ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

光を分かち合う

2020-12-22 | クリスマス

COURTESY: VICTOR PEDROSO

 

 

 

先週木曜日に再びオフィスのズーム会議があり、その席でデイーン(学部長)のドクターMは、ヴィデオを見せてくれた。ご覧になられたら、お分かりになると思うが、子供たちが教師、医療関係者、などのエッセンシャル・ワーカーの人々への感謝を歌っている。「疲れて、もうヘトヘトだと思うのに、朝になるときちんと起きて、長時間・重労働の病院へ働きに行く」人々への感謝。泣かないわけがない。その感謝は、父親、母親、教師、などへも向けられる。

大学事務局職員はエッセンシャル・ワーカーの一つであるので、年明けの1月4日から週5日の体制に戻って私も働く。それでも、この子供たちの感謝を見て、私など、ちっとも何も犠牲にはしていないし、こちらの方こそ学生や生徒のことが不憫に思えて仕方がないのに、と思う。このヴィデオは一種の光だと私は感じたので、この光を皆様にご紹介したいと思う。

警察官、消防署員、救急車のみなさん、ゴミ収集車の清掃局員、郵便屋さん、小包配達屋さん、商店店員さん、駅員さん、公共交通機関のみなさん、仕出し弁当店の方々、病院を清掃・消毒する方々、そうして葬儀社のみなさん。こうして書き出すと、次々にそうしたエッセンシャル・ワーカーのお姿が目に浮かんでくる。仕事とは言え、その犠牲と献身的なサーヴィスに心から感謝を込めて、このヴィデオはそうした方々のためのものである。

ワクチンも私の周囲にやってきて、夜明けは近い。

”Good Job"

00:17
あなたはすべてを動かすエンジンです
00:21
そして、あなたはいつもひっそりとしたヒーローです、私は暗闇の中であなたの光を見えます
00:29
私たちみんなが難しいことに面している時、私の顔に微笑んでください あなたへの返済方法はありません
00:38
あなたの心が祝福されますように
私があなたを愛していることを知ってください
00:42
正直で無私無欲、これが助けになるかどうかはわかりませんが
00:47
お疲れさまです、あなたはよくなさっています、お疲れさまです
00:54
あなたはよくなさっています、がっかりなさらないでください
00:57
世界は今あなたを必要としています、あなたが重要であることを知ってください、ええ、とても大切です
01:05
お疲れさまです、あなたはよくなさっています
01:09
あなたはよくなさっています、がっかりなさらないでください
01:12
世界は今あなたを必要としています
01:15
あなたが重要であることを知ってください、ええ、とても大切です
01:21
朝の6時、あなたがそのドアを通り抜けるとすぐに、誰もがあなたを再び必要とします
01:28
調子が狂ってしまっている世界は あなたがいないと普通ではありません
01:37
一日中立ちっぱなしで、そのエネルギーを維持するのは難しいことを私は知っています
01:45
行き止まりのように感じても、あなたは諦めずに前へ進むだけです
01:54
あなたはすべてを動かすエンジンです
01:58
いつもひっそりとした私のヒーローです
02:02
私は暗闇の中で一筋の光を見ます
02:06
難しいとわかったら笑顔を向けてくれます
02:09
あなたへの返済方法はありません あなたの心が祝福されますように
02:18
正直で無私無欲
02:21
これが役立つかどうかはわかりませんが
02:24
お疲れ様です(あなたはよくなさっています、お疲れ様)
02:28
お疲れ様です(あなたはよくなさっています)
02:31
(がっかりなさらないでください、世界は今あなたを必要としています)
02:35
(あなたが大切であることを知ってください、大切な、大切な、ええ)
02:40
お疲れ様です
02:42
(あなたはよくなさっています、お疲れ様です)
02:44
ええ
02:45
あなたはよくなさっています
02:47
がっかりなさらないでください
02:49
世界は今あなたを必要としています
02:51
あなたが大切であることを知ってください、大切な、大切な、ええ
02:56
私たちに手を差し伸べてくれる母親、父親、教師
03:00
見知らぬ人は最後に現れる友達
03:03
下から上へ
03:06
私たちを聞いてくれるリスナー
03:08
これはあなたへです
03:10
あなたは私を恐れを知らなくさせてくれます
03:13
(あなたはよくなさっています、お疲れ様です)ああ
03:17
(あなたはよくなさっています)
03:19
がっかりなさらず
03:21
世界は今あなたを必要としています
03:23
あなたは大切であることを知ってください、大切な、大切な、ええ
03:31
私たちの緊急サーヴィスの皆さん、医療従事者の方々、私たちの母親に感謝します
03:34
私たちのお母さんとお父さんに感謝します
03:36
たくさん助けてくれている先生方に感謝します
03:39
大変なことだと思いますが、ありがとうございます
03:40
ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう!
03:44
お疲れ様です!
03:59
私たちを聞いているリスナーの皆さま

 

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一緒の時間

2020-12-21 | クリスマス

Hallmark: Charles M. Shultz

 

 

 

この世では、決して避けられないことの一つは変化するということかもしれない。次のようなことわざがある。「変化ほど常に変わらずあるものはない。」

人は一生を通じて,変化に対処しなければならない。喜ばしい変化も,そうでない変化もあり、例えば愛する人の死,予測しなかった病,大切にしていた物を喪失してしまう、など,生きていると、ゆっくりとやってくる、あるいは突然現れる変化もある。

夫と私は40年ほど結婚しているが、新婚時代を思い返すと,当時と今の私たちの生活がとても大きく変化したことに気づく。結婚した時、傍らにいてくれた,双方の愛する両親や祖母は、もういない。長い間に私たちの生活を喜びで満たしてくれた5人の子供は,成長し、それぞれの家庭を築いている。今では私たちには9人の孫もいる。

おおよそ全ての人の人生は,似たような変化をたどるものだ。人生で経験する変化で、私たちと他の方々が経験する変化を比べると,その変化は細部がちょっと違っているにすぎない。時は決して私達を待たず、絶え間なく進み,それに伴って、変化が訪れる。

死すべき世での人生は,全ての人に与えられた唯一無二の機会である。長く生きれば生きるほど,一生の短さを悟るという。様々な機会は訪れては去る。この世での短い人生で得られる教訓の中で、最大の重要な教訓の一つは,何が大切で、何がそうでないかを分けることだろうか。

自分のしたいことを全部するだけの時間を持ちたいと,現実的ではない将来をあれこれ計画している暇があるうちに,人生で最も大切な事柄を見過ごし、やり過ごしてしまうかもしれない。そうではなく,今,人生に喜びを見出さなければいけないのではないだろうか。

アメリカ人作家メレディス・ウィルソンが書いた『ザ・ミュージックマン』(The Music Man)で, 登場人物の一人,ハロルド・ヒル教授の警告的なセリフがある。「明日のことばかり考えていると,ふと気づいたときには,空っぽの昨日ばかりだった,ということになりますよ。」

今日何かをしなければ,明日になって思い起こす価値のある事柄は何もないということになる。

こんな話を聞いたことがある。ある雑誌にアーサー・ゴードンという人が投稿したものである。

「わたしが13歳,弟が10歳くらいのときのことです。父がサーカスに連れて行くと約束してくれました。しかし昼どきになって電話が入り,急な仕事で,父は町に行かなくてはならなくなりました。わたしと兄は,サーカスには行けなくなったと言われてがっかりすることになるだろう,と心の準備をしました。しかし父は〔受話器に向かって〕こう言ったのです。『町へは行けません。それに先立った先約があるのです。』

テーブルに戻って来た父に,母がほほえんで言いました。『サーカスはまたいつか来るでしょうに。』

父は答えました。『そうだね。でも,子供時代は二度と戻って来ないんだよ。』」

私達夫婦も含めて、空の巣族と言われる人々の多くは,しばし寂しさを覚え,子供が幼かったあの頃をもっと楽しんでおけばよかったと半ば悔やむことがある。専業主婦・母で、5人の子供を育てる「事業」にどっぷりと浸かっていられた時代が懐かしく、タイムマシーンがあったなら、と思うのは私だけではないだろう。しかし、時は進んで行くもの、過去を思い悩み続けず,今日,今ここでできることに最善を尽くすべきだとは、頭は理解しているが、心が追いつかないこともある。それでも将来を楽しい思い出で満たしたい。

今,子育て中の方は,大事だと思っている家具や食器や装飾品に、神経質になり、家中に散らかり放題の玩具,たった今きちんと畳んだと思うまもなく崩れていく山のように現れる洗濯物、子供のクレヨンによる廊下の壁の「芸術」、そんなシーンが何千回と繰り返されて、ため息と涙さえこぼれてしまう日もあることだろう。けれど、 こういった光景は、実はあっという間になくなってしまい,そのことに信じられないほど大きな寂しさを感じるようになるものだ。娘や息子たちに、それを私はいつも言う。

生活していればストレスは息をするようにある。ストレス解消に最善を尽くして対処すべきだが、ストレスのせいで,最も大切なものをないがしろにはしたくない。それなのに、「自分が家族をどんなに愛しているかは,皆は十分知っているはず」と思い込み、一人でそう決めてかかっていることがある。知らせなければならないのにそうしない。ウィリアム・シェークスピアは言った。「愛情を示さぬ方は,愛さぬことと同じことだ。」

愛情のこもった言葉をかけ,その愛情を示したからとて後悔することは決してない。そのような言動が,大切な人や家族との関係から除外されるなら,いつか後悔する日が訪れる。久しく連絡を取っていない友に手紙を送り,我が子を抱き締め,親を抱き締め,もっと「大切に思っている」と言い,いつも感謝を伝えたいものである。「日本人にはそうした習慣はないし、恥ずかしい」と敬遠しているうちに、 友は遠くへ去り,子供は成長し,愛する人は逝去してしまう。 愛する人々の姿が消え,後悔しても遅い。

アンクル・トムの小屋の作家、ハリエット・ビーチャー・ストー女史が言った、「墓前に流された哀絶の涙には,伝えなかった言葉や,やり残した行いが込められている。」と気づいて、悔やんでも、時既に遅しであろう。

携帯電話やコンピューターやアイパッドやテレビを消して、一週間の1日だけでも家族と共に時間を過ごして、家族が最も大切だと言うことを最も大切な家族に示したいものだ。友や家族に愛を示すことは、今日である。「明日」はいくらでもあるものではないのだから。

 

ー2008年10月付けのトーマス・モンソンの講話からの抜粋。緑の部分は私の考え。

 

下のヴィデオはアップル社のコマーシャルで、その要旨は、姉妹仲も悪く、また一見祖父と孫たちには、愛があるとは感じさせない祖父宅で、孫達は古いヴィデオを見つけ、それが祖父母の結婚式のものだと知る。孫達は古い写真やアイパッドで撮り、このクリスマスの食卓で現在の家族全員を撮る。そしてそれを編集し、祖父へのプレゼントのアイパッドに入れて、クリスマスの朝、祖父に渡す。妻を亡くした祖父は生前の妻をその中に見る。

 

 

 

 

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ブレッドプディングとルカの話とホットチョコレート

2020-12-20 | クリスマス

menofthewest.net

 

 

 

朝晩冷え込み、そんな時は、こんな物をトレイダー・ジョーで仕入れてきて、大気汚染情報と相談して暖炉に薪をくべても良いのか調べ、良し、とあれば火を焚く。もしその晩が冷たい雨でも降っていれば、空気は汚れていないので、焚ける。ガス仕様の暖炉にすればお伺いを立てなくとも好きな時に使えるが、とかくカリフォルニアはここは規制が多い。

その雪だるまを熱いミルクのマグに入れて、溶けていくのを小さな子供たちと見ながら、ホットココアになるのを待つ。この雪だるまが「いい湯だな」と思っているかどうか。

トレイダー・ジョーがお近くにない場合、がっかりすることはない。大きめのマシュマロ3個を枝状プレッツェルを写真のようにさして頭と胴体をつなぐ(欧米の雪だるまは、三頭身であることをお忘れなく)。プレッツェルを手足としても使う。少量溶かしたチョコレートを小さめのプラステイック袋に入れ、ひと隅を小さく切って、目とボタンをつける。鼻はキャンデイ・コーン(ハロウイーンの残りは往々にしてキャンデイ・ジャーに残っているものだ。)か、鼻になりそうなキャンデイを差し込む。出来上がった雪だるま(あるいはオーラフ)をそっとすでにマグに入れてある熱いココアに下のように置く。

 

冬に嬉しいデザートは、ナツメッグ・ブレッドプディング。 ココアを用意する前に作り、供する時にマイクロウエーヴオーヴンで少し温める。甘いから、ココアの代わりに暖かいアップルサイダーでも、ハーブテイでも、お供にになる。

材料

2個 大きめの卵、室温
2カップ 全乳
1/4カップ バター、小さなキューブに切っておく
3/4カップ 砂糖
小さじ1/4 塩
小さじ1杯 挽いたシナモン
小さじ1/2 ナツメッグ
小さじ1 バニラエッセンス
4-1 / 2〜5カップ 柔らかいパンを小さくキューブに切ったもの*
1/2カップ レーズン あるいは干したクランベリーでも良い

バニラソース:
1/3カップ 砂糖
大さじ2 コーンスターチ
小さじ1/4 塩
1-2 / 3カップ 冷水
大さじ3 バター
小さじ2 バニラエッセンス
小さじ1/4 ナツメグ

*薄切りパンなら9枚程度。

作り方:ブレッドプディング

  1. 大きなボウルに、卵を割り入れ、軽くかき混ぜる。 別のボールに牛乳とバターを混ぜ合わせ、そこへ砂糖、塩、スパイス、バニラと一緒に卵液に加える。 キューブ状のパンと、レーズンを追加し、静かにかき混ぜる。
  2. よく油を塗った11x7インチ(28cmX18cm?)のベイキング皿かパンに、1を注ぎ入れる。175度Cのオーブンで40ー45分焼く。 端から2cm程度離れた部分にナイフを挿し入れ、何も付着していなければ出来上がり。

作り方:ソース

  1. 砂糖、コーンスターチ、塩を鍋に入れ、水を入れて滑らかになるまでかき混ぜる。
  2. 中火で沸騰させ、トロッとするまで約2分間かき混ぜながら調理する。
  3. 火から下ろし、バター、バニラ、ナツメグを入れてかき混ぜる。
  4. 温かいプリンに添える。

ソースをかけてからアイスクリームやホイッピング・クリームを添えて。

それでは、暖炉の前で、子供たちと一緒に座り、まずクリスマス物語を読む。読み終わったら、火傷をしないように気をつけながら、先ほどの雪だるまココアを飲んだり、ナツメッグ・ブレッドプディングをどうぞ。これが我が家の設立当時からの習慣である。

*******

そしてこれが真のクリスマスの物語である。欽定訳新約聖書ルカによる福音書第2章1〜20節から。

 

そのころ、全世界の人口調査をせよとの勅令が、皇帝アウグストから出た。 

これは、クレニオがシリヤの総督であった時に行われた最初の人口調査であった。

人々はみな登録をするために、それぞれ自分の町へ帰って行った。

ヨセフもダビデの家系であり、またその血統であったので、ガリラヤの町ナザレを出て、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。

それは、すでに身重になっていたいいなづけの妻マリヤと共に、登録をするためであった。 

ところが、彼らがベツレヘムに滞在している間に、マリヤは月が満ちて、 

初子を産み、布にくるんで、飼葉おけの中に寝かせた。客間には彼らのいる余地がなかったからである。 

さて、この地方で羊飼たちが夜、野宿しながら羊の群れの番をしていた。 

すると主の御使が現れ、主の栄光が彼らをめぐり照したので、彼らは非常に恐れた。 

御使は言った、「恐れるな。見よ、すべての民に与えられる大きな喜びを、あなたがたに伝える。 

きょうダビデの町に、あなたがたのために救主がお生れになった。このかたこそ主なるキリストである。 

あなたがたは、幼な子が布にくるまって飼葉おけの中に寝かしてあるのを見るであろう。それが、あなたがたに与えられるしるしである」。 

するとたちまち、おびただしい天の軍勢が現れ、御使と一緒になって神をさんびして言った、 

「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」。 

御使たちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼たちは「さあ、ベツレヘムへ行って、主がお知らせ下さったその出来事を見てこようではないか」と、互に語り合った。 

そして急いで行って、マリヤとヨセフ、また飼葉おけに寝かしてある幼な子を捜しあてた。 

彼らに会った上で、この子について自分たちに告げ知らされた事を、人々に伝えた。 

人々はみな、羊飼たちが話してくれたことを聞いて、不思議に思った。 

しかし、マリヤはこれらの事をことごとく心に留めて、思いめぐらしていた。 

羊飼たちは、見聞きしたことが何もかも自分たちに語られたとおりであったので、神をあがめ、またさんびしながら帰って行った。

 

 

 

 

 

 

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光を届ける

2020-12-19 | クリスマス

Photo:Matt Carino Design

照明デザインの学生、マット・カリノは、ニュージャージー州モントクレアの自宅にこのディスプレイを設置した。パンデミックでも「コミュニティに簡単で力強く前向きなメッセージを送りたかったのです」と彼は言った。「一緒に、離れて」とある。

 

 

主に高齢者施設の方々にクリスマスの気分を届けたいと、思うが、世界で一番Covid-19感染が酷い合衆国で、もっとも酷い状況の加州にあり、私の住む郡は、10万人につき51名感染者、つまり1日平均502名の患者が出る、と言う比較的良い方向にある。とは言え、隣接するいくつかの郡は、10万人につき100名や150名、200名以上という色の濃淡で言えば、限りなく黒に近い。

例年ならば、高齢者施設へ直接伺って、入居者の方々のお話を聞いたり、簡単な手芸や工作、ゲームなどを楽しめるのに、今年は、勿論無理だ。親しい知人が営業管理する老人ホームは32人の入居者中21人が感染、その中の何人かは亡くなったと言う。Covid-19など知らなかった頃とは違い、ウィルスを運んでしまったり、持ってきてしまったりすることが一番皆が懸念することで、だから家族さえ訪問は禁じられている。

そうした施設へ連絡をすると、「今は。。。」となるし、ウェッブサイトでも喘息の持病のある私がお役に立ちそうなことはない。もし私に看護士経験があれば、別の話だが。春には不織布を入れたマスクや防護服を高齢者施設関係者にたくさん縫製して寄付したが、そうした必要品はすでに十分にあると聞く。それは安心なことだが、入居者はどうなさっていらっしゃるのだろう。

どうしたものかと考えあぐねている私に、夫は「高齢者施設の方々だけが高齢者じゃないし、高齢者で一人住まいの方も近所にはいるでしょう?」と提案。そうだった、現にお隣のパッツイは今年初めに長い間介護していた母親を看取り、今は一人住まい。娘さんやお孫さんがしょっちゅう顔を出してはいるが、私たちとは隣組ではないか。

去年の暮れのことだったか、玄関周りの落ち葉掃除をしていた時、同じく前庭を掃除していた彼女は「最近やりだしたのよ、系図。」と話し始めた。系図?? それって私の世界の中心にあるんですが、とつい長話になってしまった。その時彼女は始めたばかりで色々質問があるのよ、と言っていた。いつでもお伺いします、と言って別れたが、そのほぼ直後に弟さんが癌で亡くなり、そして超高齢の母親も亡くなった。そしてパンデミック到来。そんなドタバタのうちについゆっくり話す機会を失ってしまっていた。土曜日の今日、午後にでもカンタロープ色のチューリップの花束を持って挨拶に行こう!

 

*******

 

高齢者のことを気に留める心優しい若者が世の中にはいて、そうした若い人々を見聞きすると、寒空に心は暖かくなる。下の記事は今年の4月のことだが、こうした方々を知ることは健康に良い気さえする。

*******

オハイオ州の郵便配達員は、最近、郵便以上のものを配達している。

「郵便屋さんのカイル」としても知られるカイル・ウェストは、牛乳やトイレットペーパーなどの生活必需品を好意から郵便ルートで高齢者に届けている。

ウェストは、彼のルートに沿った多くの人々が高齢者であり、人混みに出かけることを恐れていると述べた。

「僕の大好きなある方が家から出てきて、トイレットペーパーを買ってきてもらえないかと聞いてきたのです。その時、ご自分では(感染を恐れて)買い物ができない方もいらっしゃることに気づきました」と彼は語った。

 
それで、ウェストは彼の配達ルートの人々に次の手紙を送り始めた。

「感染危険にさらされていて、生活必需品を手に入れるのに助けが必要な場合は、私に知らせてください。私はできる限りのことをします」と書かれている。

彼は「郵便屋さんカイル」と手紙に署名し、電話番号を書いた。

「”投票率”は僕が予想していたよりもはるかに多かったんです」とウェスト氏。 「僕はそのメモを400弱ほど配信したのですが、ほとんどすべての人から返事がありました。」

彼は牛乳からトイレットペーパーまですべてを届けてきた。

しかし、ウェストは、彼の余分な努力の見返りに何も望んでいないと言う。

「切手を買いにきちんとした格好で行こうとする方が多いけれど、僕がすでにここにいるんです、彼らが必要とするものを持ってくることは僕にとってなんでもありませんから。」と彼は言った。

−2020年4月21日付サニースカイズから

 

パンデミックでも明日はやってくるし、終息に一日近づいているのは間違いない。

 

 

親切は言葉のいらない言葉である。

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クリスマスの物語

2020-12-18 | クリスマス

fluentu.com

 

 

クリスマスには物語がつきものだ。それは少年と犬、少女とお人形、針に糸、そんな風なコンビネイションである。

 

この少年のクリスマスへの3番目の期待は、この凛々しいエリー。

この少女と科学セットは切っても切れない関係、らしい

 

子供達に読んで聞かせる絵本や物語と言えば、アメリカではまず、クレメント・クラーク・ムーアの1823年の詩、The Night Before Christmas日本語で「クリスマスの前のばん(よる)」やYes, Virginia, there is a Santa Claus「サンタクロースはいるんだ」は、定番中の定番かもしれない。

私自身サンタクロースにばかり焦点をあてるクリスマスは軒を貸して母屋を取られるの譬え(たとえ)のごとくに感じるので、子供たちにサンタクロースに重点を置いたり、強調することはしなかった。それは決してその存在を否定したり、揶揄することではなく、奉仕のお手本として教えていた。サンタクロースは立派なクリスチャンとして人々を助けたことは有意義で敬意を表するが、あまりに商業的に利用され、前面に押し出されすぎているような気がしてならないのは否めない。

それはさておき、この二つの物語は、長い間アメリカ人には愛されているし、暖炉の前で子供たちに読み聞かせることは、楽しいクリスマス行事の一つでもある。

まずは、「サンタクロースはいるんだ」をご紹介。実在した少女ヴァージニア・オハンロンが1897年ニューヨーク・サン新聞に投書したことから始まり、答えを書いたのは、社説担当者のフランセス・ファーセラス・チャーチである。以下は青空文庫から。(参照:aozora.gr.jp)

 

サンタクロースはいるんだ

YES, VIRGINIA, THERE IS A SANTA CLAUS

ニューヨーク・サン紙社説(担当:フランシス・ファーセラス・チャーチ) The New York Sun (written by Francis Pharcellus Church)

大久保ゆう訳

ニューヨーク・サン新聞 1897年9月21日 社説欄


 本紙は、以下に掲載される投書に対してただちにお答え申し上げるとともに、このようにまっすぐな方が読者におられることを、心から嬉しく思います。

「こんにちは、しんぶんのおじさん。
 わたしは八さいのおんなのこです。じつは、ともだちがサンタクロースはいないというのです。パパは、わからないことがあったら、サンしんぶん、というので、ほんとうのことをおしえてください。サンタクロースはいるのですか?
ヴァージニア・オハンロン」


 ヴァージニア、それは友だちの方がまちがっているよ。きっと、何でもうたがいたがる年ごろで、見たことがないと、信じられないんだね。自分のわかることだけが、ぜんぶだと思ってるんだろう。でもね、ヴァージニア、大人でも子どもでも、何もかもわかるわけじゃない。この広いうちゅうでは、にんげんって小さな小さなものなんだ。ぼくたちには、この世界のほんの少しのことしかわからないし、ほんとのことをぜんぶわかろうとするには、まだまだなんだ。
 じつはね、ヴァージニア、サンタクロースはいるんだ。愛とか思いやりとかいたわりとかがちゃんとあるように、サンタクロースもちゃんといるし、そういうものがあふれているおかげで、ひとのまいにちは、いやされたりうるおったりする。もしサンタクロースがいなかったら、ものすごくさみしい世の中になってしまう。ヴァージニアみたいな子がこの世にいなくなるくらい、ものすごくさみしいことなんだ。サンタクロースがいないってことは、子どものすなおな心も、つくりごとをたのしむ心も、ひとを好きって思う心も、みんなないってことになる。見たり聞いたりさわったりすることでしかたのしめなくなるし、世界をいつもあたたかくしてくれる子どもたちのかがやきも、きえてなくなってしまうだろう。
 サンタクロースがいないだなんていうのなら、ようせいもいないっていうんだろうね。だったら、パパにたのんで、クリスマスイブの日、えんとつというえんとつぜんぶを見はらせて、サンタクロースをまちぶせしてごらん。サンタクロースが入ってくるのが見られずにおわっても、なんにもかわらない。そもそもサンタクロースはひとの目に見えないものだし、それでサンタクロースがいないってことにもならない。ほんとのほんとうっていうのは、子どもにも大人にも、だれの目にも見えないものなんだよ。ようせいが原っぱであそんでいるところ、だれか見たひとっているかな? うん、いないよね、でもそれで、ないってきまるわけじゃない。世界でだれも見たことがない、見ることができないふしぎなことって、だれにもはっきりとはつかめないんだ。
 あのガラガラっておもちゃ、中をあければ、玉が音をならしてるってことがわかるよね。でも、目に見えない世界には、どんなに力があっても、どれだけたばになってかかっても、こじあけることのできないカーテンみたいなものがかかってるんだ。すなおな心とか、あれこれたくましくすること・したもの、それから、よりそう気もちや、だれかを好きになる心だけが、そのカーテンをあけることができて、そのむこうのすごくきれいですてきなものを、見たりえがいたりすることができる。うそじゃないかって? ヴァージニア、いつでもどこでも、これだけはほんとうのことなんだよ。
 サンタクロースはいない? いいや、今このときも、これからもずっといる。ヴァージニア、何ぜん年、いやあと十万年たっても、サンタクロースはいつまでも、子どもたちの心を、わくわくさせてくれると思うよ。

※ そのあと、ヴァージニアはニューヨークの学校の先生になって、四七年間子どもたちを教えつづけたそうです。
 
*******
二つ目は、「クリスマスの前のばん」で、伊藤サム氏の英和対訳で。クレアモント・クラーク・ムーアのこの詩は、サンタクロースブームの火付け役かもしれない。学校やクリスマスの寄り集まり等で、子供達に暗唱させて発表させることも多い。
 

The Night Before Christmas  
クリスマスの前の夜

By Clement C. Moore

訳 伊藤サム

'Twas the night before Christmas, and all through the house,
クリスマスの前の夜 家じゅうどこにも
Not a creature was stirring, not even a mouse.
生きものひとつ 動いていない ネズミさえ
The stockings were hung by the chimney with care,
靴下はかけてある 煙突横に 念入りに
In the hope that St. Nicholas soon would be there.
サンタクロース 早く来て 
The children were nestled all snug in their beds,
子どもたち ぬくぬくベッド 寝そべって
While visions of sugar-plums danced in their heads.
お菓子が踊る 夢見てる
And Mama in her kerchief, and I in my cap,

ママはスカーフ 私はキャップ
Had just settled our brains for a long winter's nap;
ちょうど頭を休ませた 眠りは長い 冬だから

When out on the lawn, there arose such a clatter,
その時だ 外の芝生で すごいガチャガチャ
I sprang from the bed to see what was the matter.
私はベッドを 跳ね起きた いったい何が起きている?
Away to the window I flew like a flash,
窓のところへ すごい速さで 飛んで行く
Tore open the shutters and threw up the sash.
雨戸こじ開け サッシをサーっと 持ち上げた
The moon, on the breast of the new-fallen snow,
月がある 新たに落ちた 雪が抱き
Gave the luster of midday to objects below —
真昼みたいに ピカピカ光る この世界
When, what to my wondering eyes should appear
その時なんと 不思議に思う目の前に 現われたるは 
But a miniature sleigh and eight tiny reindeer.
小さいそりと 小さなトナカイ 8頭だ!
With a little old driver so lively and quick,
一緒に小さな おじいちゃんが御者(運転手) 生き生き素早い
I knew in a moment it must be St. Nick.
すぐに分かった これはサンタに 違いない
More rapid than eagles his coursers they came,
ワシより速く 俊足トナカイ やって来た
And he whistled and shouted and called them by name —
サンタ 口笛吹いて叫んだ 名前を呼んだ
“Now, Dasher! Now, Dancer! Now, Prancer! Now, Vixen!
「さあ突進! さあ踊り子! さあ軽跳ね者! さあキツネ!
On, Comet! On, Cupid! On, Donner and Blixen!
行け彗星! 行け天使! 行け雷と稲妻よ!
To the top of the porch! To the top of the wall!

ポーチのてっぺん! 壁のてっぺん!
Now, dash away! Dash away! Dash away, all!”
さあ突進だ! 突進だ! みんな突進!」

As dry leaves before the wild hurricane fly,
枯れた葉が 台風来れば 舞うように
When they meet with an obstacle, mount to the sky,
何かあっても ぶつかる前に 空へとひらり
So up to the housetop the coursers they flew
屋根めがけ 俊足トナカイ ひとっ飛び 
With the sleigh full of toys, and St. Nicholas, too.
そりにはおもちゃ サンタもね 
And then in a twinkling, I heard on the roof
またたく間 うちの屋根から 音がする
The prancing and pawing of each tiny hoof.
軽く跳ねたり 足で蹴る 小さなひづめが あちこちで
As I drew in my head, and was turning around,
頭を引っ込め 振り向いた
Down the chimney St. Nicholas came with a bound.
煙突通って サンタさん ズドンと落ちた  
He was dressed all in fur from his head to his foot,
着ているものは 毛皮だね 頭から 足まで全部
And his clothes were all tarnished with ashes and soot;
服はすっかり 灰まみれ 煤(すす)まみれ
A bundle of toys he had flung on his back,
おもちゃの束を 背中に乗せてた
And he looked like a peddler just opening his pack.
まるで旅する行商人 まさに袋を開けるとこ
His eyes — how they twinkled! His dimples, how merry!
おめめキラキラ! えくぼウキウキ!
His cheeks were like roses, his nose like a cherry;
頬はバラ色 鼻はチェリー
His droll little mouth was drawn up in a bow,
おどけた小口 口角アップで 弓みたい
And the beard on his chin was as white as the snow.
あごには髭が 雪の色
The stump of a pipe he held tight in his teeth,
パイプの吸い口 しっかりくわえ 
And the smoke, it encircled his head like a wreath.
煙がモクモク 頭の周り 花輪の形
He had a broad face and a little round belly,
顔は広くて ちょっとだけれど 太鼓腹
That shook when he laughed, like a bowlful of jelly.
笑うとプルプル まるでボウルの ゼリーだね 

He was chubby and plump, a right jolly old elf,
ぽっちゃり ふっくら まさしく陽気な おじいちゃん妖精
And I laughed when I saw him, in spite of myself.
サンタを見たとき 思わず笑って しまったよ
A wink of his eye, and a twist of his head,
サンタはウィンク こちらを向いて
Soon gave me to know I had nothing to dread.
それで分かった 怖がることは 何もない 


He spoke not a word, but went straight to his work,
何も言わずに まっすぐ仕事
And filled all the stockings — then turned with a jerk,
靴下に おもちゃいっぱい くいっと振り向く
And laying his finger aside of his nose,
鼻に指置き 満足そうだ
And giving a nod, up the chimney he rose.
うなずくと 煙突をまた 登って行った

He sprang to his sleigh, to his team gave a whistle,
そりに飛び乗り チームに口笛
And away they all flew, like the down of a thistle;
飛んで行ったよ まるで綿毛だ ふわりとね
But I heard him exclaim ere he drove out of sight,
でも叫んでくれた 視界の端で


“Merry Christmas to all, and to all a good night!”
「すべての人にメリークリスマス。おやすみなさい!」

 

19世紀アメリカの本、クレアモント・C.・ムーア(1779-1863)作の詩’T was  The Night Before Chrstmas「クリスマスの前のばん」の挿絵(Corbis/Getty Images)

 

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