ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

医療従事者・関係者

2020-12-08 | アメリカ事情

バングラデシュのネイテビティ(テラコッタ)

 

 

今年の3月くらいから、欧米の各都市でCovid-19との戦いの前線で身を粉にして働く医療従事者への応援と支援が様々な形で示されたのを目にし耳にして、時には涙も溢れるほどだった。医療従事者の中には、感染して命を落とす方も少なくない。それでも長い1日を患者のケアで過ごすために疲れて重い足を引きずり、愛する家族を後にして病院へ出勤する姿を幾度も私は見てきたし、話を聞いた。

その頃から日本では、医療従事者や感染患者の家族や保育園に嫌がらせや差別をする現象が報道され、こちらまで届いた。咄嗟に冗談と思ったが、姉の話でその実態がいかに冷酷か知らされた。これは一体どう言うことなのだろう。2020年と言う年でも古代島国的な風習、村八分的なイジメや取り扱いがあるなどと、どうしても信じられない。

千葉県のある市では、差別しない宣言を出したと聞く。日本は何人ものノーベル賞受賞者を出す科学的で優秀な国民、のはずではなかったのか。協調と平和を重んじ、他人への心遣いの優れた民族民度というものではなかったのか。そうした「間違い」は今はもう正されたと祈るばかりだ。

南部や南東部で歯科医や物理療法師などの医療従事者の夫の甥たちは、Covid-19に罹患した。幸い大事にいたることなく、通常から健康に留意し、禁煙禁酒を心がけ、コーヒーさえも飲まない生活をしてきたせいか、かなり軽症ですんだ。

しかしながら、家族は家の中で、感染者は庭で一人食事をしたり、最大限の感染対策を取り、それが功を奏したのだろう。そしてその甥や甥の家族たちが感謝したのは、教会の人々、隣人、友人、仕事仲間、住民の親切さであった。決して差別したり、意地悪をする者は一人もいなかった。どの甥も、医療関係者であるから、感染者が患者であった十分可能性がある。それでも自宅退避期間が過ぎると、様子を見て、再び医療現場へ戻っている。

大学でも感染者は出ているようでも、一応大学職員はエッセンシャルワーカーなので、私とて出勤するが、オフィスには毎日3、4人で詰め、それも一人一部屋のような感覚で働く。だから私のオフィスでは感染者はいない。それは前線で医療関係者が日夜疲労を物ともせずに患者ケアに全身全霊で当たっているおかげである。

下のヴィデオは、カリフォルニア大学サンディエゴ付属の大学病院ジェイコブス・メデイカル・センターの全スタッフに向けてのメッセージである。この病院に働いていた末娘は、去年ここで夫と共に初子誕生の経験をした。私も立ち会ったが、そこの医療チームや栄養士、ハウスキーパーに至るまで皆プロフェッショナルで一流のケアスキルを感じたことだ。今年のバンデミックに於いても、その優秀さは変わらない。この方達はどれほど長い夜、長い勤務をこなしてきているだろうか。この方々に、そして世界中全ての医療関係者に、私は大きな感謝を捧げたい。

 

ヒーローと呼ばずに他に何と呼べるのだろう。

 

 

 

コメント (2)
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