好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

誰かの想像し得る世界は全て既に創造されている。

2018-03-19 | 物語全般
『発狂した宇宙』(byフレデリック・ブラウン)、読了。

『天の光はすべて星』で、主人公が名作と挙げている作品。
原題は『WHAT MAD UNIVERSE(何て狂った宇宙なんだ)』。
因みに1949年作。

舞台は“未来”の1954年。
月着陸ロケット失敗の墜落に巻き込まれた主人公・キースは、
今までの現実とは食い違う世界に飛ばされる。

貨幣が存在しなかったり、他星の開発が進んでたり、
宇宙人と仲良かったり、宇宙人が攻めてきてたり。
世界の運命を担うスーパーヒーローが活躍してたり、
超有能な人工知能がマスコットキャラみたいに空飛んでたり。

まあ要するにパラレルワールドの話であるわけだが。
「パラレルワールド」という概念がまだ無い時代に
説明しきっているのは見事という他ない。
例えば、ワープ装置で地球から月へ飛ぶ描写も実にリアルだ。

ラストは、手放しのハッピーエンド。
命がけで元の世界に帰れたんだから、
少しくらい奇跡が起こったって、いいよね?

それでは。また次回。