リファインおおぐち

ウッドピタ施工多数のリファインおおぐちは、住まいと増改築、リフォーム、介護改修、耐震診断と補強のご相談、施工を承ります

地震予測の現状と限界

2011年05月19日 | 耐震・震災・地震
地震列島に住まいする私たちは、どこかで毎日、有感地震(震度1以上)が発生し、被害をもたらす巨大地震が何所でいつ起きるか、東海・東南海・南海の海溝型超巨大地震や直下型活断層地震にさらされるかと不安を強く感じて暮しているのですが、その地震発生予測はどうなのかと調べましたら、以下の掲載があり転載いたします。



① 地震に関するFAQ
  2011年東北地方太平洋沖地震

FAQ 7-4. 活断層で起こる大地震を,南海地震や東南海地震のような精度で予測することができますか?
質問:活断層で起こる大地震を,南海地震や東南海地震のような精度で予測することができますか?

回答:活断層で起こる大地震については,南海地震や東南海地震のような精度で予測することはできません.以下に理由を述べます.
一般的に地震の長期予測は,過去の地震発生履歴から推定します.その際,最も頼りになるのは,日本における1300年程度の古文書の記録です.南海・東南海地震のような海溝型地震の場合は,100-200年に1回くらいの頻度で発生するので,古文書に数回の記録が残り,予測精度は高くなりますが内陸地震の場合の再来間隔は1000年以上になることが多いので古文書の記録では1回載るかどうかです.この場合、地質調査によるデータも用いますが,古文書ほど時間の精度は高くありません.したがって,予測精度はどうしても悪くなります.
引用:公益社団法人日本地震学会
   http://www.zisin.jp/



 【東京大学地震研究所 地震・火山噴火予知協議会】
② 平成23年3月11日東北地方太平洋沖地震についての声明文
  平成23年4月16日

地震・火山噴火予知研究協議会 議長 平原和朗
2011年3月11日14時46分、東北地方の太平洋沖を震源とする超巨大地震(マグニチュード9.0)が発生したことにより、最大震度7に達する強い地震動と高さ15mを超える大津波が東日本の各地に甚大な被害をもたらしました。これにより13,000人以上の方が亡くなられ、今なお14,000人以上の方が行方不明となっています。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、被災され不自由な生活を強いられている皆様が一日も早く平常の生活に戻られるようになることを願ってやみません。 我が国では、1965年の「第1次地震予知研究計画」以来、地震予知の研究が組織的に行われてきました。1995年の兵庫県南部地震の発生を契機として、それまでの地震の前兆現象の捕捉に主眼をおいた地震予知の戦略を見直し、観測や実験によって地震現象を科学的に解明し、地震発生モデルの構築を進めるとともに、予測シミュレーションの実現を目指した研究に重点を置くこととしました。この考え方に基づき、1999年に「地震予知のための新たな観測研究計画」をスタートさせました。また、2009年には火山噴火予知計画と統合して「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」を策定し、今日まで本協議会が中心となって、地震・火山噴火に関する観測研究を続けてまいりました。この間の研究の結果、プレート境界地震の発生機構についてはかなり理解が進みました。プレート境界にはアスペリティとよばれる固着域があり、海洋プレートの沈み込みに伴ない、陸側プレートとの境界に力が蓄積されていき、それに耐え切れなくなったときにアスペリティがはがれて地震が起きるという考え方に基づくものです。単独のアスペリティの活動によるマグニチュード8以下の地震については、このモデルが概ね成り立っており、地震の規模や発生時期の大まかな予測が可能になりつつあると考えていました。 しかし、今回の東北地方太平洋沖地震のように、極めて広範囲の断層運動が引き起こす超巨大地震が、日本海溝沿いに発生する可能性を追究するまでには至っておりませんでした。これまでの研究で、複数のアスペリティが連動して発生する大地震が存在し、時として個々のアスペリティが単独で活動して規模がひとまわり小さな地震が発生することもあることを明らかにしてきました。マグニチュード7級の地震を起こすアスペリティが連動破壊して、マグニチュード8級の地震発生に至る過程を再現する数値シミュレーションを基に、南海トラフ沿いや北海道東岸沖における巨大地震の発生の可能性も検討していました。また、宮城県沖ではそう遠くない将来にマグニチード7.5程度の大地震が発生するとの予測をしておりました。東北地方では過去に巨大地震が発生したことを示唆する津波痕跡の報告もありました。しかし、喫緊と思われた宮城県沖でのマグニチード7.5級の地震発生の検討に集中し、今回の超巨大地震発生の可能性については十分に検討するに至っておりませんでした。これが地震予知研究の現状です。 このような事実を真摯に受けとめ、この地震の発生とそれに誘発された地震、火山活動を徹底的に解明し、その情報を社会に発信してゆくことが我々の責務であると思います。東北地方太平洋沖地震発生後は、震源域での余震活動はもちろん、震源域から遠く離れた内陸部でもこの地震に誘発された地震活動が活発化し、火山活動も影響を受けているなど、列島規模での地殻活動の活発化が見られます。過去の事例では、1707年の宝永大地震の49日後に富士山が噴火し、関東平野に多量の火山灰が堆積するなど大きな被害が出ました。また、1896年の明治三陸地震の2ヵ月半後に陸羽地震が発生し、200名以上の方が亡くなりました。同様の事例が他にも多数あります。今、地震研究者に求められていることは、超巨大地震がどのようなメカニズムで起こったのかを解明して、それに基づき今後このような地震の起こる可能性がある地域を明らかにすることであると考えます。さらに、この地震によって誘発された地震活動や火山活動を注意深く調査観測し、これらの誘発事象を正しく理解することであると思います。観測研究、基礎研究、開発研究の分野で地震・火山噴火予知研究をおこなってきた研究者は、互いに協力して総力を結集し、この地震の発生機構の解明と、今後の地震・火山活動の推移の予測を目指した研究を推進し、これらを今後の地震防災に役立てたいと思います。それがこの地震と津波で犠牲となられた方々、被災された方々に対する我々の責務であると深く胸に刻んでまいりたいと思います。
以上
引用:東京大学地震研究所 地震・火山噴火予知協議会
   http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/YOTIKYO/



◆考察
※ 膨大な国費を掛けた予測研究、体制、機器設置、観測網も残念ながら(私見では困難と言うより不可能に限りなく近いと考えていたが)やっぱり!としか言えない現状。
やはりすべきは、過去に学び、発生時に如何に被害・罹災を少なくする。想定外等とのんきな発想をすて、最大限、災害に備える手立てを早急に構築し、復興支援と復興事業をしつつすべきではないかと思うのです。
海溝型・活断層直下型の巨大地震が起きる事を前提として個人から国レベルまで備えを行う(今までも相当PRや公知はされていますが)しか無いのでしょう。
ただ、すべき事、やるべき事は多々ありすぎますが、過去の防災の訓練・PRを超えて、大学、自治体、研究機関は改めて初心に帰り進めて欲しい。
過去の戒めを守らず余りにも悲劇が多発した今回の大震災に学ぶべき処も多いはず。
これがこの列島の定めなら・・・・・。
(筆者記)


☆地震情報は、
①震度、震央情報は、国土交通省気象庁ホームページ
  http://www.jma.go.jp/jma/index.html
②中央防災会議公表情報は、内閣府防災ページ
  http://www.bousai.go.jp/
③活断層情報は、独立行政法人 産業技術総合研究所 活断層・地震研究センター(AIST)
 活断層データベース
  http://riodb02.ibase.aist.go.jp/activefault/index.html
④活断層評価情報は、地震調査研究推進本部事務局
         (文部科学省研究開発局地震・防災研究課)
 活断層の長期評価(位置図)
  http://www.jishin.go.jp/main/p_hyoka02_danso.htm
を参考にしてください。



---------------------------
住宅耐震診断・耐震補強工事:専門技術者
増改築リフォームの
 「リファインおおぐち
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
NPO法人 住まいの構造改革推進協会・正会員(2-0603)
(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター・会員
NPO法人 東海耐震マイスター倶楽部・正会員
ウッドピタ工法協会(woodpita)会員・正規代理店

☆ 総合建設業・㈱酒井建築
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 http://sakai-kenchiku.co.jp/

 ※地震と耐震の総合ページ (更新いたしました。ぜひご覧ください。)
  http://sakai-kenchiku.co.jp/woodpita/index.htm
ウッドピタは矢作建設グループの耐震化外付け工法です。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿