が訪れ、その家庭に17歳~40歳位の男性が居た場合には彼ら全てを、腕を縛る(時には手錠をかける)等して連行しているそうです。抗議運動に参加した、しないの区別は有りません。その為各家庭には、女性と老人、子供しか残らない状態です。

抗議運動に参加した人々は、自宅に監禁状態(中国警官が家を包囲し、見張っている)で、食料を買いに外へ出る事もできません。
数日前、ラサ・ジョカン寺において、外国の報道陣の前で”中国政府の発表している事は嘘である”と、涙ながらに訴えたジョカン寺の僧達も、自宅監禁され、外へ出る事が出来ないそうです。

・・・絶句

ところで中共がダライ・ラマ法王の写真を踏み絵に使っているのだという。
http://jp.youtube.com/watch?v=TQOAOCWT0uU

かれら(中共)の遅れ具合といえば、もはやため息以外にない。

ダライ・ラマ法王は危険

2008-03-31 17:18:20 | チベット
一昨年、風光明媚な安芸の宮島にある大聖院という真言宗のお寺で、ダライ・ラマ法王の教説を聞いたことがいま夢のように思い出される。
http://blog.goo.ne.jp/ryogonsan/c/9a0a89aa1049d7b797c7555f3e121a4b/1
ホールなどとは違って、お寺の本堂での説教であったので、法王と私との距離はほんの数メートル、お話の内容に応じて、法王の表情や仕草がダイレクトに感じられ、ときには冗談をおっしゃって豪快に笑われたり、参加者に何かたわいのないことを質問されたりなど、いまありありと思い出され、実に幸せな時間であったなあと感じる。

あの慈愛に満ちあふれた法王が、いまご自分の祖国の惨状で、どれほどお心を痛めておられるかとおもうと、いても立ってもいられなくなる。
が、自分の出来ることは限られている。
せめてもこうしてウェブ上で、中共の非道を訴えることで、すこしでも法王とチベットの人々のためになることを願ってこれを書いている。

さて、「ダライ・ラマ法王は危険」というのはもちろん中国政府にとってである。

私にとって法王は、もしもこんなおじさんが近所や親戚にいたら、きっと大好きになるだろうと思うくらい気さくなかんじで、世界中のVIPと会談しておられる映像をテレビで拝見しても、(法王ご自身こそVIPにほかならないが)何か遠い存在に感じられないのは、宮島の大聖院での印象がそうさせているのだろう。

中共がさかんに法王のことを「分裂主義者」と呼んで、テロリストの親玉のように取り扱うのは、ダライ・ラマがかれらにとって真に危険な存在であることを潜在的に感じてきたからにほかならない。
北京オリンピックを前にして、チベットの民が立ち上がり、中共政権にとって、まさに法王の危険性がにわかに顕在化してきたことで、かれらはますます焦躁感にとらわれているようである。
1951年の中共軍のチベット侵攻、1989年の(暗殺の疑い濃厚な)先代パンチェン・ラマの死去にともなうラサ蜂起のときと、今回が圧倒的に異なるのは、世界の目、そして良心が逐一中国の蛮行に注目していることにほかならない。

チベット人ははたして少数民族か?

2008-03-29 08:34:33 | チベット
少数民族ということばが、中国政府によって使われるとき、かつてこの国の王朝時代、漢民族が、周辺諸民族を東夷とか、西戎、北狄、南蛮という貶称で呼んだような侮蔑の臭いが感じられる。

ところがチベット人の居留区は、ここ
http://www004.upp.so-net.ne.jp/teikoku-denmo/no_frame/history/honbun/tibet.html
にみられるように中共が主張する中国の領土のほぼ4分の1を占めそうなほどである。さらにブータンというれっきとしたチベット民族の国家もあるし、亡命政府のあるインド、そしてネパールや中共に国を追われて以降欧米諸国などにも多数のチベット人が生活を営んでいるのだから、かれらはけっして少数民族などというものではない。

さらにチベット仏教を「ラマ教」などと呼んだり、日本の極端な過疎地を、「日本のチベット」などと表現していたのも、今となっては中共のすり込みではないかと疑われるほどである。

かつてチベット仏教の高僧たちが、シナ歴代王朝の皇帝たちによって、国師として仰ぎ奉られてきた歴史について宗教オンチの日本人は案外知っていない。
特筆すべきは、中国全土を征服し、元王朝をつくりあげ、さらにはヨーロッパにまでその勢力を伸ばしたモンゴルのフビライ・ハーンは、高僧パクパに深く帰依し、チベット仏教を元の国教的存在とした。
さらに清朝においてもチベット仏教は国教として扱われ、最盛期の乾隆帝は、高僧パクパの生まれ変わりと信じられていたチャンキャ二世から、フビライと同様に灌頂儀礼を受けた(弟子となった)。

このように世界帝国であったシナ歴代王朝の帰依を受けたチベット仏教は、西洋のカトリックの勢いにも勝るとも劣らないものであった。歴代ダライ・ラマが君臨した宗教都市ラサは、まさしく東洋のバチカンであったのである。

こんにちダライ・ラマ14世が、ご高齢にも関わらず、祖国を解放するためにひたすら世界の国家元首や要人と会談を続けておられる姿はただただ涙ぐましいが、法王がチャールズ皇太子や、リチャード・ギアなど世界中のセレブリティたちの心をとらえるのもチベット仏教のもつ深い魅力ゆえのことであろう。

中国の情報戦略

2008-03-23 11:40:06 | チベット
昨日、たまたま中国国内に多数の工場をもつトヨタ市内の某大企業の社員のかたと、現在のチベットにおける事態を世間ばなし程度に話題にしたところ、このかたがどうも今回のラサの争乱について、かつての1960~70年代の学生運動と同じようなものだと理解されていることに気がついた。ちなみにこのかたは海外、とくに中国での勤務を長年経験しておられるかたである。

かつての学生運度、安保闘争といったものは、憲法9条を維持しながら、日米安全保障体制を脱却すべしという、笑止千万かつ支離滅裂なものであったと私は考えているが、それはともかく、このこと、つまり普通の日本人に、現在のチベット人たちの抗議活動について、かつての安保闘争のようなものであると理解されていることによって、中国政府の日本国内に対する情報戦略が極めて順調に行なわれていることが推察される。

私たちは中国政府によって配信された以下の映像をこれまで何回目にしたことであろう。

http://jp.youtube.com/watch?v=D9AGr0A_i18&feature=related

映像には漢族の商店のシャッターに足蹴りをくらわす、えんじ色の法衣をつけた僧侶や、暴れまわるチベット人の映像が映し出され、これがチベット事件関係のニュースの映像として繰り返し、日本国内で放送されているのである。
この映像を背景に、いくらこれが中国政府による配信であり、弾圧の規模はダラムサラのチベット亡命政府の主張とは明確に食い違うという説明がアナウンサーから付け加えられるとしても、お茶の間でこれを漠然とながめている、チベット問題に何の関心もない人々にとっては、ただたんにチベット人が暴れているくらいにしかみえない。
そして中国がこの争乱で20人くらい死んだと発表していることについても、普通の日本人はそれくらいなら死んでもおかしくないな、くらいにしか思わず、大事件だとは考えないだろう。
そしてそのように考えているのは日本の首相、外務省、経済界や、宗教界も同様であるように思えてならないのである。

しかし現在チベットで進行中の中共による大弾圧は、ナチスのホロコースト、米軍による広島長崎への原爆投下、カンボジアにおけるクメールルージュによる恐怖政治、金正日政権下の北朝鮮に匹敵するくらい深刻な状況なのである。

私は声を大にしていいたい、こんな国でオリンピックなど可能なのか!!

北京五輪は大丈夫か?

2008-03-21 09:08:36 | チベット
ブログをほったらかしにしている間に、とうとう中国ではとんでもない事態が勃発してしまった。
「とんでもない事態」ともっとも頭を悩ませているのは、まさに当事国である中国の胡錦涛氏その人であることには疑いがないであろう。

もともと中華人民共和国というのは国父とされる孫文がかつて「五族共和」をスローガンに掲げたように、漢民族、満州族、モンゴル族、チベット族、ウィグル族など全く歴史的、文化的背景の異なる民族らを強引にまとめあげた国である。
ところがこれらの人たちの同意を得てまとめあげているのではなく、漢民族の主導で、武力によって拘束しているのにすぎないので、これはよくよく考えてみれば中共(中国共産党政権)というのは、旧大日本帝国がかつて目指した「大東和共栄圏」のようなものではないだろうか?

とくに中共が1951年以来ラサで行ったことは、これを我が国に例えれば、武力によって強引に侵攻し、神社、仏閣を破壊し、自らに従わない国民を弾圧し、天皇を追放し、漢民族が政治を牛耳って、伝統的文化をことごとく破壊するようなことである。
ことにチベットの伝統的文化というのは、世界で唯一の大乗仏教文化であり、仏教徒にとっては珠玉のようなものである。
よくよく我が国がこんな国に、首相は靖国に参拝するな、だとか南京大虐殺がどうのこうのだとかいまから60年も前のことを非難されて、政治家や役人や一般国民がシュンとしなければならなかったのかとため息がでてくるが、とにかく広大なチベット人居留区で現在起きている憂慮すべき事態は、中共というものの本質を世界の白日の下にさらしていることは間違いない。

いま中共はジャーナリストや外国人の目からチベット人たちのアピールをことごとく隠匿しようと躍起になっているようであるが、現在のような情報化社会においてそれは無駄である。
インターネットを通じて情報は刻々と私たちに伝えられてくるのである。

ダライラマ法王日本代表部事務所のサイト
http://www.tibethouse.jp/
中国で弾圧を受けている法輪功のサイト
http://www.epochtimes.jp/

ところで北京五輪まであとわずか。世界のマスメディアはこの国に集結し、競技以外の様々な事態に好奇の目を持って注視するであろう。胡錦涛さん大丈夫か?
まさに北京五輪の「鳥の巣」のメインスタジアムにおける五輪競技の最中、雪山と一対の獅子がデザインされたチベット国旗を掲げてアピールするチベット人たちに、中共軍は銃口を向けて鎮圧することが出来るのか?ちなみに中国ではこの旗やダライ・ラマの写真を持っているだけで、則ブタ箱である。
抗議の渦がチベット人だけでなく、おなじく中共に不満をもっているウィグル人にまで飛び火したならば、一体収拾はつくのだろうか?
ダライラマ法王がこの憂慮すべき事態の穏便な解決を望んでおられるのは理解できるが、中共の圧政を世界にアピールするのに、この北京五輪は千載一遇のチャンスなのである。