rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

LOVEウォンバット

2012-06-18 15:42:24 | 趣味たち

ウォンバット

猫は、もちろん大好きだ。
ルックス、性質、そのすべてがいとおしい。

でも、ウォンバットも好き。
あの、もったりとした円柱、ドラム缶状に、もこもことした毛皮をまとっているのがいい。
取り立てて何もできなさそうなところが、癒される。
地味なところに魅かれる。

その延長上に、ムササビやモモンガもいる。
滑空するときの、毛布のように飛ぶさまがいい。
中くらいの人が、まだ一歳にならないころ、両足をつかんでアジの開き状態になったとき、ころころ太ったムササビのようだった思い出があるからいい。
「むちゃちゃびー」

ロールケーキは、ふわふわとした円柱で、甘い香りにとろける食感、そのどれもが心くすぐる。
見ただけで、口元が緩んでしまう。

我が家のねこは、丸いおなかに短い足。
長くしなやかな尻尾もなく、ねこらしいフォルムに無縁だけれど、「にゃ~あ」とねこらしいかわいい声で鳴かないけれど、文句なくかわいい。
いまは、野うさぎ。
これで顔が大きければ、そのままウォンバット。

どうやら、好きなものは、自ずと集まってくるらしい。

ウォンバットには、なかなか会える機会にめぐって来ることもなさそうだから、脳内ウォンバットに萌えようかな。


むちゃちゃび

大地の果実、新ジャガの季節

2012-06-17 21:26:49 | 食べ物たち
ジャガイモの花が咲き終わり、いよいよ新ジャガを掘りあげてもいい頃になった。
今年のジャガイモは、実によくできている。
大きく傷のない張りのあるジャガイモだ。
井戸端でジャガイモを洗う。
掘ったばかりのジャガイモは、たわしでこすると面白いように薄皮がむける。
薄皮の下からは、つるんとした薄黄色なジャガイモがあらわれる。
さて、どうやってこれを食べようか。

ジャガイモを一口大に切り、水にさらす。
厚手の鍋に油をひき、ジャガイモを炒める。
表面が透き通るようになったら、くし型に切った新タマネギを入れ、油が馴染むように炒める。
そこに、みりんと醤油を加え、炒め煮の要領で、味を馴染ませる。
あとは、砂糖を加え、蓋をして、蒸し煮でジャガイモが柔らかくなるまで火を通す。
味の調節をして出来上がり。

出汁や化学調味料を使わなくても、素材の持ち味を生かした、十分に味わい深いものになる。

ジャガイモは、大地の果実。
Pomme de terreポンム・ド・テール、フランス語で大地の林檎と、ジャガイモを言う。
土の下に、まるまると張りのあるジャガイモが埋まっているのは、なんとも楽しい絵柄ではないだろうか。

強烈なコントラストが支配する、メキシコ:メキシコシティー

2012-06-16 15:47:03 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」メキシコの首都、メキシコシティー。
標高2200メートルの高地にある、太陽が容赦なく照りつける人口2000万人の大都市だ。
アステカ王国の都テノチティトランが、基になっている。

街並みは、16世紀のスペイン統治時代に流行したコロニアル様式が今も残り、オレンジにピンク、黄色などの鮮やかな色が施され、高地の強い陽差しに負けない存在感を誇示している。
コヨアカン地区は、ことさらにカラフルで、ファミリア・ブロンの壁画が、ポップでユーモラスな味付けをしていた。

ガリバルディ広場は、夜の9時を迎えると、マリアッチによって一変する。
マリアッチは、もともと流しのギター弾きから始まったもので、バイオリン、ギター、トタンペットを中心にした演奏集団だ。
たくさんのマリアッチたちによって、方々で演奏が始まり、歌い踊る人の群れが、夜の更けるのも忘れて時を過ごす。

シウダテーラ市場は、メキシコならではの物が、ひしめき売られている。
目を引くものに、赤や黒に青など原色で色づけされたガイコツがある。
呪術的文化が今なお強く残るメキシコでは、死者の弔いのために飾る習慣があるからだ。
アロエは、食用や薬用ばかりではなく、呪いにも用いられるのは、お国柄。
棘のあるアロエは、魔よけとして赤いリボンをつけて、店の入り口に置き、商売繁盛を願うのだ。

メキシコは、世界一の銀の産出国。
銀製品のアクセサリーも、数多く売られている。
面白いことに、アクセサリーの値段は、銀の重さで決まるという。
デザインや加工には、関係なく。
こんなメキシコでも、銀は高価な代物。
銀の代替品として発達した、メキシカンピューターがある。
ピューターとは、錫などを使った合金のこと。
しかし、メキシコでは、より管理の楽なアルミを使用。
銀細工師による細かな細工が施され、銀細工より50分の1という価格が魅力だという。

メキシコ料理でもっとも有名なのは、タコス。
とうもろこし粉の生地を薄く焼いたトルティーヤに、肉や野菜などをいためた具にサルサをかけて味付けしたものをはさんだもの。
サルサとは、意味そのものがソースのこと。
メキシコならではのチーズに、オアハカチーズというものがある。
南部オアハカ州の名産品で、裂けるチーズ、加熱すると恐ろしいほど伸びるのが特徴。
このオアハカチーズを使ったケソ・フォンディードは、メキシコ風チーズフォンデュ。
オアハカチーズにサルサを加えて加熱してできる。
サルサの辛さをチーズがまろやかにして、実に惹かれる食べ物だ。

メキシコシティーから南へ30キロほどのところにある、自然豊かな水郷の街。
ここは、屋形船トラヒネラが、有名だ。
やはり色とりどりの原色で塗られた船で、遊覧観光をする。
マリアッチのトラヒネラが、観光に音楽を添え、そのトラヒネラが行きかう間に間を、さまざまな商品を乗せて小船が通る。
トラヒネラに揺られながら、茹でとうもろこしにチーズとチリパウダーをたっぷりかけたものを頬張るのが、正しい観光の仕方なのだろう。
トゥナという、ウチワサボテンの実の皮をむき、砂糖・氷・水を加えてミキサーにかけたジュースは、いうなればキウイの味。
ハマイカジュースは、ハイビスカスの花を煮出して作った、鮮やかな赤い色の酸味が爽やかなジュース。
ヒカマは、マメ科の植物の瘤根で野菜。
食感は、果物の梨に似ている。
そのスライスしたものに、いろいろなフレーバーの粉をまぶして食べるおやつ。
その粉の中に、どういうわけか、チリパウダーが堂々と異彩を放っている。
メキシコ人の好む味に、酸味と甘味、それに辛味のコラボレーションがある。
先のとうもろこしの食べ方にも、その片鱗は現れていたが、ちょっと驚きの感覚だ。
いやはや驚くことはない、日本人も甘辛しょっぱいが実は好きな味の組み合わせだったではないか。

こうしてみると、メキシコは強烈な国だ。
太陽に近いところにいるせいなのか。
強い光に照り付けられたコントラストのある環境が、明暗はっきりとした風土を醸し出したのは間違いないだろう。
動かしがたい生と死があり、善き悪しきも混然と入り混じり、それ以外はない。
現在のメキシコは、非道な暴力沙汰も横行し、とても穏やかに生きられなさそうだ。
でも、人々は笑い、食べ、働き、強く生きている。
原始の生命力が、息づくところなのだ。







ほんとうは、アシュケナージの”熊蜂の飛行”がいいのだけれど

2012-06-15 14:51:04 | 音楽たちークラシック
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熊蜂の飛行(リムスキー=コルサコフ)

超絶技巧の作品、リムスキー・コルサコフ”熊蜂の飛行”。
ウラジミール・アシュケナージの”ラフマニノフ・トランスクリプションズ”というピアノ曲集で聴いたのが始まり。
我が家の常連客、熊蜂の飛ぶ羽音をよく表現していると、楽しく思っていた。
この動画の演奏者には気の毒だが、アシュケナージの熊蜂のほうが、ほのぼのとした熊蜂の可愛らしさも出ていて、好みである。
真っ黒いピカピカ光った丸く大きなお尻ともこもこ黄色なべストの熊蜂は、あれっぽちの羽でよく飛べると感心させ、同時に滑稽さも備えている。
だから、いくら超絶技巧だといっても、音を畳み掛ければいいというものではないはず。
そこのところ、アシュケナージは憎くこなしてくれるのだ。
この”熊蜂の飛行”だけでなく、このピアノ曲集にあるものはどれも、軽妙洒脱にピアノの音が舞っている。
頻繁に聴く、お気に入りのアルバムだ。

我が家に集まる大小さまざまな熊蜂の羽音は、自然界の音楽を提供してくれている。
ブブブブブブーンと。

生り物は、楽しいな

2012-06-14 16:23:18 | 植物たち

熟したラズベリー

爽やかな6月の日差しに照らされる、プチプチ艶やかな真っ赤に熟したラズベリー。
まだ小さくうす緑色したもの、実の張りが出てきて赤みを帯びてきたもの、たくさんある。
熟したものから順に摘み取り、やさしくきれいに水洗いして芯をねじりとって、タッパーに入れて冷凍保存。
ブルーベリーもそろそろ熟してくるころ、先に冷凍したイチゴを組み合わせながら、ジャムを作ろう。
赤いラズベリーにプルシャンブルーのブルーベリー、優しい緑の葉の間からポロリポロリと生りこぼれるさまは、見るだけでも楽しい。

そろそろ実をついばむ鳥がやってくる時間だ。
熟して食べごろのをうまく選んで摘み取って、井戸でさっと洗ってから小さな口へ放り込む、なんとも小癪な鳥だ。
でも、大丈夫、ジャムにするくらいは十分に生るから。

実の生る植物があると、子供も大人も、誰しもが楽しい気分になる。
小さな実には、小さな幸福感が詰まっているのだった。


テラコッタ色のバラ