炎と水の物語 2013 Apprehensio ad Ignis et Aquarius.

広大な宇宙を旅する地球。私たちは今、どの辺にいるのでしょう. 

「 椿事 」考

2005-06-26 | Weblog
日本語で、もの珍しい突然の出来事を、「 椿事 」と言いますが、古い時代の中国語の誤用であるらしいです。中国語には、「 椿事 」という用法がないのです。
本来の中国語での椿も、日本のツバキとは、まったく異なる樹で、昔の人の誤りであることは有名です。

日本語の「 椿事 」も、本来、「 樁事 」とすべき文字に、椿を当ててしまった、古代の役人の誤字が、そのままになっていた出来事をさして「たいへんな出来事」の意味に転じたようです。

中国語の「 樁 」は、本来、一つ一つの杭を意味し、転じて個々の出来事、案件を指します。
また、出来事の助数として用いられ、一樁事、二樁事、=一件の出来事、二件の出来事などの意味に使われています。

現在でも、何かたいへんなことに直面した時に使う、口語の「それは、コトだぞ!」などの用法が、それに当たるのかも知れません。長らく椿の文字を使っていた役人が、誤字に気付き、それはコトだ!
という処から、「 椿事 」となったのでしょうか^^...

現在の主要な外来語も、日本での誤用や、読みの間違いは少なくありません。
ナビゲーション、ナビゲーター、ヒストリーなどなど、本来の意味から逸脱しているものが少なくありませんね。

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