☆ 今日は内田 勘太郎さんのコラムがあまりにも、素敵で素晴らしいので、そのまま掲載させて、頂きます♫
☆歌うギター 永遠のブルース☆~B・B・キングさんを悼む~内田 勘太郎
高校生の時に1971年の初来日公演を見ました。手元に残っているチケットを見ると「2月28日 大阪毎日ホール」と書いてあります。
その当時、ブルースといえば、えらいオジサンが一人いて、他のメンバーは適当にプレーするという印象だったのですが、B・B・キングさんと彼のオーケストラの演奏は本当にプロフェッショナルでした。
一発目の音が鳴った時、僕の頭の中で何かがパチンとはじけた。席はホールの後ろでしたが、知らないうちに僕はステージのそばまで駆け寄っていました。
彼のギターの魅力はなんといってもメロディーが素晴らしく、よく歌んです。弦を押さえた指が左右に動き、一音一音にすごいビブラートがかかる。そのことによって、人間の声に近い独特のトーンを出しているのだと思います。
音楽性としては、ゴスペルの影響を強くかんじます。
最大の功績はやはりブルースギターを音楽的に高めたことでしょ。エリック・クラプトンを始め、その後のロックミュージシャンに多大な影響を与えました。ぼく自身が学んだ一番大きなことは「真摯にプレーする」ということです。
実はB・B・キングさんの来日時に、憂歌団として何度か前座を務めました。一緒にステージでプレーすることはなかったのですが、翌朝ホテルで会うと、「昨日の演奏はエクセレントだった」と言ってくれました。
その時にピックをもらって、「君のピックもくれないか」と言われたのですが、「僕は指で弾いているので、あげる事はできません」と話した事を覚えています。
「ニ階の自分の楽屋に行くのはしんどい」と言って、一階にあった僕たちの楽屋にいたこともありました。ずっとニコニコしていて、僕たちも緊張して話せなかったか、ずっとニコニコしていました。
でかくて温かい人でした。
もう、ホントに人間は生まれて死ぬという永遠のブルースですね。
ありがとう、B・B・キングさん。
~2015年 5月20日(水曜日) 北海道新聞夕刊より~
☆ やはり、プロフェッショナルな内田勘太郎さんの的確な文章には、ブルースマンとして相通じるものが、阿吽の呼吸みたいものなんですね!まだソロの内田さんのライブは見ていませんが、去年日比谷野音での「憂歌団」は観戦して、未だに余韻が残っています。また近いうちに機会があれば是非いきたいです♫
☆最後に内田勘太郎さんのブルース☆
内田勘太郎 - 一陣の風 [MV]
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