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ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)とグラナダ・ホームズを語る
グラナダ(NHK)版ホームズの鑑賞日記とホームズ役ジェレミー・ブレットに関する情報を発信していきます
 



さて、今日からホームズ出演者が寄せたジェレミーへの追悼文をご紹介したいと思います。

もちろん、初めは二代目ワトソン、エドワード・ハードウィックさんから。


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舞台劇「シャーロック・ホームズの秘密」のリハーサルが始まる前のことだ、僕は何度も電話の前へ行き、ジェレミーにこう言おうとしていた。僕は演じられない、何年も同じ作品をしたことがないし、それに二人劇とは難題だと思う、と。しかし実際、電話をかけたことはない。ジェレミーが取り合わないことは、分かっていたからだ。

ジェレミーは、いつもポジティブで楽観的そして勇気を与えてくれる。デビット・バークが去り、僕がシリーズに参加したときは特にそうだった。当時、ジェレミーにとってとてもハードな時期だったのに。彼の気遣い、配慮は、本当にすごかった。

なぜジェレミーがBAFTAを初め、他のTVの賞を受け取らなかったのか、僕には理解出来ない。おそらく、みんなはジェレミーという俳優だと思わずに、当然のようにシャーロック・ホームズと捉えていたのだろう。

僕たちはかなり頻繁に電話で話し合っていた。僕がジェレミーと話したのは、死の1週間前だった。呼吸は乱れていたが、元気に話していた。彼は無気力に立ち向かうことが出来なかったし、良い意味で格好をつけなきゃいけない俳優だった。ジェレミーはそれをすごく寂しく思っていた。ジェレミーはとても小さなカメラをポケットにいつも持ち歩き、スタッフの写真を撮っていた。そしてスタジオのドアの周りにその写真を貼っておくと、みんながそれを見て話す。「ああ、見て、これはどこそこのだね」チームワークを作るのに本当にかしこいやり方だった。ジェレミーは本当にこの作品を導いていたんだ。

彼にはとても感謝している。ジェレミーがいなくて寂しいよ。


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さて、エドワード・ハードウィックの追悼文はいかがでした?
公私とも仲が良かったお二人。それがにじみ出ているような感じがしました。

しかし本当に、ジェレミーってプライベートでも出来ていた人なんだなーと思います。
デビット・バークが去った後といえば、ジェレミーも奥さんを亡くしていたし、新しいワトソンと迎える新しいホームズシリーズ、オンでもオフでも精神的に疲れていたと思いますが、それでもポジティブで頑張っていたんですね。
ハードウィックさん仰るように、ジェレミーの他人への気遣いとか配慮って、すごく温かいものだったんだろうな

そういえば、賞に関して言えばジェレミーってホームズで賞は取ってないですよね。
脚本とかは頂いていますが、そうですよ、ホームズ役としてはないのかも。
考えてみれば不思議な話です。
あれだけの演技で世界を魅了しておきながら、本国イギリスで賞を取れないなんて。
しかし、ハードウィックさんの言うとおり、あまりにもみんながジェレミーという俳優の認識より、ホームズが生きている!そこにいる!と思いこんだせいなんでしょうね。
いやー、そこまでの演技を見せるジェレミーはやはりすごいです。

ジェレミーが亡くなる1週間前の電話、元気そうだったけど息があれていた、とは、ちょっと悲しくなるエピソードです。
やはり相当しんどかったんだろうな・・・ジェレミー・・。

ラストのスタッフへの気遣いもすごいですね。
よく我が儘な俳優もいますが、もちろんジェレミーはそんなことはみじんも無いわけです。
チームワークを重んじて、みんなで良い作品を作る。
良い作品を作ろうと思えば、すごい役者を揃えてきたら良いわけでもない。
監督も脚本も、そして裏方のスタッフ達もすべて一丸となってこそ素晴らしいものが出来る。
俳優としてそう考えていたのもあるし、人間的にいつも頑張っているスタッフにねぎらいをしたい、そんなジェレミーの優しい心ももちろんあると思います。

いやー、本当に考えれば考えるほど、なんて素敵な人なんだ、ジェレミー って感じですね。


次は、デビット・バークの追悼文をご紹介したいと思います。

なんか間が空いてて、すいません。
寝ながら訳してたりします


りえ(rie_002@goo.jp)


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コメント
 
 
 
Unknown (あやこ)
2005-09-16 20:23:13
体調のほうは大丈夫ですか?あまり無理なさらないでくださいね☆



ハードウィックさんの追悼文、素敵です。ジェレミーさんの人となりがよくわかります。本当に惜しい人を亡くしたものですね・・・。「ジェレミーがいなくて寂しいよ」のところは、思わずぐっときてしまいました。

私たちファンは役を通してでしかジェレミーさんのことを知ることはできないけど、友人たちは彼の素の姿までみているわけですよね。それでもなお彼に対して賛辞をやまないとなれば、素晴らしい人だったんでしょう。

自分もジェレミーさんがいなくて寂しいです・・・
 
 
 
>あやこさんへ (りえ)
2005-09-19 23:05:00
あやこさん、こんにちはー。

コメント有り難うございました♪



体調は一進一退です

はやく安定期に入って、また更新スピードを上げたいところです。



この追悼文、素敵ですよね。

プライベートでも電話も頻繁にしていたお二人、

ハードウィックさんの優しさや思いやりが感じられる文章で、読んでいるこっちも慰められる部分があります



最後の部分、「ジェレミーには感謝している、彼がいなくて寂しいよ」のコメントは、

胸を突きますねー、しみじみ実感がこもっていて。



こういうのを読んでいると、本当にジェレミーって魅力的な人だったんだなーと思います
 
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