蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

「故郷の空」  (bon)

2024-08-21 | 日々雑感、散策、旅行

 突然、何ということはなくフト頭をかすめた歌がありました。

♬ 夕空晴れて秋風吹き 月影落ちてスズムシなく~♬ すらすらと歌詞も出て
きました。この続きも完全に記憶の中にありました。  どういうことなんで
しょうか?

 時々見る夢でも、全く関係のない(と思われる)情景が突然出てきたりします
が、それと同じような感じにです・・。もう秋だからなのか? それにしても
まだ猛暑であるし・・。

 まぁ、とにかくこの歌が頭に浮かんできたので、その背景などを見てみよう、
いつ頃の歌なのか? などもよぎって来て、ネットを繰ってみました。
 ウイキペディアのページをシゲシゲと眺めたのでした。

       (youtubeより)

 この曲は、スコットランド民謡で、『蛍の光』でも知られる、スコットランド
の詩人ロバート・バーンズ(1759~1796)が詞を書いた歌で、こちらも、口伝え
でところどころ覚えていました。
♬ Gin a body meet a body, Comin' Thro' the Rye,~ (口伝えの覚え・・
ギンナボディ ミッタボディ カミンスーラライ~ )

 この曲が明治21年(1888年)に文部省唱歌に取り入れられ『故郷の空』と
して定着したのでした。大和田建樹が作詞したもので、歌詞の内容は原曲とは
全く違ったものとなっています。 旋律ももと歌とは若干違った感じです。
 ウイキペディアに次のように解説されています。
『「故郷の空」の曲は、原曲の「2nd Sett」のリズムを「長短長短」のいわ
ゆるピョンコ節に統一し、またメロディやリズムの細部を単純化するなどの編曲
をほどこしたものである。この編曲は、『明治唱歌』のオリジナル曲を多く作曲
した奥好義による。メロディがほぼヨナ抜き音階(最後の方に1カ所だけファが
ある)であることもあいまって非常に覚えやすいため、センチメンタルな歌詞
とともに日本人の琴線に触れるものがあり、人気曲であった。』と。

 原曲、『Comin' Thro' the Rye』は、「誰かと誰かがライ麦畑で出逢うとき、
2人はきっとキスをするだろう。何も嘆くことはない。誰でも恋はするものなん
だから…という内容の戯れ歌である。ライ麦は草丈が大人の背丈ほどあるため、
夜でなくても畑の中に紛れ込むと、キス以上のことをしても、恥ずかしい思い
をすることがないようである。」とあります。
 (実際この5月に東京都薬用植物園に行った時、ライ麦が植えられていて、すでに穂が出ていましたが、
2m近くの丈がありました。)
        
          (ウイキペディアより)

 「故郷の空」の作詞者、大和田建樹はバーンズが書いた詩を知らなかったよう
で、全く違う歌詞をつけた・・とあります。

    ♬ 1.夕空晴れて秋風吹き
       月影落ちて鈴虫鳴く
       思へば遠し故郷の空
       ああ、我が父母いかにおはす
      2.澄行く水に秋萩たれ
       玉なす露は、ススキに満つ
       思へば似たり、故郷の野邊
       ああわが弟妹(はらから)たれと遊ぶ

 

 また、1970年にリリースされた いかりや長介率いるザ・ドリフターズが歌っ
た曲『誰かさんと誰かさん』(作詞、なかにし礼)があります。
 すっかり忘れていましたが、曲を聞くと「そんな歌があったナ」と想い出し
ます。 こちらの歌詞は、どちらかといえば原曲に近く作詞されています。

 このドリフが歌った歌のほかにも、これまでたくさんの替え歌(?)が登場
しているということも分かりました。(ウイキペディアより)

 「秋の空」1947年、岩佐東一郎の詞により発表されたとあります。 内容は
原曲とも「故郷の空」とも違って、紅葉に染まる秋の山が歌われているそうです
が、曲は同じだそうです。

 「誰かが誰かと」という題で戦後発表されている。詩人の大木惇夫と声学家の
伊藤武雄共作によるバーンズの詩(原曲)に近い形に改作している。「麦畑」
とも呼ばれる。

 「チビデブの歌」1962年に中原杏二作の童謡として発表されている。

 「出かけて出会って」。1963年榎本健一と木の実ナナのデュエットで歌う原曲
に近い内容の歌とあります。作詞は門馬直樹、編曲は広瀬文雄とあります。

                     

 「故郷の空」はよく知っている歌ですが、上述したようなことは、初めて知っ
たところです。原曲は春歌の部類に入る(?)・・その替え歌が文部省唱歌と
なっているというのも面白いことではあります。

 でも、なぜ突然この歌が頭をよぎったのでしょうか?

 

 

 

故郷の空 フォレスタ Foresta

 

誰かさんと誰かさん[ザ・ドリフターズ]

 

Gin a Body Meets a Body (Comin' thro' the Rye)

 

 


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