ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

今宵の月に寄せて

2018-07-28 | アメリカ事情

https://www.almanac.com/tags/full-buck-moon

 

 

 

七月の満月は、牡鹿(オスの鹿)の満月と呼ばれる。 現時点が、牡鹿の枝角が完全成長期である事が所以のようである。 七月の満月は、この月に雷雨が頻繁に発生するため、雷月としても知られている。こうした各月の満月の名前は、アメリカ原住民の各部族が、満月で季節を知る、つまりカレンダーとして使ったことによる。アメリカでは、大西洋沿岸から内陸部のセントローレンス川沿いと五大湖周辺に住んだ主要部族のアルゴンキンの月の名付けを使用する傾向がある。7月の満月には、他部族につけられた他の名前もいくつかある:「熟したトウモロコシ月」ーチェロキー族;「真夏月」ーポンカ族;「木の枝がたわわな果実で折れてしまう月」-ズニ族。

 

七月の満月に思い出すのは、いつだったか出会ったJames N. Matthews (1852–1910)の短詩。題名さえ忘れてしまったが、この詩人は、1868年に設置・開校されたイリノイ大学アーバナ・シャンペイン校に入学し、医学と文学(詩)を学び、優秀な成績を持って卒業した。近代的設備の整った病院のない田舎の医師として働き、又「大草原の詩人」としても数々の詩集を出版した人である。彼は1910年吹雪の中を患者の往診のために5マイル以上歩き、心臓麻痺を起こして死去した。その彼の詩がこれである。決して難しい詩ではないので、和訳はしないでおく。七月の満月が草原に「氾濫」するがごときに光を溢れさせている様子が目に浮かんでくる。

 

A moon-flooded prairie; a straying 
Of leal-hearted lovers; a baying 
Of far away watching dogs; a dreaming 
Of brown-fisted farmers; a gleaming 
Of fireflies eddying nigh, —
And that is July!

 

その満月の日、日本では台風12号襲来が危ぶまれ、遠くにいる身ではあるが、私も故国を憂えている。先の豪雨被害からもいまだ完全復興のなされていない折、心からその地域にいらっしゃる皆さまの安全を祈っている。

 

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草原の七月の満月はかくもあらん

 

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