以上のことから、三億円事件犯人が生活していたと思われる地域は、府中市内の中心部、西部ということになる。ダストボックスの配備を十分に知りながら、あるいは、配備の状況を踏まえながら、しかし、実際、まだ、ダストボックスによる本格的なゴミ収集は、行われてはいなかったのである。その段階では、つまり、三億円事件犯人にとって、ダストボックスは、名札入れの付いた初期型ダストボックスだったわけだ。ただ、実際に配備されたのは、名札入れの付いていない、普及型ダストボックスだったのだ。
(2013年12月記)
(2013年12月記)