炎と水の物語 2013 Apprehensio ad Ignis et Aquarius.

広大な宇宙を旅する地球。私たちは今、どの辺にいるのでしょう. 

地震と火山の連動性 (および 大西洋と太平洋を行き来するサメについて )

2005-08-06 | 中.南米
中米ニカラグアで、大規模な火山噴火の兆候が報告されています。地震と火山の関連と、この地域の地理的環境を考えます。

 USGS.

ニカラグアの地図.&衛星画像.

7月 2日(日本時間)ニカラグアの首都マナグア沖142kmの太平洋でM6.6の地震。
7月23日 マナグア沖40kmの太平洋で,M 5.6の地震 いずれも被害なし。
7月29日 ニカラグア湖のオメテペ島、コンセプション火山噴火。
8月 2日 マナグア沖120kmの太平洋でM 4.1の地震
8月 3日 ニカラグア中部に、、M6.3の地震。
8月 4日 コンセプション火山周辺に火山性地震活発化。当局から本格的火山活動の警告が出される。


風雲急を告げる コンセプション火山. 左側.7月 27日 2005年  


"This great photograph is courtesy of Rutahsa Adventures. Inc. "
Thank you, Dr. Ric !


さて、この中米最大(長さ160km、幅72km、水面高32m)の湖、ニカラグア湖ですが、中央に火山島があり、一見すると、カルデラ湖のように見えますが、せき止め湖とのことです。湖の南側のサン ファン川が大西洋に通じ、何箇所か改修すると航行できるため、何度か太平洋側への運河掘削計画が持ち上がりましたが、実施されずに来ました。

このニカラグアは、戦乱が相次ぎ、現在、中米の最貧国のひとつです。1970年代末にサンデニスタ政権による農地改革が行われ、貧富の格差を埋める政策が採られましたが、アメリカ、レーガン政権の干渉により、内乱状態となり、中米の最貧国となってしまいました。アメリカが恐れたのは、ニカラグアが、東側に近づく事により、新運河が掘削されてしまう事にあったようです。

当時アメリカは、パナマ運河の他に、もうひとつの運河が建設され、キューバをはじめ東側の艦船が、自由に両大洋を行き来する事態を恐れたといわれています。

この美しいニカラグア湖には、淡水に適応したサメが住み、広大な湖と大西洋を行ったり来たりしています。


(so don't fall overboard!).
This superior photograph is courtesy of Rutahsa Adventures. Inc. "


もう一本、運河が開かれ、このサメたちが、太平洋に遊びに行ける日こそ、ニカラグアはじめ中南米、ひいては世界に自由と平和がよみがえるのかもしれませんね。

( 当ブログは、地質学サイトではありません。自然と人間、および、人と自然のかかわりを探る視点から書いています。)

・掲載の画像は、 Rutahsa Adventures.Inc. " 社のご好意です。メイルで問い合わせ,許可を頂きました。旅なれた方への素朴な,ふれあいの旅を企画されている会社のようです(^^)。

☆ブログ内リンク
火山噴火と地震の連動性を考える.その1.浅間山.
火山噴火と地震の連動性を考える.その2.東日本の火山と地震
北海道 中央部の火山噴火史

フンボルトの指摘する、火山噴火と地震の連動性
Charles Darwinの記録した火山噴火と地震 ・『 ビーグル号航海記 』より
阪神淡路大震災から12年


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ニカラグア運河について (筆者)
2005-08-28 01:36:15
http://www.absoluteastronomy.com/encyclopedia/n/ni/nicaragua_canal.htm
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