久々の読書メモ。
図書館で借りようと予約してたんですが、
いかんせん
緊急事態宣言下では、図書館すら開いてないし、で
予約後、カウンターまでは届いております状態のまま
2ヵ月が過ぎようとしておりました。
一体いつになったら読めるんだろう…とやきもきしておりました。笑。
因みに、この本ドキュメントミステリーとでも言うべき作品です。
「ローゼンハン実験」でググって貰えれば色々ヒットするとは思いますが
「精神科医は精神病になりすました偽患者を見破れるのか?」という実験についての
論文を書いたローゼンハンという博士の謎に包まれた半生とこの論文自体の信憑性について
様々な人(実験に参加した偽患者たち)に会ってインタヴューを行い、(亡くなっている方もいるので)そのご子息や
妻などを訪ね確証を調べていく姿はかなりドキドキします。
この本を書いた彼女、「スザンナ・キャラハン」自身も抗NMDA受動態脳炎という
神経系の病気になった事で、統合失調症の様な病状から誤診されそうな状況から奇跡的に回復出来た経験もあり
もし、誤診されたまま正しい治療が受けられなかったら…という怖さにメスを入れる様な実験の存在を知り
この論文、「ローゼンハン実験」を調べてみたのだと思う。
血液検査や画像検査等で、はっきりとこの人物は精神病であると言える確実なる診断は
そもそも難しいのである。人は嘘をつく生き物であるから。
心神喪失による重大な犯罪者が減刑を受ける事も、それなりの演技が出来れば可能だし
また、精神病が確実に治ったという事もはっきりとは言えないのです。
何だか、詐欺師の様なローゼンハンに軽く煙に巻かれたような話でした。
興味をそそられた方は、一読あれ。