理科系人間のマクロビオティックメモ

マクロビオティック・健康に関する考察と情報をつれづれなるままに。

海外の身土不二(5) まとめ

2005-05-23 | グローバルマクロビ
今日はアメリカ西海岸への出張に出発です。私の時差ボケ対策は結局「前の晩に遅くまで起きておき、飛行機でできるだけ眠る」というところに落ち着いているので、夜更かししてブログ更新してます。

引き続き資料"Macrobiotic Dietary Recommendations"(読むにはAcrobat Reader[無料]が必要)より。

穀物(主食)と汁物以外には、おかずとして野菜、豆、大豆/小麦食品、海草、たまに摂る食品(小魚など)、それに甘いもの、飲み物、調味料、油についてどういうものを摂ればいいのかが書かれており、欧米で容易に手に入るであろうものを含めて様々なものが挙げられています。ただし大豆/小麦食品のところで豆腐・高野豆腐(Dried tofuって何のことかすぐにわからなかった)・納豆・麩が出てきたり海草のところで昆布・ひじき・めかぶ・わかめが登場したりで、日本の食材が強調されている印象があります。別章のレシピや手当てのところにも日本の食材が多く登場します。

この資料では「身土不二」について詳しくは説明していないのですが、穀物や汁物を含め、全体として欧米向けマクロビオティック食は

・「身土不二」に従い、その土地で獲れるものを活かした食事をすることに変わりはない
・ただし日本食の中には優れた食材・料理が多くあるため、積極的に採り入れる

という方針のようです。日本食がよく使われるのは単に日本人が創始・普及しているという歴史的経緯からだけではないわけです。

資料の著者・久司道夫氏へのインタビューがイー・ウーマンというサイトにあり、ちょうど以下のようなことが話されています。

[久司道夫氏インタビュー (ページ13)]
(日本の食材をアメリカの学生に作らせて広めていったという話に対して)
佐々木   それは、身土不二の考えからすると、違う土地のものを持ってきていることにはならないのでしょうか?
久司     いえ。というのも、ほかの食文化と比較検討した結果、伝統的な日本食の中には、人類にとって理想的な食体系が基本的にたくさんあることが結論付けられたからなんです。これをもとに、各地域のマクロビオティックの標準食を打ち出してきたんです。梅干しやごま塩は家庭療法として薬の役割も果たしているわけですしね。身土不二的にいえば、できればその土地で採れた大豆や梅やごまを使って、みそやしょうゆ、梅干し、ごま塩などをつくればいいというわけです。


大豆や梅やごまを無理に栽培した場合に「身土不二」になるのかという疑問はありますが、「各地域のマクロビオティックの標準食」をつくっていくということが基本になるということです。

4 コメント

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いってらっしゃい (hallick)
2005-05-24 01:25:31
「戦争では負けたが、食文化では勝ってみせる!」と、

久司先生が話していたのを思い出しました。

rice-addictさんの、この記事が「身土不二」の結論になっていると思いますし、

食文化の勝利を物語っているように思います。

マクロの究極は「郷に入ったら郷に従え」と言うやつだと思います。

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> hallick先生 (rice-addict)
2005-05-24 04:16:14
無事到着しました。

食文化では圧勝ですよね。日本に生まれてラッキーだと思います。

しかし「郷に...」なのか雰囲気に押されるのか、サンフランシスコ空港に降りるとなんとなくハンバーガーが食べたくなりましたが、がまんしました。
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お疲れ様です。 (hallick)
2005-05-27 19:45:50
うちの患者さんで、「身土不二とは、その土地の物を食べるのでしょう」

と言って、アメリカでハンバーガーをいっぱい食べて来たという人がいま

したが、多分、その人はハンバーガーを食べたかったんでしょうねー。(笑)

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> hallick先生 (rice-addict)
2005-05-28 19:39:18
帰ってきました。海外へ行くとそこの雰囲気に影響されてしまって、ついいろんなものを食べたくなります。今回ハンバーガーは食べずにすませましたが... 別途書きます。
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