分かったよーなこと、言ったって~!!

中途半端な知識で適当ぶっこく無法地帯へようこそ( ^-^)ノ

『ヒール・アンド・トー』って、どんな技!?

2013-03-24 08:46:19 | 
 名前は聞いた覚えのある方、多いんじゃないでしょうか。


ヒール・アンド・トー。



 そう。

 『ヒール』は悪役のことですからね、プロレスなんかでトップロープから「とうっ」って


 それは『ヒールさんが「とぉー!」』ですね!!(^-^;)




 いやいやもうね、仕事から帰ったらとりあえず一杯。上司の顔なんか忘れちゃって「プハァー、このために生きてる!! あ、でも最近血糖値がなぁ……」て


 それは『ビール飲んで糖!?』でしたよね!!(;^-^)



 そうじゃない。そうじゃないんですよ。

 だいたい、この記事を『車』カテゴリで書いている時点でバレバレなわけですが、いわゆる
「二本の足で、三本のペダルを踏む!?」
ってヤツですよね。オートマでは出来ません。マニュアル車で行われる『走り屋の技術』です。


 これ、慣れないといろんな意味で結構アブナイんでね、読んだからって実行するのはお勧め致しません。

 ただ、中には今まで不思議に思ってみえた方や、どうしてそんなことするのか興味をお持ちの方なんかいらっしゃると思いますんで、なんとな~く、ゆ~るゆるとご説明して参りましょう。(^-^)



 人間には、基本的に足は二本しかありませんよね。

 一本足打法なんてのもありましたし、『真ん中の足』なんてサッパリ分からないことを言う人もみえますが。(^-^;)


 じゃあ、どうやって踏むの? って言いますのが、次の図です。








 ああっ、わかりやすい!!(^-^;)


 幼稚園児でもわかる図というよりも、幼稚園児が描いたような図でしたね!!!(;^-^)



 お察しの通り、ヒールは踵(かかと)。ハイヒールのヒールですね。

 トーは、足のつま先です。サッカーでは、つま先で蹴る『トーキック』なんてありますでしょ。


 つまり、右足のつま先でブレーキ、踵でアクセルを踏むので『つま先と踵』、すなわち『ヒール・アンド・トー』なわけです。



 ここまではご存知の方、多いんじゃないですかね?

 それでは、先にWikipediaのリンクを貼ってみましょう。



⇒ ヒール・アンド・トウ Wikipedia




 あっ。


 もしかして、終わっちゃった?

 これでもう、その先を説明する意味なくなっちゃいました?(;^-^)



 まーまー、実際に普段、マニュアル車を運転してみえない方々にはピンと来にくいお話だったと思いますんでね。

 というか、もう解られちゃ手間かけて表作った私の立場が無いので!!(^-^;)



 それでは、その表をご覧いただきましょう。あくまでも架空の数字です。

 この先のお話は、この表を基本として行わせていただきます。







 5MTを想定して、上の段から順に1速、2速と下がってきて最下段がオーバートップの5速です。

 横は、左が時速0km(停止)、右へ行くほど速度が乗って時速180kmのリミットまで書きました。一般の日本車はここで燃料の供給がストップして加速できません。

 4000とか6000とか並んでいるのは、エンジンの回転数です。単位は『rpm』、一分間にエンジンが何回転しているかを表します。4000rpmなら、一分間に4000回転です。

 そして、レブリミット、いわゆるレッドゾーン(そのエンジンはこれ以上回してはいけないという超高回転域。これも通常は燃料の供給が止まってエンジンを保護する。車種により数字は異なる)が7000rpmあたりの車種と想定します。赤枠の8000はつまりレッドゾーンで、危険なオーバーレブ状態です。



 この図では例えば、2速を引っ張って50km/h(4000rpm)の時に、強引に1速を繋いだら8000rpmのオーバーレブを起こしますよ、という事を示しています。



 クラッチ板ではエンジンの回転数と、駆動の回転数をシンクロさせますから、オーバーレブを起こさないにしましても、シフトダウン(5→4→3→2→1)をする時にあまりにもシンクロさせにくい回転差で繋ぐことは、様々な負荷が掛かってしまいますよね。

 摩擦でクラッチ板が焼き付く。急な回転数の変化でエンジン内部の様々な部品が壊れやすくなる。激しいG(荷重移動)が発生するのでボディが歪む。FRなんかですと後輪が滑るかもしれませんし、FFですと強烈なアンダーステアで曲がらなくなります。タイヤが路面と噛み合わなくて、全く制御を受け付けない(アイスバーン上で急ハンドルを切るようなもの)可能性もありますね。

 事故を起こすかもしれませんし、接触もしていないのに車がオシャカになるかもしれません。


 そして、なによりギリギリで攻めるモータースポーツとしては、タイムロスが非常に痛いんですよね。ちょっとした姿勢の乱れ、制御困難状態が大きく響いてきます。慣れた人のブレーキングはABSよりも限界を極めますから、シフトダウン時が結構キモなんですよ。タイムを削ろうと思えば速度の乗らない時間を減らしたいわけで、どうしても速度を落とさなければ曲がれないコーナー(走り屋はカーブって言っちゃいけないんだぞ!?)は、直前に速度を落として、アクセルを開けながら曲がって行くわけです。通りたいライン(道筋)をちゃんとトレースして、制御できなければなりません。少しでもラインが膨らめば、復帰はさらにハンドルを切らなければならず、アクセルを思うように開けられません。

 かなり前にこのブログで書きましたが、一般的に(エンジンが前に載っている車)、アクセルを踏んでいる方が挙動は安定し、ブレーキを踏むと逆に乱れやすいです。ポルシェですとか、バスなどのRR(後ろエンジン・後輪駆動)はその逆のはずですね。なので、コーナーではアウトよりも、インが大事なんです。そこで、挙動が乱れないようにシフトダウンをしなければならない。ギリギリの急ブレーキも踏まなければならない。


 そこで、ブレーキを踏みながら踵でアクセルを踏み、駆動している回転数と、次のギヤの回転数を合わせるわけです。


 先程の表で実例を出しますと、速度の乗る長い直線から低速コーナーへ進入するとします。180km/hぐらいからブレーキを踏み、150km/hちょいあたりでギヤを落とすとします。この時5速で5000rpmちょい、次の4速では7000rpm相当の速度になります。なので、踵でアクセルを吹かして5000rpm→7000rpmと回転数を上げて4速に繋ぎます。
 そのままブレーキを踏みながら、次は130km/hあたり(6000rpm弱)で3速(7000rpm相当)に落とす。
 次は90km/h弱(5000rpm弱)で2速(7000rpm相当)に落とす。


 と、まぁこんな感じです。実際にコースを走ろうと思えば、レブリミットが高い方が次のギヤと繋ぎやすいです。高回転型のホンダが強いのは、そのあたりにも理由があるのかもしれませんね。


 ちょっと、それではレッドゾーンが8000rpmだったらどうなるか、シミュレーションしなおしてみましょうか。


 5速180km/h(6000rpm)⇒4速8000rpm
 4速150km/h(7000rpm弱)⇒3速8000rpm
 3速100km/h(5000rpm強)⇒2速8000rpm

 そして、50km/hの時点で1速に落とすことも可能ですね。峠バトルゲームに出てきます、きっつい5連ヘアピンみたいな地形では有利に働くでしょう。


 またこれが、常時高回転域を維持する走り方になってますでしょ。アクセルを開ける時は、基本的に低いギヤの方が強いので、なるべく力があるギヤにしておきたいんですよね。(ただし、最近は扱いやすさから低回転型・トルク重視の傾向が強い)
 逆に言えば、高回転の、力のあるギヤに連続して落とすわけです。落とすほど強いギヤになります。それは、とても挙動が乱れやすくなるということなんですよね。

 なので、回転数を合わせる必要性が生まれる、だから、ヒール・アンド・トーをしよう、と、こういうわけなんです。



 ただ、ですね。いきなりこれを真似しようとしますと、絶対にカクッとなります。(^-^;)

 踵でアクセルを踏む瞬間に、ブレーキを踏むつま先も連動して強くなりがちです。なので、つま先は一定の力で踏みながら、踵は自在にアクセル量を調節できるようにならなければ、もう、傍から見たらガックンガックンしますんでね、
 

「おい!! 見ろよ運転下手なヤツがおるで!!!(;^∀^)σ」
「いやぁだ、あんなの乗りたくなぁ~い ζ;∂ヮ∂)ζ」



……なんて、指差されちゃうよ!?(;^-^)








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