伝説の歌番組・夜のヒットスタジオを語る

伝説の音楽番組「夜のヒットスタジオ」の22年間の足跡を通じて、日本の歌謡界が最も輝いていた時代を振り返ります。

【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(20) 1972年1~2月

2008-04-04 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年
<1972年1月3日(第166回)>
・ふり向かないで シモンズ
 詞:落合武士 曲:谷村新司 R:1971/12/05
・夜霧のかなたへ あおい輝彦 R:1972/02/-
・天使はこうして生まれるの 岡崎友紀
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/10/05
・恋のときめき 本郷直樹
 詞:阿久 悠 曲:中村泰士 R:1971/12/05
・流れのブルース 森 進一
 詞:保富康午 曲:城 美好 R:1971/12/05 HC:15位

<1972年1月10日(第167回)>
・白夜に燃えて 佐良直美
 詞:岩谷時子 曲:吉田 正 R:1972/01/25
・ドリフのツーレロ節 ザ・ドリフターズ
 詞:なかにし礼 曲:不明/川口 真<編> R:1971/12/10 HC:52位
 ※元歌は戦前に芸者歌手・美ち奴の歌で日本でも流行した台湾民謡「シャンラン節」。1960年には小林旭も「アキラのツーレロ節」のタイトルでこの曲をレコード化している。
・愛をありがとう にしきのあきら
 詞:阿久 悠 曲:浜口庫之助 R:1972/01/25 
何故 布施 明
 詞:山上路夫 曲:平尾昌晃 R:1971/12/20 HC:7位

<1972年1月17日(第168回)>
・ここに幸あり 梓みちよ R:1971/12/-
・青春のさすらい ピーター
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/12/-
・好きなんだけど 野口五郎
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/12/10 HC:23位

<1972年1月24日(第169回)>
・十九で別れた港町 野路由紀子
 詞:山口洋子 曲:鈴木 淳 R:1972/01/-
・涙 井上順之(順)
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1972/01/25 HC:12位
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞作曲賞受賞曲
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞大衆賞受賞曲
・さすらいの天使 いしだあゆみ
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/01/25 HC:18位
・恋した女 ちあきなおみ
 詞:阿久 悠 曲:彩木雅夫 R:1972/02/10 HC:95位

<1972年1月31日(第170回)>
・ブルー・ジーン 小山ルミ
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/02/-
・女の詩集 鶴岡雅義と東京ロマンチカ
 詞:藤田まさと 曲:鶴岡雅義 R:1971/12/25
雨のエア・ポート 欧陽菲菲 
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/12/20 HC:4位
 ◆年間チャート(72年)31位(33.6万枚)
 ◆第3回(1972年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞受賞曲
・哀愁の旅路 都はるみ
 詞:石本美由起 曲:和田香苗 R:1972/02/25
・京都から博多まで 藤 圭子
 詞:阿久 悠 曲:猪俣公章 R:1972/01/25 HC:20位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回)

<1972年2月7日(第171回)>
・かもめ町みなと町 五木ひろし
 詞:山口洋子 曲:筒美京平 R:1972/02/01 HC:11位
・愛があれば 古城 都 R:1971/09/-
 ※宝塚歌劇団公演・アンデルセン名作「人魚姫」主題歌
・また一人 九重佑三子
 詞:なかにし礼 曲:横内章治 R:1971/12/01
・二度目の恋 水原 弘 R:1972/01/-
・この手にとまれ 水前寺清子 R:1972/02/-
ちいさな恋 天地 真理
 詞:安井かずみ 曲:浜口庫之助 R:1972/02/05 
 HC:1位(1972/03/13-04/03)
 ◆年間チャート(72年)9位(54.7万枚)

<1972年2月14日(第172回)>
ともだち 南 沙織
 詞:有馬三恵子 曲:筒美京平 R:1972/02/01 HC:7位
・涙のジャーニー 仲 雅美
 詞:橋本 淳 曲:チャーリー石黒 R:1971/12/05
・本牧メルヘン 鹿内 孝
 詞:阿久 悠 曲:井上忠夫 R:1972/01/25 HC:30位
 ※当時、米軍基地を中心にアメリカ文化が色濃く投影された街として知られた横浜・本牧を舞台とした、阿久作詞作品の隠れた名作。この曲の歌詞の中に「ジョニーもスミスも泣くのを忘れて 海鳴りに向かって歌っていたよ」という一節があり、この部分が翌73年にヒットした「ジョニィへの伝言」(歌:ペドロ&カブリシャス)を制作する上での土台となったといわれている。
 ※この曲を歌った鹿内(ちなみに彼にとりこの作品は歌謡曲歌手としてのカムバック作品であった)と作曲者の井上はロカビリー全盛時代、いわゆる「スター」と「ボウヤ」(=バンドや歌手の付き人を意味する語)の関係にあったが、それがこの曲の制作に当たっては「歌い手」と「作曲者」という形で立場が逆転。そのため両者間に緊張関係が生じてしまい、同曲のレコーディングもピリピリしたムードの中で行われたという逸話が残されている。
 詞:山上路夫 曲:平尾昌晃 R:1972/01/25 HC:5位
 ◆年間チャート(72年)47位(23.2万枚)
・恋岬 青江三奈
 詞:佐伯孝夫 曲:鈴木庸一 R:1972/01/-

<1972年2月21日(第173回)>
・おんなの夢 小川知子
 詞:なかにし礼 曲:長沢ロー R:1972/02/05 HC:89位
終着駅 奥村チヨ
 詞:千家和也 曲:浜 圭介 R:1971/12/20 HC:3位
 ◆年間チャート(72年)21位(37.8万枚)
 ◆第13回(1972年)日本レコード大賞作詩賞受賞曲
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回) 

<1972年2月28日(第174回)>
・船乗りになりたい 野村真樹
 詞:有馬三恵子 曲:中村泰士 R:1972/03/25
・めぐり逢い 渚ゆう子
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/02/05 HC:60位
・太陽と土と水と 坂本 九 
 詞・曲:中村八大 R:1972/02/05
・彼 伊東ゆかり 
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1972/02/25 HC:28位

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・01/24 旧日本兵・横井庄一がグアム島内のジャングルで地元住民によって発見される。2月2日、出征から31年ぶりに祖国・日本に帰国。帰国後の記者会見で述べた「恥ずかしながら」が流行語に。
・01/25 東京23区内で最大の規模を誇る高島平団地で入居開始。
・01/28 前年秋よりスタートした「日活ロマンポルノ」の新作3本につき、警視庁は猥褻文書頒布の被疑で摘発。
・01/30 北アイルランドのロンドンデリーでカトリック系信者のデモとイギリス治安部隊が衝突。市民13人が犠牲に(血の日曜日)。
・01/- アメリカの写真家、ユージン・スミスが水俣病問題の渦中にあったチッソの工場を訪問した際、チッソ側が雇った暴力団より暴行を受け、脊椎損傷・片目失明の重症を負う。
・02/03 冬季五輪ではアジア初開催となる札幌オリンピックが開幕(~13日)。
・02/06 札幌五輪、70m級ジャンプ競技にて、笠谷幸生・金野昭次・青地清二の3選手が金・銀・銅メダルを独占。「日の丸飛行隊」の異名を取る。
・02/19 長野・軽井沢にて連合赤軍メンバーが管理人を人質にとり山荘に篭城する事件発生。10日にわたる警察隊との攻防の末、同28日に警察隊が山荘の破壊に着手し強行突破、連合赤軍メンバーを逮捕し人質を救出。各テレビ放送局は終日この一部始終を放送し、テレビ報道の方向性を決定付ける事件ともなった(浅間山荘事件)。
・02/21 ニクソン米大統領、中国を訪問(米国大統領としては史上初の訪中)。
・02/24 山陽新幹線で行われた速度向上試験で当時の世界最高記録286km/hを達成。
・02/25 和歌山・白浜でホテル全焼、宿泊客3人が死亡。


【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(19) 1971年11~12月

2008-04-03 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年
<註>
 ・下記表記の「R」は当該曲目のレコード(CD)発売日「HC」は当該曲目のオリコンチャートでの最高位を表しています。
・また、曲目の部分の記載につき、オリコンチャート1位獲得曲については、同じく2~10位にランクインされた曲についてはの背景色にしてあります。
 ・各曲目につき、放送回順に記載していますが、必ずしもその放送回がその曲目が初めてヒットスタジオで歌われた(演奏された)回であるわけではないので、この点にご留意頂いた上でご覧下さい。
 ・また、1970年代前半までについては映像資料等が乏しいため、レコード発売日と各歌手の出演日との兼ね合い、何らかのタイアップ曲として発売されたものについては、スポンサーや他局番組との競合の有無、その他種々の点を考慮の上、その放送回に披露されたことがほぼ間違いないであろうと「推定」されるものについてのみ記載をしております。発売日等で間違いがございましたらご一報下さい。

<1971年11月1日(第157回)>
・初恋の丘 由紀さおり
 詞:北山 修 曲:渋谷 毅 R:1971/11/05 HC:68位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回)
・野良犬のブルース 千葉真一
 詞:木下龍太郎 曲:大川晃由 R:1971/08/-
・潮風のメロディー 南 沙織
 詞:有馬三恵子 曲:筒美京平 R:1971/10/01 HC:7位
・島ぶえ 三沢あけみ R:1971/09/-
・今日、今、この時 布施 明 
 詞:Hal David/安井かずみ<訳> 曲:Burt Bacharach 
 R:1971/10/10 HC:57位
 ※原曲は1966年発表のハーブ・アルバート「TO WAIT FOR LOVE」。

<1971年11月8日(第158回)>
・幸福を遠く離れて 佐良直美 R:1971/11/05
・君をのせて -MY BOAT FOR YOU- 沢田研二 
 詞:岩谷時子 曲:宮川 泰 R:1971/11/01 HC:23位
 ※沢田研二のソロ・デビュー曲。
・ちいさな初恋 五十嵐じゅん(淳子)
 詞:林 春生 曲:鈴木邦彦 R:1971/09/-
・恋人になってあげよう 発地伸夫
 詞:北山 修 曲:平尾昌晃 R:1971/09/-
・ノアの箱舟 平山三紀(みき)
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/10/25 HC:19位
・雨のシャッフル 加山雄三
 詞:岩谷時子 曲:弾 厚作(加山雄三) R:1971/12/01

<1971年11月15日(第159回)>
■前年に引き続き、11月11日に行われた「第2回日本歌謡大賞」の特集を組む。南沙織のデビュー作「17才」は「放送音楽新人賞受賞曲」として歌われたこの回が夜ヒットでの初披露であった。
17才 南 沙織
 詞:有馬三恵子 曲:筒美京平 R:1971/06/01 HC:2位
 ◆年間チャート(71年)11位(51.1万枚)
 ◆第13回(1971年)日本レコード大賞新人賞受賞
 ◆第2回(1971年)日本歌謡大賞放送音楽新人賞受賞
 ◆第4回(1971年)日本有線大賞ホープ賞受賞
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)

 ※71年、本土復帰前の沖縄より来日し、この曲で同年6月にデビュー。累計54万枚を売り上げるヒットを記録し、その後の、同年代のファンが感情移入ができるという意味での女性アイドル・ポップ路線の礎を築いた作品である。作曲者の筒美が南にどんな歌を歌えるかを訊ねたところ、「リン・アンダーソンの「ローズ・ガーデン(Rose Garden)なら歌える」と彼女が答えたことから、この「ローズ・ガーデン」の曲調をヒントにしてこの楽曲のメロディーが製作されたといわれている。
 1989年に森高千里がカバーし、リバイバルヒット。
・二つのギター 小山ルミ
 詞:ロシア民謡/千家和也<訳> 曲:ロシア民謡/川口 真<編>
 R:1971/10/-
・今日で終って ちあきなおみ
 詞:阿久 悠 曲:彩木雅夫 R:1971/10/25 HC:76位

<1971年11月22日(第160回)>
・恋おんな かずみあい
 詞:阿久 悠 曲:どいあきら R:1971/08/- 
・湖と砂丘のある町 伊東きよ子
 詞:山上路夫 曲:平尾昌晃 R:1971/11/-
・望むものはすべて ヒデとロザンナ
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/09/10 HC:22位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
・運命と云うのはたやすいが 三田 明
 詞:阿久 悠 曲:鈴木庸一 R:1971/10/-
・長崎慕情 渚ゆう子
 詞:林 春生 曲:The Ventures R:1971/12/01 HC:9位

<1971年11月29日(第161回)> 
・悲恋 内山田洋とクールファイブ
 詞:川内康範 曲:中村泰士 R:1971/11/25 HC:22位
・サンドラの恋 辺見マリ
 詞:安井かずみ 曲:鈴木邦彦 R:1971/12/-
 ※この曲を最後に辺見は歌手・西郷輝彦と結婚し一時芸能活動を引退(1981年に離婚し復帰)。
・苦労買います 水前寺清子 R:1971/12/01
夜明けの夢 和田アキ子 
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1971/12/05 HC:10位
虹と雪のバラード トワ・エ・モア
 詞:河邨文一郎 曲:村井邦彦 R:1971/08/25 HC:7位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
 ※札幌冬季オリンピック(1972年)テーマソング。NHKのミニ番組「みんなのうた」の「札幌五輪のうた」コーナーの中で1971年3月より紹介されたのが初出とされる。発売当初は売上は低空飛行を続けていたが、札幌五輪開幕が近づくと同時に売上を上げてゆき、最終的にはオリコン最高位7位のヒットとなった。
 ※トワ・エ・モア盤が最も有名だが、他にもピンキーとキラーズ、ブルーコメッツ、菅原洋一、佐良直美らもこの曲を吹き込んでいる。

<1971年12月6日(第162回)>
・心に火をつけて にしきのあきら
 詞:阿久 悠 曲:浜口庫之助 R:1971/09/21 HC:24位
・自由の鐘 西郷輝彦
 詞:ちあき哲也 曲:筒美京平 R:1971/12/25
・ごめんなさい 小川知子 
 詞:安井かずみ 曲:筒美京平 R:1971/10/05 HC:72位
・ノックは無用 大信田礼子
 詞:阿久 悠 曲:鈴木邦彦 R:1971/11/-

<1971年12月13日(第163回)>
・はじめての世界で フォーリーブス
 詞:Berry Gordy/Berry Gordy Jr./Billy Davis/北 公次<訳>
 曲:Berry Gordy/Berry Gordy Jr./Billy Davis
 R:1971/12/21 HC:26位
 ※原曲はマーヴ・ジョンソン「You Got What It Takes」。フォーリーブスのリーダーであった北公次が訳詞を担当。
・オロロンの唄 矢吹 健
 詞:有馬三恵子 曲:すぎやまこういち R:1971/11/01 HC:49位
・哀愁の旅 中村晃子
 詞・曲:キヨシ・ナカムラ R:1971/12/10 
水色の恋 天地真理
 詞:田上えり 曲:田上みどり R:1971/10/01 HC:3位
 ◆年間チャート(72年)29位(34.7万枚)
 ※1971年7月よりTBS系ドラマ「時間ですよ」の”となりの真理ちゃん”役で出演し一躍注目を浴びた天地真理の歌手デビュー曲。南沙織、そして同じナベプロの同僚である小柳ルミ子と共に現在的な意味での「アイドル」路線の元祖ともいえる存在であり、72年~73年にかけて、爆発的な人気を博した。
・青春の旅 森田健作
 詞:阿久 悠 曲:鈴木邦彦 R:1971/11/05
 ※日本テレビ系ドラマ「おれは男だ!」挿入歌

<1971年12月20日(第164回)>
・北海太鼓 北島三郎
 詞:星野哲郎 曲:島津伸男 R:1971/12/-
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(9回)
・サンフランシスコの女 ザ・ピーナッツ
 詞:橋本 淳 曲:中村泰士 R:1971/10/- HC:53位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(13回)
悪魔がにくい 平田隆夫とセルスターズ
 詞・曲:平田隆夫 R:1971/08/10 HC:1位(1972/01/10-02/07) 
 ◆年間チャート(72年)6位(65.1万枚)
・朝の停車場 君夕子
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/09/-
誰も知らない 伊東ゆかり
 詞:岩谷時子 曲:筒美京平 R:1971/10/25 HC:9位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(9回)
 ※伊東にとり、69年の「知らなかったの」以来のオリコン週間チャートベスト10入り作品。

<1971年12月27日(第165回)>
・チョットマッテクダサイ ゴールデン・ハーフ
 詞:E.Carner/香取 治<訳> 曲:J.Nakashima R:1971/12/01 HC:28位
愛する人はひとり 尾崎紀世彦
 詞:阿久 悠 曲:筒美京平 R:1971/11/25 HC:2位
 ◆年間チャート(72年)16位(39.3万枚)
・忘れな草をあなたに 菅原洋一
 詞:木下龍太郎 曲:江口浩司 R:1971/11/10 HC:37位
 ◆第22回・第35回(1971年・1984年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回・18回)
 ※オリジナルは1964年にヴォーチェ・アンジェリカという女性コーラスグループが発表。その後、梓みちよ、倍賞千恵子、菅原洋一ら多くの実力派の歌手がカバーし、叙情歌のスタンダードとしての地位を確立した。

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・11/11 川崎市の生田緑地公園の人工雨による崖崩れ実権現場で、予想を超える崖崩れが発生、報道関係者や研究者ら15人死亡の大事故に。
・11/11 1971年度日本歌謡大賞に尾崎紀世彦「また逢う日まで」。
・11/16 東京・上野の国立西洋美術館で「ゴヤ展」開催。
・11/19 沖縄返還闘争で全国各地でデモが行われ、東京・日比谷の「松本楼」がデモ参加者の投げた火炎瓶が原因で火災に遭い営業不能に陥る。
・11/- 映画会社「日活」、経営難から一般商業映画の製作を中断し、低予算の成人映画(「日活ロマンポルノ」)を主体する制作方針に移行。日活黄金期を支えた石原裕次郎、小林旭、渡哲也、吉永小百合らはこれを機に事実上フリーとなり、他の映画会社製作の映画やテレビドラマへと活躍の場を広げる。
・12/07 衆院連合審査委員会で、社会党の横路孝弘議員が沖縄返還交渉に当っての「肩代わり密約」(アメリカに支払義務がある復元補償費につき日本側がその費用の一部を提供する合意)があったとして、福田赳夫外務大臣を追及(沖縄密約疑惑)。
・12/14 山形市の動物園が経営難を理由に動物8種を射殺・処分。動物愛護団体などから猛批判の嵐にさらされる。
・12/18 10カ国蔵相会議開催。ドルの大幅引き下げに合意(スミソニアン合意)。
・12/21 神奈川・三浦市で食品卸商を営む夫妻と娘が刃物で殺害される事件発生。5日後、被疑者として同事件の第一発見者を逮捕(三崎事件)。
・12/23 経営難にあった映画会社「大映」が倒産。倒産直前にそれまで本社の一部局として置かれていた、テレビドラマ製作部門の「大映テレビ室」を新会社「大映テレビ」として分離独立、大映所属のスタッフの多数が同会社に移籍。
・12/24 東京・新宿の派出所でクリスマス・ツリーに仕掛けられていた爆弾が爆発する事故発生。
・12/31 1971年度日本レコード大賞に尾崎紀世彦「また逢う日まで」。最優秀歌唱賞は森進一「おふくろさん」、最優秀新人賞は小柳ルミ子「わたしの城下町」。


【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(18) 1971年9~10月

2008-04-02 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年
<註>
 ・下記表記の「R」は当該曲目のレコード(CD)発売日「HC」は当該曲目のオリコンチャートでの最高位を表しています。
・また、曲目の部分の記載につき、オリコンチャート1位獲得曲については、同じく2~10位にランクインされた曲についてはの背景色にしてあります。
 ・各曲目につき、放送回順に記載していますが、必ずしもその放送回がその曲目が初めてヒットスタジオで歌われた(演奏された)回であるわけではないので、この点にご留意頂いた上でご覧下さい。
 ・また、1970年代前半までについては映像資料等が乏しいため、レコード発売日と各歌手の出演日との兼ね合い、何らかのタイアップ曲として発売されたものについては、スポンサーや他局番組との競合の有無、その他種々の点を考慮の上、その放送回に披露されたことがほぼ間違いないであろうと「推定」されるものについてのみ記載をしております。発売日等で間違いがございましたらご一報下さい。

<1971年9月6日(第149回)>
・愛のくらし 加藤登紀子
 詞:Tommy Children/加藤登紀子<訳> 曲:Alfred Hause/馬飼野俊一<編>
 R:1971/10/01 HC:24位
 ※コンチネンタル・タンゴの名作曲家、アルフレッド・ハウゼが作曲を担当。シングル盤の音源は、ドイツのスタジオ内で、ハウゼ本人の指揮で演奏されたものが使用されたという。
・ゴールデン・ハーフのマンボ・バカン ゴールデン・ハーフ
 詞:Roman Vatro/橋本 淳<訳> 曲:Franco Giordano R:1971/09/25
 ※オリジナルは1955年に公開されたイタリア映画「河の女」の主題歌として、同映画に主演した女優・歌手のソフィア・ローレンの歌唱でヒット。当時、日本でも「マンボ・イタリアーノ」(日本では沢村みつ子やペギー葉山などがカバー)、「パパはマンボが好き」(日本では高島忠夫などがカバー)などといったマンボ調の洋楽作品がブームとなっていたこともあり、この曲も雪村いづみらがカバーし大ヒットした。
・幸せ行きの汽車が出る 野村真樹
 詞:太田武彦 曲:平尾昌晃 R:1971/09/05
・シンスケさんてえらいのネ-自分で自分をほめるうた(パート1) 三波伸介
 詞:伊丹十三 曲:羽田五郎 R:1971/07/-
・火の女 森 進一
 詞:川内康範 曲:彩木雅夫 R:1971/09/10 HC:14位
長崎から船に乗って 五木ひろし
 詞:山口洋子 曲:平尾昌晃 R:1971/08/25 HC:4位
 ◆年間チャート(71年)40位(25.3万枚)

<1971年9月13日(第150回)>
・こんど生まれてくる時は 水原 弘
 詞・曲:浜口庫之助 R:1971/07/- 
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(8回)
・希望をあたえて 菅原洋一
 詞・曲:なかにし礼 R:1971/09/-
・人生無情 橋 幸夫
 詞:佐伯孝夫 曲:吉田 正 R:1971/10/05
・想い出おんな 美川憲一
 詞:関沢新一 曲:米山正夫 R:1971/07/25 HC:51位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(4回)

<1971年9月20日(第151回)>
・みれん雨 黒木 憲
 詞:悠木圭子 曲:鈴木 淳 R:1971/09/-
・夕やけの旅路 克美しげる R:1971/09/-
・ごめんね 小林 旭 
 詞・曲:遠藤 実 R:1971/08/25 HC:21位
・しのび逢う恋 ちあきなおみ
 詞:白鳥朝詠 曲:浜口庫之助 R:1971/09/10 HC:48位
・片道列車 佐良直美
 詞:岩谷時子 曲:いずみたく R:1971/10/05
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回)

<1971年9月27日(第152回)>
・たとえば”愛” 杉良太郎 R:1971/09/-
・浪花太鼓 水前寺清子 R:1971/09/-
・とても不幸な朝が来た 黛ジュン
 詞:阿久 悠 曲:中村泰士 R:1971/07/25 HC:54位
・青いリンゴ 野口五郎
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/08/10 HC:14位
・男の未練 北島三郎
 詞:中村千里 曲:八夜ふじお R:1971/09/-
・愛の週末 木の実ナナ R:1971/09/-
・りんどう小唄 英 亜里  
 詞:峰森一早季(小桜葉子) 曲:弾 厚作(加山雄三) R:1971/09/-
 ※元々は1969年公開の東宝映画「フレッシュマン若大将」の劇中歌として製作された(歌唱は同映画の主演でもある作曲者の加山本人)ものをシングル盤として発売。作詞の「峰森一早季」こと女優の小桜葉子は加山の実母。
 ※加山本人の歌唱による同曲のシングル盤は発売されていないが、英亜里盤発売の翌年、1972年に発表したLP(アルバム)「演歌流し歌」の中に加山本人歌唱のバージョンが収録されている。

<1971年10月4日(第153回)>
・あなたとわたしの街だから 大木英夫/二宮善子
 詞:青江ひとみ 曲:野村旬平 R:1971/07/20
・お世話になりました 井上順之(順)
 詞:山上路夫 曲:筒美京平 R:1971/09/25 HC:17位
・みなと・恋唄 青江三奈
 詞:千坊さかえ 曲:花 礼二 R:1971/10/05 HC:47位
・さだめのように川は流れる 杏真理子
 詞:阿久 悠 曲:彩木雅夫 R:1971/04/25

<1971年10月11日(第154回)>
・お嫁に行くなら 安倍律子(里葎子)
 詞:(不明)<詳細求む> 曲:平尾昌晃 R:1971/09/01
・港町 都はるみ
 詞:石本美由起 曲:猪俣公章 R:1971/09/25 HC:52位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(7回)
・知らない町で 藤 圭子
 詞:石坂まさを 曲:曽根幸明 R:1971/10/25 HC:46位
・俺は生きる 村田英雄 R:1971/10/-
・月光のノクターン ザ・キングトーンズ R:1971/-/-<詳細求む>
・女王蜂 金井克子/ザ・フラッシャーズ R:1971/08/-
・遠くはなれて子守唄 白川奈美
 詞:神坂 薫 曲:野々卓也 R:1971/08/25 HC:13位
 ◆第4回(1971年)日本有線大賞ホープ賞受賞

<1971年10月18日(第155回)>
・みにくいアヒルの子 ビリーバンバン
 詞:小平なほみ 曲:菅原 進 R:1971/09/-
雨のバラード 湯原昌幸
 詞:こうじはるか 曲:植田嘉靖 R:1971/04/01 
 HC:1位(1971/10/18-11/01)
 ◆年間チャート(1971年)8位(55.4万枚)
 ◆第4回(1971年)日本有線大賞ホープ賞受賞
 ◆第4回(1971年)全日本有線放送大賞(夜のレコード大賞)新人賞受賞 
 ※元々は1968年5月にGSバンド「スウィング・ウェスト」のシングルB面曲として発表。同バンドのボーカルであった湯原が1971年、ソロデビュー曲として再び発表したところ大ヒットとなった。
・私が何をしたのでしょう 園 まり
 詞:阿久 悠 曲:平尾昌晃 R:1971/10/-
・銀座の夜 坂本 九 
 詞:阿久 悠 曲:中村八大 R:1971/09/25

<1971年10月25日(第156回)>
ポーリュシカ・ポーレ 仲 雅美
 詞:V.Goussev/橋本 淳<訳> 曲:Lev Knipper R:1971/08/05 HC:3位
 ◆年間チャート(71年)17位(36.1万枚)
 ※TBS系ドラマ「木下恵介アワー『冬の雲』」主題歌
 ※元々は交響曲第4番「コムソモール戦士の詩」の一部を独立させた形で、1934年に旧ソ連赤軍の軍歌として作られた曲である。仲雅美盤(橋本淳訳詞)では他の当時の日本の歌謡曲と同じような恋愛物の内容の歌にかえられているが、原曲では旧ソ連赤軍のロシア内戦時の活躍ぶりを称える内容となっており、きわめて軍事色、社会主義的な色が強い楽曲となっている。
・お金をちょうだい 美川憲一
 詞:星野哲郎 曲:中川博之 R:1971/11/10 HC:40位
・波止場 西来路ひろみ 
 詞:梶野真澄 曲:船村 徹 R:1971/08/10
・追憶 鶴岡雅義と東京ロマンチカ
 詞:山口あかり 曲:平尾昌晃 R:1971/08/25
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(4回)
涙から明日へ 堺 正章
 詞:小谷 夏(久世光彦) 曲:山下毅雄 R:1971/09/25 HC:4位
 ◆TBS系ドラマ「時間ですよ」劇中歌。
雨の御堂筋 欧陽菲菲
 詞:林 春生 曲:The Ventures R:1971/09/05
 HC:1位(1971/11/08-1972/01/03)
 ◆年間チャート(71年)18位(35.1万枚)、同(72年)12位(44.0万枚)
 ◆第13回(1971年)日本レコード大賞新人賞受賞

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・09/01 オープン懸賞広告規制施行。懸賞賞金の上限を100万円に制限(フジテレビ系のクイズ番組「クイズ・キングにまかせろ」で1,000万円のマンションが賞品になったことが当該規制が敷かれる契機となったとされる)。
・09/16 成田空港第二次強制代執行実施。行政側と地元住民らが激しい攻防を展開。警官3人が犠牲に(東峰十字路事件)。
・09/18 日清食品、「カップヌードル」発売。
・09/27 昭和天皇・香淳皇后ご夫妻、欧州歴訪の旅に出発(~10月11日)。
・09/29 新潟地裁、阿賀野川水銀中毒訴訟にて原告勝訴の判決を下す。
・10/01 第一銀行・日本勧業銀行合併、第一勧業銀行発足(現・みずほ銀行)。 
・10/03 公開オーディション番組「スター誕生!」が日本テレビ系で放送開始。司会:萩本欽一。初代チャンピオンは森昌子。
・10/03 東京・八王子にて全国初の「ノーカー・デー」実施。
・10/10 NHK、総合テレビジョンの全放送をカラー化。
・10/11 第51代横綱・玉の海、急性肝不全のため急逝。27歳。
・10/15 日米繊維交渉妥結。
・10/25 中華人民共和国、国連に復帰。代わって、それまで中国のポストにあった台湾政府が追放される。
・10/25 三重・白山町(現・津市)の近鉄大阪線・総谷トンネルにおいて特急列車同士が正面衝突。25人死亡。
・10/31 輪島功一、ボクシング・世界ジュニアミドル級の王座を獲得。


【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(17) 1971年7~8月

2008-04-02 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年
<註>
 ・下記表記の「R」は当該曲目のレコード(CD)発売日「HC」は当該曲目のオリコンチャートでの最高位を表しています。
・また、曲目の部分の記載につき、オリコンチャート1位獲得曲については、同じく2~10位にランクインされた曲についてはの背景色にしてあります。
 ・各曲目につき、放送回順に記載していますが、必ずしもその放送回がその曲目が初めてヒットスタジオで歌われた(演奏された)回であるわけではないので、この点にご留意頂いた上でご覧下さい。
 ・ また、1970年代前半までについては映像資料等が乏しいため、レコード発売日と各歌手の出演日との兼ね合い、何らかのタイアップ曲として発売されたもの については、スポンサーや他局番組との競合の有無、その他種々の点を考慮の上、その放送回に披露されたことがほぼ間違いないであろうと「推定」されるもの についてのみ記載をしております。発売日等で間違いがございましたらご一報下さい。

<1971年7月5日(第140回)>
・大都会のやさくれ女 研ナオコ
 詞:坂口宗一郎 曲:中山大全 R:1971/04/01
・さよなら 倍賞美津子 R:1971/06/05
・新盛り場ブルース 里見洋と一番星
 詞:阿久 悠 曲:城 美好 R:1971/06/-
・自由に歩いて愛して PYG
 詞:安井かずみ 曲:井上尭之 R:1971/07/21 HC:24位
天使になれない 和田アキ子
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1971/06/05 HC:8位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)

<1971年7月12日(第141回)>
・陽のあたる窓辺 梓みちよ R:1971/05/-
・赤い太陽 望月 浩 R:1971/05/-
・未練の女 日吉ミミ
 詞:橋本 淳 曲:吉田 正 R:1971/05/05
・されどわが愛は死なず 浅丘ルリ子
 詞:なかにし礼 曲:川口 真 R:1971/07/-
・星のメルヘン ダーク・ダックス
 詞:明城照彌 曲:敏 トシ R:1971/07/01
・愛があれば 三田 明 
 詞:佐伯孝夫 曲:曽根幸明 R:1971/07/-
・男のこころ 由紀さおり
 詞:山上路夫 曲:Francis Lai R:1971/07/05 HC:80位
 ※「ある愛の詩」「男と女」など数多くの映画音楽を手掛けたフランスの作曲家、フランシス・レイが作曲を担当。

<1971年7月19日(第142回)>
・涙のおもかげ 鶴岡雅義と東京ロマンチカ
 詞:松坂直美 曲:鶴岡雅義 R:1971/03/25
 ※「君は人妻」両A面。
・ちょっと淋しいの 野村真樹
 詞:山口洋子 曲:さの秀祐 R:1971/05/15 HC:35位
・愛のカフェテラス 辺見マリ
 詞:山口あかり 曲:平尾昌晃 R:1971/08/-
真夏の出来事 平山三紀(みき)
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/05/25 HC:5位
 ◆年間チャート(71年)37位(27.9万枚)
 ◆第13回(1971年)日本レコード大賞作曲賞受賞曲
 ※銀座の音楽喫茶「メイツ」で「メイツ・ガール」の一人としてステージに立っていたところを日本コロムビアのプロデューサーがスカウト。70年11月、「ビューティフル・ヨコハマ」でデビュー。当初はB面の予定で製作されたこの曲の評判がよく急遽AB面を入替えてセカンドシングルとして発売したところ、に累計50万枚を売り上げるヒットとなり、一躍人気歌手の仲間入りを果たす。南沙織のデビュー作「17才」と並び、その後ポップス路線へと変化してゆく筒美メロディーの一つの分岐点となった作品でもある。
 ※1977年に元「バンバン」のばんばひろふみと結婚後、ライブハウスでのコンサート活動を中心として京都を拠点として音楽活動を継続。80年代には既に廃盤となっていた同曲や「ノアの箱舟」「真夜中のエンジェル・ベイビー」など彼女の結婚前にリリースされたシングル曲が若年層でコアな人気を博し、「廃盤の女王」なる異名を取った。

<1971年7月26日(第143回)>
・恋する女に悔いはない 千葉紘子
 詞:阿久 悠 曲:すぎやまこういち R:1971/07/-
・生きてるって素晴らしい 佐良直美
 詞・曲:浜口庫之助 R:1971/07/05
・川の流れのように 奥村チヨ
 詞:橋本 淳 曲:中村泰士 R:1971/08/05 HC:41位
 ※美空ひばりの「川の流れのように」とは同名異曲。
・ジプシー女 森本和子
 詞:久仁京介 曲:城二三八 R:1971/05/-
・ああ男なら男なら 水前寺清子
 詞:星野哲郎 曲:安藤実親 R:1971/07/25
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(7回)

<1971年8月2日(第144回)>
・旅立つ朝 江利チエミ
 詞:保富康午 曲:村井邦彦 R:1971/05/-
・明日をめざして 伊東ゆかり
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/07/10
・恋の五ヶ条 ザ・シュークリーム
 詞:阿久 悠 曲:鈴木邦彦 R:1971/07/-
・二人だけの約束 紀比呂子
 詞:悠木圭子 曲:(不明<情報求む>) R:1971/07/-
・恋する者たちよ ピーター
 詞:なかにし礼 曲:宮川 泰 R:1971/08/-
・女の捨てぜりふ 佐川満男
 詞:尾中美千絵 曲:平尾昌晃 R:1971/08/-
・涙 雪村いづみ
 詞:藤田敏雄 曲:中村八大 R:1971/02/-
 ◆第1回(1970年)東京国際歌謡音楽祭(世界歌謡祭)歌唱グランプリ受賞曲
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(9回)
 ※1970年、4年間滞在していたアメリカから日本に帰国し、国内での音楽活動を再開した雪村に再びスポットライトが当る契機を作った作品。この曲における他を圧倒する歌唱でこの年制定された世界歌謡祭で歌唱グランプリを受賞し、歌手としての彼女の再評価につながり、以後、70年代半ばには細野晴臣ら当時新進気鋭のクリエーターらによるプロデュースチーム「キャラメル・ママ」と組んでアルバム製作・コンサートを展開するなど意欲的な活動を展開する。

<1971年8月9日(第145回)>
・私が生まれて育ったところ 野路由紀子
 詞・曲:聖川 湧 R:1971/04/05 HC:32位
・土曜日の午後は悲しくて 別所夏子 R:1971/05/-
・天使は汽車でやってくる 九重佑三子
 詞:ちあき哲也 曲:宇崎竜童 R:1971/07/05
・可愛い女 敏いとうとハッピー&ブルー 
 詞:なかにし礼 曲:鈴木邦彦 R:1971/07/-
 ※ハッピー&ブルーのデビューシングル。この当時はまだ、森本英世はナベプロに所属しソロ歌手として活動しており、同グループには参加していない(73年にナベプロを退社し、同グループのボーカルに起用された)。
さよならをもう一度 尾崎紀世彦 
 詞:阿久 悠 曲:川口 真 R:1971/07/25 HC:2位
 ◆年間チャート(71年)14位(41.0万枚)
おもいでの長崎 いしだあゆみ
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1971/08/25 HC:10位

<1971年8月16日(第146回)>
・この際カアちゃんと別れよう ハナ肇とクレイジーキャッツ
 詞:青島幸男/上野玲児 曲:萩原哲晶 R:1971/08/05
・港の別れ唄 内山田洋とクールファイブ
 詞:有馬三恵子 曲:内山田洋 R:1971/07/25 HC:11位
 ※ クールファイブは当初、この年の第22回紅白歌合戦にも同曲で出場する予定となっていたが、ボーカルの前川清が急病のため急遽出場を辞退。当時前川の妻で あった藤圭子が自身の持ち歌を歌った後に、前川以外のクールファイブのメンバーをコーラスに従え同曲を前川に代わって歌唱するというシーンが設けられた。
 鶴田浩二
 詞:藤田まさと 曲:吉田 正 R:1971/07/05 HC:9位
 ◆年間チャート(71年)47位(23.5万枚)
・掠奪 西郷輝彦
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1971/07/10
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(8回)

<1971年8月23日(第147回)>
・ひとりの旅 あおい輝彦
 詞:山田太一 曲:木下忠司 R:1971/07/-
・涙の誓い 和田アキ子
 詞:なかにし礼 曲:川口 真 R:1971/09/05 HC:46位
・情熱の海 中村晃子
 詞:橋本 淳 曲:高田 弘 R:1971/06/01
・おんなの時間 スーザン・ノザキ
 詞:安井かずみ 曲:鈴木邦彦 R:1971/08/-
・オー・シャンゼリゼ(Les Chamos-Elysees) ダニエル・ビダル
 詞:M.Wishaw/安井かずみ<訳> 曲:M.A.Dieghan/高田 弘<編>
 R:1971/07/01 HC:78位
 ※ ダニエル・ビダルは1969年、元ザ・タイガースの加橋かつみと作曲・編曲家の川口真の誘いを受け、「天使のらくがき」(仏題:Aime ceux qui t'aiment<但しフランスではレコード盤は発売されず)で日本でデビュー。以後、70年代初頭を中心に日本を主な拠点としてタレント・歌手活 動を展開。1970年11月に発売した「ピノキオ」は、オリコン週間チャートで最高位20位のヒットとなった。
 ※「オー・シャンゼリゼ」は日本人歌手の盤では越路吹雪のものが有名で、越路盤の訳詞は多くの訳詞・作詞を手掛ける傍ら、越路のマネージャー業を30年近く務めてきた岩谷時子が担当している。

<1971年8月30日(第148回)>
・太陽のかけら 美樹克彦
 詞:阿久 悠 曲:(不明)<情報求む> R:1971/07/- HC:28位
・いもうと ジ・アーズ R:1971/08/-
・愛の巡礼 藤 圭子
 詞:浅木じゅん 曲:石坂まさを R:1971/07/05 HC:44位
・放浪 はずみみえ R:1971/07/-
・大演歌 冠 二郎
 詞:四条宏美 曲:猪俣公章 R:1971/07/-
お祭りの夜 小柳ルミ子
 詞:安井かずみ 曲:平尾昌晃 R:1971/09/10 HC:2位
 ◆年間チャート(71年)42位(24.7万枚)

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・07/01 内閣公害対策本部などを母体として、環境保全・公害防止・自然保護を司る新たな中央省庁として環境庁(現・環境省)が発足。
・07/02 東亜国内航空(現・日本エアシステム)のYS-11型機が北海道・函館の横津岳に衝突する事故発生。乗員乗客68人全員死亡の大惨事に(ばんだい号墜落事故)。
・07/06 世界的なトランペット奏者、ルイ・アームストロング死去。71歳。
・07/12 「裸の大将」との異名を取る画家・山下清が死去。49歳。
・07/17 阪神タイガースの江夏豊投手(当時)、プロ野球オールスター戦で9イニング連続奪三振の記録達成。
・07/17 登山家の今井通子、グランド・ジョラス北壁登頂に成功。女性登山家としては世界初の3大北壁征服を達成。
・07/20 マクドナルドの日本での第1号店が東京・銀座に開店。
・07/30 航空自衛隊・F-86戦闘機と全日空・ボーイング727型機が岩手県雫石町上空で衝突。旅客機の乗員乗客162人全員死亡(全日空機雫石衝突事故)。
・08/01 活動写真の弁士に始まり、戦後はラジオ・テレビ番組の朗読・司会者や映画俳優として幅広く活躍した元祖「マルチタレント」徳川夢声が死去。77歳。
・08/06 佐藤栄作首相、現職の総理大臣として初めて広島での平和祈念式典に出席。
・08/15  アメリカ政府、金とドルの一時交換停止などのドル防衛措置を発表。翌日以降、世界中の外国為替市場・証券取引所ではドル売りが殺到、パニック状態に陥る (ドル・ショック)。28日、これ以上の固定相場制の維持は困難として、「円」は暫定的ながら変動相場制に移行。これにより1ドル=360円の時代は終焉 を迎える。

【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(16-2) 1971年5~6月②

2008-04-02 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年
<1971年6月7日(第136回)>
・おふくろさん 森 進一
 詞:川内康範 曲:猪俣公章 R:1971/05/05 HC:13位
 ◆年間チャート(71年)50位(22.1万枚)
 ◆第13回(1971年)日本レコード大賞最優秀歌唱賞受賞曲
 ◆第22回・第41回・第45回・第50回・第56回・第57回(1971年・1990年・1994年・1999年・2005年・2006年)NHK紅白歌合戦出場曲(4回・23回<何れも白組トリ>・27回・32回・38回・39回)
 
※川内、猪俣、森のそれぞれの母親への想いが結実して企画・製作されたという意欲作。売上枚数はそれほど伸びなかったものの、テレビ番組やコンサートでの森の強い思いを込めた熱唱ぶりや、この曲の詞の世界が多くの人々の印象に残り、以後、日本の歌謡史に残る名曲の一つとして親しまれることとなった。
・ふたりだけの旅 はしだのりひことクライマックス 
 詞:北山 修 曲:端田宣彦 R:1971/05/25 HC:11位
・愛のゆくえ 小川知子
 詞:有馬三恵子 曲:長沢ロー R:1971/06/05 HC:59位
・女生きる 杉 直人 R:1971/06/-

<1971年6月14日(第137回)>
・おんな町 美川憲一
 詞:西沢 爽 曲:米山正夫 R:1971/05/25 HC:44位
・この世のある限り 坂本 九
 詞:岩谷時子 曲:Sergio Sensi R:1971/05/05
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(11回)
・恋のジプシー(Ⅱ Cuore E'Uno Zingaro) ナーダ R:1971/-/-<情報求む>
・雲と渚と青い海 岡崎友紀
 詞:なかにし礼 曲:長沢ロー R:1971/06/05 HC:83位

<1971年6月21日(第138回)>
・ひとり寝のかぐや姫 南こうせつとかぐや姫
 詞:阿久 悠 曲:南 高節(こうせつ) R:1971/06/25
 ※山田パンダ、伊勢正三加入前の「第1期かぐや姫」時代の作品。
・長崎未練 青江三奈
 詞:吉川静夫 曲:渡久地政信 R:1971/06/05 HC:48位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回)
・さすらいのギター 小山ルミ
 詞:千家和也 曲:K.Manllov/J.Liebkind/O.Ruuskanen/川口 真<編>
 R:1971/06/01 HC:11位
 ※原曲はフィンランドのバンド、ザ・サウンズが1963年に発表した「Manchurian Beat」。ちなみにこの原曲はインストロメンタルのため歌詞はない。
 ※作詞家・千家和也のデビュー作。
・いつもなら 朝丘雪路
 詞:なかにし礼 曲:筒美京平 R:1971/06/21
よこはま・たそがれ 五木ひろし
 詞:山口洋子 曲:平尾昌晃 R:1971/03/25 HC:1位(1971/07/19)
 ◆年間チャート(71年)6位(60.5万枚)
 ◆第13回(1971年)日本レコード大賞歌唱賞受賞曲
 ◆第2回(1971年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
 ◆第4回(1971年)日本有線大賞新人賞受賞
 ◆第4回(1971年)全日本有線放送大賞(夜のレコード大賞)銀賞受賞曲

 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
 ※上原げんと門下を経て、1965年、「松山まさる」の芸名で「新宿駅から」でデビューするが芽が出ず、1969年、再び「三谷謙」に芸名を代え「雨のヨコハマ」で再デビュー。しかしこれも功を奏さず、70年、歌手生命を賭けてこの年スタートしたよみうりテレビ=日本テレビ系のオーディション番組「全日本歌謡選手権」に出場したところ、見事10週連続で勝ち抜きグランドチャンピオンに輝く。この番組の審査員であった作詞家・山口洋子と作曲家・平尾昌晃に師事し、71年3月、山口が作家・五木寛之から苗字の使用の承諾を得て名づけた「五木ひろし」の芸名で同曲で再デビュー。再デビュー前からの注目度も高かったことや、曲調のシンプルさが大衆に受け入れられ、オリコン週間チャートでいきなり1位を獲得し、累計60万枚以上を売り上げる大ヒットを記録、念願の年末の紅白に最初のデビューから7年目にしてようやく初出場を果たし、一躍、森進一と並ぶ「男性演歌の第一人者」としてのポジションを五木は手に入れることとなった。
 ※この五木の成功を機に、ヒット曲に恵まれなかった無名プロ歌手や、実力がありながらデビューの機会に恵まれない素人がこそって上記の「全日本歌謡選手権」に出場。この番組から八代亜紀、中条きよし、真木ひでとら多くのプロ歌手が再デビューの切符を手に入れたほか、天童よしみもこの番組からデビューのきっかけを作っている。

<1971年6月28日(第139回)>
・なんの気なしに ザ・ピーナッツ
 詞:山上路夫 曲:沢田研二 R:1971/05/-
・私という女 ちあきなおみ
 詞:なかにし礼 曲:鈴木 淳 R:1971/06/10 HC:24位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
・さいはての唄 ~ノサップ岬~ 都はるみ
 詞:星野哲郎 曲:船村 徹 R:1971/06/25
・甘い生活 奥村チヨ
 詞:橋本 淳 曲:中村泰士 R:1971/04/05 HC:31位
 ※野口五郎の「甘い生活」とは同名異曲。
ナオミの夢(ANI HOLEN AL NAOMI) ヘドバとダビデ
 詞:Tirzah Atar/片桐和子<訳> 曲:David Krivoshai R:1971/01/25
 HC:1位(1971/04/19-5/10)  
 ◆年間チャート(71年)5位(66.6万枚)
 ◆第1回(1970年)世界歌謡祭(東京国際歌謡音楽祭)グランプリ受賞曲
 ※ヘドバとダビデは1965年にイスラエル軍の音楽隊で共に活動していた、ヘドバ・アムラニとダビデ・タルの2人によって結成されたデュオグループ。1973年に解散。
 ※ 同曲は1970年、第1回東京国際歌謡音楽祭(世界歌謡祭)にイスラエル代表として彼らが出場した際に唄い、グランプリに輝いたヘブライ語詞の曲「ANI HOLEM AL NAOMI」に日本語詞を付けて発表された作品。レコーディングは2人が国際歌謡音楽祭出場のために東京に1週間滞在している間に行われたという。

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・06/- 1964年に起きたトンキン湾事件(北ベトナムのトンキン湾にある島への南ベトナム政府軍による攻撃)に関連した機密文書をニューヨークタイムズの記者が入手、同事件がアメリカ政府の仕組んだ謀略であることが発覚。
・06/05 国税庁、ネズミ講組織「天下一家の会」に強制捜査。
・06/05 京王プラザホテル、東京・新宿に開業。高さ170mは宿泊施設としては当時世界一の規模。
・06/17 沖縄返還協定の調印式が東京とアメリカ・ワシントンで同時に行われる。NHKはこの模様をテレビ宇宙中継。
・06/30 富山地裁、イタイイタイ病第一次訴訟において原告勝訴の判決を下す。
・06/30 九州縦貫自動車道開通。