昨日の朝、裏の田んぼに黄金色の小さな山が出来た。
三角形の頂点には煙突が一本立っている。
この時期名物の籾殻焼きが始まるのだ。
どこに火をつけるのか分からないけれど、暫くすると黄金色の山に段々と黒い斑点が浮き出てくる。
どこからともなく独特の籾の焦げる匂いが漂ってくる。
煙突から出る煙は風になびいて一本の糸のようだ。
次第に山は黒く変身してしまう。
決して炎に包まれることがないのが不思議なくらい。
どこで燃えるのか分からないけれど、形は原型を留めているが完全に真っ黒だ。
時間を掛けてじっくりと燃えているのだろう。
これって、蒸し焼きの一種なのだろうか。
焼き芋作りにはもってこいだと思うのだが。
いつの間にか黒い山は崩され、田んぼの中に黒焦げのパンケーキが現れる。
夕暮れ時にはまだ早いけれど、秋の夕日が柔らかい午後3時50分。
黒いパンケーキは水を掛ける為、更に薄く延ばされ黒のクレープ生地になる。
隣のおじさんが丁寧に水を満遍なく掛ける。
消火作業と言うよりは苗床に水をやっているような感じ。
2階の窓から見下ろすと、田んぼの中で水を含んで輝きを放つブラックホールみたいだ。
のどかだな~・・・・。
ふと子供の頃の記憶が蘇る。
赤とんぼを追っかけて田んぼの中を走り回っていた。
夕日はあの頃と変わりはないけれど、真っ赤な夕焼けは何処に行ってしまったのだろう。
あの日に帰りたい・・・・。
太陽が沈むまでの夕暮れ時はちょっと特別な時間です。
太陽が沈み薄暮の東の空にうっすらと夕焼けの色が滲んでいる。
薄いピンクを背景に満月が浮かんでいる。
夜のとばりに包まれるまでの時間は余りにも静かで幻想的だ。
ちょっとセンチメンタルな秋の夕暮れ。
今朝も5時起床、霧にむせぶ朝だ・・・・。