rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

今年もよろしくね、ニホンミツバチ

2011-04-13 17:08:24 | 生き物たち


近年、ミツバチの大量死、集団失踪などが問題となっている。
蜂蜜を採れなくなるよりは、農作物の受粉をできなくなる影響が深刻だ。
昨年は、我が家の家庭果樹には、セイヨウミツバチの姿を見かけられず、ブルーベリーやラズベリーなどの受粉が危ぶまれた。
セイヨウミツバチに変わり、クマバチとニホンミツバチが例年より多く受粉をしてくれた。
今年は、やはりセイヨウミツバチの姿を見かけていない。
満開となった桜の下へ行くと、ブーンと蜂の羽音がするけれど、ニホンミツバチの姿しか見られない。
おそらく、我が家の近くにニホンミツバチの巣があるのだろう。
もう8年位前になるだろうか、庭にあった桜の木が病気になり、だいぶ朽ちてきたので切り倒すことになった。
切り倒して驚いたことに、木の根元近くのぐずぐずと脆くなったところには、ニホンミツバチの直径20センチ超えの巣があったのだ。
木を切っていた人たちが、思いもかけないお宝の発見を分け合って蜜を食べてしまったらしく、その希少な蜂蜜の味を知ることはできなかった。
家人は木を切る現場いたので、その分け前を味わったらしく、その感想は、「濃厚だがくどくはなく、味わい深かった」とのこと。
毎日のように蜂蜜とヨーグルトを食べる自分にとって、かえすがえすも残念な出来事。

ヨーロッパを旅していたときに、蜂蜜専門店があり、産地と何の花の蜂蜜か細かく分けられて販売しているのを見た。
たとえば、アカシアの蜂蜜は明るい澄んだ黄色、そばの花の蜂蜜は珈琲のような褐色、思い出せないが、乳白色の蜂蜜もあった。
もちろん味もそれぞれ違い、蜂蜜愛好家はどっぷりと蜂蜜の奥の深さに使ってしまう。
日本にも、蜂蜜専門店があるそうだが、まだ訪れてはいない。
何しろ、価格が手の届きにくいところにあるもので。

手間のかかる養蜂で、しかも花の種類を限定した蜜の採取は骨の折れることと思う。
価格が高くても、いたし方がない。
ニホンミツバチは、蜂蜜の採取量が少ないというから、より高価になるだろう。

蜂がいなければ、美味しい果物や野菜が実りにくくなる。
花は、子孫を残せなく、植物の存続の危機になる。
生命は、それ一つで存在できるのではなくて、互いが影響しあって「命の輪」を作って存在できる。
一つの種が絶滅すると、何らかの影響を全体に及ぼすのだ。

カエルの「ツボカビ病」が、4年位前に日本でも見つかった。
かえるの皮膚病の一種で、皮膚呼吸などができなくなり致死率90パーセントの、カエルにとって恐ろしい病気だ。
人に伝染らなければ、問題ないのではないか?
カエルなどの両性類は、人にとって困る伝染病を媒介する蚊などの虫を捕食してくれる。
もし、カエルが激減・絶滅したなら、様々な疫病が蔓延する可能性が高くなってしまうだろう。

蜂の大量死・集団失踪、カエルのツボカビ病の一因を作っているのは、人間の仕業。
地球の一構成員として、他の生物との関係・バランスを鑑みながら生存行動を心がけなくてはならない。

ささやかな努力だが、スプレー式殺虫剤はなるべく使わないようにしている。
スズメバチやムカデなどの強敵駆除と、限定付で使用。
蚊取り線香は、除虫菊などの天然成分のものを選ぶ。
窓の外には、カエルが待機しているから心強い。

今年も、庭の花々にニホンミツバチがやってきた。
もう少ししたなら、クマバチも来るだろう。
彼らは蜜を得て、こちらは果樹の実りを得る。
どうぞよろしくお願いしますよ、ニホンミツバチさん。