蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

ビヨンド・ゼロ  (bon)

2020-01-22 | 日々雑感、散策、旅行

 第201通常国会が、20日開会され、首相の施政方針演説の中、温室効果ガスの削減に
触れ、「長期戦略に掲げた脱炭素社会を早期に実現達成するため、ゼロエミッション(排出
ゼロ)国際共同研究拠点を立ち上げる」とし、さらにゼロを超えた「ビヨンドゼロ」(beyond
zero)を目指すと表明されています。

        (ネット画像より)

 施政方針演説全文(読売新聞1/21朝刊11面)では、復興五輪、地方創生、成長戦略、
1億総活躍社会、外交・安全保障の大きなくくりになっていて、本件は、外交・安全保障の
項の中、国際社会の課題解決関連で述べられています。海洋プラスチックごみによる新たな
汚染ゼロを目指すに続いて、『 我が国は、5年連続で温室効果ガスの削減を実現いたしま
した。(-中略) 米国、EUなどの叡智を結集し、産業革命以来増加を続けてきたCO₂を減少
へと転じさせる「Beyond ゼロ」を目指し、人工光合成をはじめ革新的イノベーションをけん
引します。』と表明されています。

 この表明内容だけでは抽象過ぎて、今一つ迫力がなく何をするのかわかりませんが、この
3日前の新聞(同1/17朝刊1面)に「温室ガス削減 新戦略 官民30兆円 技術開発」
の見出しで、施政方針演説で首相表明へ・・とあり、具体的内容が記載されていました。

        (ネット画像より)

 この内容は、ネット「ロイター」記事にもあり、それらから内容を抽出しますと、

 『政府は、今月末に、このための開発拠点として、「ゼロエミッション国際共同研究セン
ター」を、産業技術総合研究所内に新設する。今後10年間で、官民合わせて30兆円を
研究開発に投資し、センター長に昨年、ノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏を起用し、当初、
100人程度の人員でスタートして最終的には、海外からの人材も含めて300―400人
体制へ拡大する。』とあり、 『世界全体で70%のCO2削減を行う際、既存技術だけで
実現しようとすれば、2050年に年間800兆円をCO2削減に投じる必要があるとの
試算があり、先進国だけの負担では難しく、この負担を軽減することが、パリ協定を実効性
のあるものにするカギになる』と指摘しています。 

『 世界の温室効果ガス排出量は、2030年には年間570億トンまで増える見通しで、
政府は、この新戦略で、50年までに年間600億トンを削減できる革新技術を進める』
つまり beyond ゼロ ですね。

 そしてその中身は、『CO₂を原料とするコンクリートを実現:43億トンの削減、光触媒、
電気分解などで:15億トン、大気中のCO₂を吸収・分離する技術で:73億トン、 CO₂を
大量に吸収する藻を原料としたジェット燃料で:20億トン』そして、『2050年までに
年間600億トン以上のCO₂を削減できる技術を確立する』などとする構想が挙げられてい
ます。

       ちょっと古いですが・・
       (ネット画像より)

 世界をリードする研究開発がスタートし その成果を大いに期待したいところです。
久々に、パンチの効いた方針(施策)が打ち出されて、溜飲が下がる思いがしました。先の
COP25で、その片鱗でも発表できればよかったとも思いますが、何も遅くはなく、ぜひとも
着実な進展をしてほしいと思います。

 環境大臣は、先ごろ男児が生まれ喜びの内にあり、今また、政府の新戦略が世界をリード
するとなれば、環境相には強い追い風となり、若くしてツキの大きい人なんですね。

 

 ビヨンドゼロで ネット検索しますと、7ページくらいまで、ウルトラマン関連の記事で、
ようやくロイターの記事がポツンと顔を出していたという感じでした。

 

こちらはあまりパンチがありませんが・・

 

 

 


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