
随分、涼しくなりました。
今日は、雨! 眼科へ・・
白内障で、予防の目薬貰っています。日に3回と云われている眼薬、日に1回しか差しません。白内障は、少し進んだようです。

待合室で、随分待たされましたが、小説《中原の虹》を読んでいました・・・
20世紀初めの満州へタイムスリップ!
奉天という所です。時間は、日露戦争の2年後? 1905年2月頃には、此処で日本軍とロシア軍が激しく戦ったそうです。
馬賊の話です。馬賊って何? 世の中が乱れると、村を守る為の自衛組織が要るようになるそうです。それがまた無法を働くのだそうです。日本でいえば戦国時代の野武士? そういえばフランスのジャンヌ・ダルクの時代の小説「傭兵ピエール」を読んだことが有る。この馬賊は、清軍に雇われた傭兵だが、清軍を脅す。どうなるんじゃ!
そんなことを考えて居たら、診察室に呼ばれました。
眼科医は難しい顔をして、左目に目薬を差し、眼底検査をしました。
もう一度呼ばれて、眼の模型を見せて、此処が・・・
白内障が、もっと進むと、手術だそうです。脅し!脅し!


庭を覗いたら、サザンカあさくらに花が咲いていました。
花に誘われて、デジカメを近づけたら・・
花の蜜に誘われた、蝶と蟻


最近、気になる曲。
NHKの「らららクラシック」という番組で伊福部昭の特集をしていました。
よく知らない作曲家ですが。
伊福部昭: 日本狂詩曲:第2楽章[祭][ナクソス・クラシック・キュレーション #元気]
https://youtu.be/sgMFdtrYKtI
蝶と蟻のラプソディー???


火曜日は、スポーツクラブは休館日です。以前は、社交ダンスのレッスンに行っていましたが、それも止めてしまったので何もない日です。
今朝は


最近読んだ本。
先に読んだ『蒼天の昴』はシリーズになっていて四部作らしい。知らなかった!
第二部は、『珍妃の井戸』。1900年義和団の乱の時に、清国皇帝・光緒帝の妃、珍妃(チェンフェイ)は殺された。犯人は誰だ!
私は、中国の歴史、知らないんだ



義和団の乱は、反洋的、反キリスト教的、民衆の反乱だったらしい。「扶清滅洋」(清を扶け洋を滅すべし)をスローガンとし北京に攻め入り、西太后もそれを助けたため、清国と列強連合軍との戦いになったらしい。清国が勝てるはずもなく、西太后は西安に逃げ、その時、珍妃が殺された?
浅田次郎 著作 『珍妃の井戸』 講談社文庫
まるで、推理小説ですね。立憲君主制をとっている四か国(イギリス、ドイツ、ロシア、日本)の貴族が、犯人捜しを始めます。皇帝の妃が殺されるような事を黙認しては、君主制が維持できないと危機感を持ったらしい。ドイツ帝国もロシア帝国も1918年に滅んだようですが。
美女ミセス・チャンとイギリス海軍提督とのアン、ドウ、トロアから物語は始まります。何の事やら。
全ては、ミセス・チャンに謀られていたのですね。提督は四か国の貴族と諮り犯人捜しを始めます。関係者への事情徴収ですね。
『蒼天の昴』を読んでないと、この小説はわからんだろう! 事情徴収されるのは、『蒼天の昴』の登場人物ばかりや(笑) 蘭琴は、袁世凱が殺したと云います。袁世凱は、瑾妃(チンフェイ)が殺したと云います。瑾妃は皇后が、瑾妃の召使は、溥擕(プージュン)が殺したと。溥擕は自殺だと云います。犯人は、西洋人に捕まれば殺されてしまうだろうから、正直には言えない。皆嘘をつくのだそうです(笑)
迷宮入りになりそうですね。最後に、四人の貴族は、ミセス・チャンに導かれ、光緒帝の所へ行きます。なんと、なんと

皇帝は、お前たちが殺したのだ! と云います。
イギリスが、アヘンを売りつけて理不尽な戦争を始めなければ、こんな事にならなかったのだ。ドイツやロシヤや日本が、山東省で悪い事をしなければ、義和団も怒らなかったのだ。清国の悲しみを言い表すような結末になっていますね。
物語は、証言者の独白の形で進みます。事件の概要や、人々の気持ちが明らかになります。そう、これは清国の歴史なんだけど、日本人的な優しさや愛情をもって書かれているように思います。
光緒帝と珍妃の、愛のこもった言葉で物語は終ります。
植民地主義が世界から排除されるには、このあとまだ半世紀の時間を要したのでしょうか。
この小説のお気に入り度:★★★★☆