東京電力福島第一原発事故調査を検証する国会事故調査委員会が、最終報告書を衆参両議院長に提出した。2006年に改定された国の耐震指針への対応を東電は無視し、保安院も黙認したことを「事故の根源的原因」と指摘し、「自然災害でなく人災」であると断定。それは「規制側が東電の虜」になっていたために、原子力安全についての監視監督機能が崩壊していたとまで、報告書は指摘した。
官業の癒着が監視を骨抜きにして、国民の生命と安全を奪ったと行っても過言ではなく、国家的重罪であると言っても過言ではない。
述べ1167人に900時間以上の聴取を行い、関係先から2000件以上の資料を提供させ、、671ページからなる報告書を国会に提出した。
また、委員会は、国会調査委は国民の付託を受けた国民のための調査であるとの観点より、国民に調査の状況を公開するために、会議の模様をインターネット動画配信で逐次公開した。
事故調委員会のビデオを見るためには、事故調のVideo動画 をクリック
報告書を閲覧するためには、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会 をクリック
国会 東京電力福島原発事故調査委員会NAIIC(National Diet of Japan Fukushima Nuclear Accident Independent Investigation Committee)をクリックするとホームページが開き、報告書及び動画閲覧可能。
委員長の黒川清が報告書の「はじめに」の中で、福島事故が起こった根源について下記のように述べている。この指摘は原発問題にとどまらず、日本社会が現在抱える問題の根源にも当てはまるものであると考える。
報告書5ページからの抜粋:
「想定できたはずの事故がなぜ起こったのか。その根本的な原因は、日本が高度経済 成長を遂げたころにまで遡る。政界、官界、財界が一体となり、国策として共通の目 標に向かって進む中、複雑に絡まった『規制の虜(Regulatory Capture)』が生まれた。 そこには、ほぼ 50 年にわたる一党支配と、新卒一括採用、年功序列、終身雇用といっ た官と財の際立った組織構造と、それを当然と考える日本人の「思いこみ(マインド セット)」があった。経済成長に伴い、「自信」は次第に「おごり、慢心」に変わり始めた。 入社や入省年次で上り詰める「単線路線のエリート」たちにとって、前例を踏襲する こと、組織の利益を守ることは、重要な使命となった。この使命は、国民の命を守る ことよりも優先され、世界の安全に対する動向を知りながらも、それらに目を向けず 安全対策は先送りされた。」
6ページからの抜粋:
「100 年ほど前に、ある警告が福島が生んだ偉人、朝河貫一によってなされていた。 朝河は、日露戦争に勝利した後の日本国家のありように警鐘を鳴らす書『日本の禍機』 を著し、日露戦争以後に「変われなかった」日本が進んで行くであろう道を、正確に 予測していた。 「変われなかった」ことで、起きてしまった今回の大事故に、日本は今後どう対応し、 どう変わっていくのか。これを、世界は厳しく注視している。この経験を私たちは無 駄にしてはならない。国民の生活を守れなかった政府をはじめ、原子力関係諸機関、 社会構造や日本人の「思いこみ(マインドセット)」を抜本的に改革し、この国の信頼 を立て直す機会は今しかない。この報告書が、日本のこれからの在り方について私た ち自身を検証し、変わり始める第一歩となることを期待している。」
国会事故調査委員会の黒川清委員長以下10名の委員は、国民の付託を受けたことを自覚し、 国民のために、今回の事故調査を立派に遂行したと考える。
大飯原発再稼働のストレステストを認可し再稼働せしめた安全委員会と保安院のトップがいかに無責任で無知なのか・・・日本大丈夫?
腹が立つのが嫌な人はこの動画見ないでください。
こんな考えは、やはりいけないのだけれども、この問題に真正面から向かって憤りを高める力はすっかり失せてしまったようで、何となくタリキとかあなた任せ・・などの無責任路線に入ってしま多様な~。
かねて、大飯原発の再稼働問題が、政府路線の
あり方のテェックポイントだと思っていたのでした。
ソユーズで飛んで行かれた星出さん、宇宙から日本が見えるようであれば、どんな顔をしているか教えてください・・。