例年以上に暑く、そして雨の多かった8月、
これからの日本の夏はこれが普通になってしまうのだろうかと危惧を抱く
(広島や各地で被害にあわれた皆さまにお見舞い申し上げます)
たんたんと仕事をこなし エンドレスな掃きそうじや草むしりに気が遠くなりつつ 汗をかく
思い描くのは ひんやりした母校の図書館の書庫
ああ 思う存分 本に埋もれていたい 懐かしいあの香り
そんなとき、目に飛び込んできたのがこのタイトル
『養老院より大学院』 内館牧子 著
トレンディドラマの脚本家として著名な著者が、大好きな大相撲を究めようと「人生出たとこ勝負」に出、
大学院受験を決意してから、受験勉強→合格→学生生活までの道のりを、
具体的なアドバイスや失敗談も交えつつ語る痛快な大学院ガイドです。
著者は「本気で」大学院で学びたい!と思い、超売れっ子の脚本家の仕事をやりくりしつつ 自力で
東北大大学院という難関に挑みます。 その意気込みとその後のステップは
実際に進学を考えている方にも大いに刺激アリ&参考になる事項だと思います。
わたしは、それらも興味深く読みましたが、著者の生き方にも感銘を受けました。
「人生は予測がつかない、先がわからないので今からそれに備えておこうとするのは無意味。
わからないからこそ、先を憂うのはやめ、その時その時に勝負を賭け、
その時その時に一番大切だと思うものを選び取って生きようとわたしは決めた」
「たくさんの得たものを一口で言うのは乱暴だが、敢えて一口で言うなら、「自分の目線の広がり」である。
これはきっと、どこの大学でどんな学問を再び学ぼうと、社会人学生が共通して感じることではあるまいか。
加齢と共に広がる物の見方、考え方の幅というのは、社会を生き抜くために、身をもって習得したノウハウ=「社会を生き抜く術」である。
ところが、大学院に入ってみるとそういうノウハウとは無縁な「何の役にも立たないもの」から目線の広がりを得たような気がした。
ノウハウ漬けの社会人は、ノウハウと最も遠いところにあるものを学ぶと、視界が開けたような気がするのではないか。
日々の暮らしに何の役にも立たない遠大な話に触れると、本当に色々なことを考えさせられるのである。
(中略)そして、50代半ばになっても変われるという幸せを思うと、改めて「養老院より大学院」である」 などなど
わたし自身は大学院、とまでは考えないけれど、リタイアしたら、何かしらの勉強に専念する時間を作りたいとは思う。
いまはそれ(老後)を夢見るだけでしあわせで、何しちゃおうかしら~って考えるだけで今を生きられる気がする。
わたしは29歳のとき専門学校に入り、(それは実際的な技術習得のためであったのだけれど)、
実技よりむしろ座学の時間が楽しみで、歴史やら理論やら 実際の生活に関係ないことほど不思議と興味が湧くのであった。
それは10代の大学生のときにはわからない感性だったと、やっぱり思う。
高校の普通科の勉強でさえ、もう一度学び直したい。今だったらどんなに楽しく学べることだろう。
老人大学なんかの講座も今から参加したいくらいです。
若いときはそんなふうに思えなかったから、歳をとるのも悪くないかもしれない。
ひたひたと忍び寄る老いの気配におびえつつ、そんなことを考えた暑い夏であったよ。 まずは健康であれ!
今月は自転車ブログらしからぬ(あ、いつもですね、すみません・・・)ネタばかりでした
サブタイトルを決めかねており、CYCLE LIFE(仮)としております
とりあえず、「趣味の自転車を中心に 里山の風景をお届けします」というかんじで続いていきそうな・・・
よろしかったら今後とも どうぞおつきあいくださいませ
今月の走行距離:508㎞
おいでくだったみなさん、どうもありがとうございます
秋の風を感じるこの頃 なんだかちょっぴりさびしい感じですね