活断層と地震 (23) 10/12,16 長野県の南部地震考察
◎気象庁発表(震度表示は略編集)
10/12 長野県の南部地震<震度4>
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2009年10月12日(月) 16時10分
震央 北緯 35度56.8 東経137度38.7 深さ約9km M:3.7 長野県南部
震度 4=長野県 木曽町新開
3=長野県 木曽町三岳、木曽町開田高原西野、上松町駅前通り
10/16 長野県の南部地震<震度3>
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2009年10月16日(金) 18時50分
震央 北緯 35度56.9 東経137度38.8 深さ約9km M:3.5 長野県南部 (10/12と、ほぼ同震源地)
震度 3=長野県 木曽町新開
(震度2以下は略)
※ この2件の震源・震度3以上の震央には、活断層はありませんが、東側に評価A級の阿寺断層帯があります。御嶽山の麓である震源地付近では10月に入り16日現在で270回を超える有感地震が記録されています。
ただ、この地震は御嶽山の火山活動に起因するものでは、なさそうです。
では、何故活断層帯の直下型ではない、この地震を取り上げたかは、やはり忘れてはならない、御嶽山お大規模な山体崩落が生じた、1984(昭和59)年9月14日朝、御嶽山南ろくの長野県王滝村の直下でマグニチュード(M)6・8の地震の発生。震源の深さは2キロ。王滝村の揺れは震度6(烈震)と推定された長野県西部地震です。
◆長野県西部地震
この地震で、御嶽山では南側8合目付近から大規模な山体崩壊「御嶽崩れ」が起きた。崩れた岩や土砂は、伝上川と濁川に沿って谷壁を削りながら平均時速80キロの猛スピードで流下。濁川温泉の旅館や名古屋からきのこ採りに来ていた入山者らを飲み込んだ。
崩落した岩や土砂の総量は3600万立方メートル。土砂でせき止められてできた天然ダムは「自然湖」と呼ばれています。
京大防災研の飯尾教授らの長年の研究では、長野県西部地震について「基本的には右横ずれ型だが、正断層型の成分も少し含んでいる。内陸地震としては珍しいタイプ」と説明する。
日本列島はプレート(地球を覆う岩板)の沈み込み運動により、おおむね東西方向の圧縮力を受けている。このため、活断層で起こる地震の多くは、断層面に押し合う力が働く「逆断層型」だ。
長野県西部にもほぼ東西方向の圧縮力が働いているが、圧縮力とは逆の成分を持つ地震が起きた。飯尾さんは「断層直下にある軟らかい地殻(下部地殻)などの影響で力の向きがずれた」と説明する。
◆内陸地震の謎
内陸地震の発生メカニズムは、ほとんど分かっていない。最大の謎は、長い時間をかけて地震エネルギーが蓄積されていく仕組みだ。飯尾教授は、下部地殻に着目し、内陸地震発生のモデルを提唱している。
「地表の硬い地殻だけを考えると、プレート境界で海溝型地震が起きたときに、それまで活断層に蓄積されていた地震エネルギー(応力)も解放されてしまう。しかし、直下に軟らかい地殻があると、硬い地殻のような急激なエネルギーの解放が起こらず、取り残されたエネルギーが蓄積されていく」と、モデルの概要を説明する。
◆他の地震との関連
吉田明夫氏、青木元氏らの研究によれば、1948年 福井地震(M7.1)、1961年 北美濃地震(M7.0)、1969年 岐阜県中部地震と続いた一連の地震との関連性が指摘されている。
(参考: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』・・・長野県西部地震)
◆地震の静穏化
2002年に気象研究所地震火山研究部の吉田明夫氏、青木元氏は「地学雑誌」に『大地震の前に日本海沿岸の広域に現れた地震の静穏化』(PDF)と題する論文を寄せている。
その中で、テクトニックな構造【プレートテクトニクスは、プレート理論ともいい、地球の表面が下図に示したような何枚かの固い岩板(プレートと呼ぶ)で構成されており、このプレートが対流するマントルに乗って互いに動いていると説明される】が大きなところで、広域な地震活動の相関現象が観察されやすいと想像され、日本列島周辺は4つのプレートが交錯し、活動的な火山も多数分布して近く構造も複雑ですが、関東、東北、近畿等の各地域では、特にプレート境界巨大地震の発生と関係して地震活動の活動期や静穏期が存在する事が示されている。
日本の内陸で発生した地震としては最大規模の地震である「濃尾地震」(1891年)の発生30年前ほど、非常に広域で明瞭に地震活動が静穏化していた様子がみてとることが出来、「日本海中部地震」(1983年)と「鳥取県西部地震」(2000年)も同様な広域での静穏化がデーターとして解析されている《要約な概説》。と論じていますが、関東、東北・北海道、九州地域、日本海地域に比べ、この東海地方、近畿地方が、ほとんど震度4以上の地震なく不気味な静穏を保っています。
同時に、本年9月に発表された、発生確率がさらに高まった海溝型地震で30年以内に87.6%の確率で起きると予想される「東海地震」は北関東から近畿まで被害予想され、「東南海地震」も同時発生の危険度が高まっています、
この海溝型地震に備え、特に沿岸部は早急に防災準備、住居耐震化を急ぐべきでしょう。
また、海溝型地震の「東海地震」「東南海地震」のみならず、都市部の直下型活断層地震に警戒を怠らない事が必要でしょう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○ ※注は筆者の私見による解説の記載です。
以上の情報は、
①震度、震央情報は、国土交通省気象庁ホームページ
http://www.jma.go.jp/jma/index.html
②中央防災会議公表情報は、内閣府防災ページ
http://www.bousai.go.jp/
③活断層情報は、独立行政法人 産業技術総合研究所 活断層・地震研究センター(AIST)
活断層データベース
http://riodb02.ibase.aist.go.jp/activefault/index.html
④活断層評価情報は、地震調査研究推進本部事務局
(文部科学省研究開発局地震・防災研究課)
活断層の長期評価(位置図)
http://www.jishin.go.jp/main/p_hyoka02_danso.htm
を参照させて戴いております。
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NPO法人 住まいの構造改革推進協会・正会員(2-0603)
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http://sakai-kenchiku.co.jp/
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◎気象庁発表(震度表示は略編集)
10/12 長野県の南部地震<震度4>
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2009年10月12日(月) 16時10分
震央 北緯 35度56.8 東経137度38.7 深さ約9km M:3.7 長野県南部
震度 4=長野県 木曽町新開
3=長野県 木曽町三岳、木曽町開田高原西野、上松町駅前通り
10/16 長野県の南部地震<震度3>
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2009年10月16日(金) 18時50分
震央 北緯 35度56.9 東経137度38.8 深さ約9km M:3.5 長野県南部 (10/12と、ほぼ同震源地)
震度 3=長野県 木曽町新開
(震度2以下は略)
※ この2件の震源・震度3以上の震央には、活断層はありませんが、東側に評価A級の阿寺断層帯があります。御嶽山の麓である震源地付近では10月に入り16日現在で270回を超える有感地震が記録されています。
ただ、この地震は御嶽山の火山活動に起因するものでは、なさそうです。
では、何故活断層帯の直下型ではない、この地震を取り上げたかは、やはり忘れてはならない、御嶽山お大規模な山体崩落が生じた、1984(昭和59)年9月14日朝、御嶽山南ろくの長野県王滝村の直下でマグニチュード(M)6・8の地震の発生。震源の深さは2キロ。王滝村の揺れは震度6(烈震)と推定された長野県西部地震です。
◆長野県西部地震
この地震で、御嶽山では南側8合目付近から大規模な山体崩壊「御嶽崩れ」が起きた。崩れた岩や土砂は、伝上川と濁川に沿って谷壁を削りながら平均時速80キロの猛スピードで流下。濁川温泉の旅館や名古屋からきのこ採りに来ていた入山者らを飲み込んだ。
崩落した岩や土砂の総量は3600万立方メートル。土砂でせき止められてできた天然ダムは「自然湖」と呼ばれています。
京大防災研の飯尾教授らの長年の研究では、長野県西部地震について「基本的には右横ずれ型だが、正断層型の成分も少し含んでいる。内陸地震としては珍しいタイプ」と説明する。
日本列島はプレート(地球を覆う岩板)の沈み込み運動により、おおむね東西方向の圧縮力を受けている。このため、活断層で起こる地震の多くは、断層面に押し合う力が働く「逆断層型」だ。
長野県西部にもほぼ東西方向の圧縮力が働いているが、圧縮力とは逆の成分を持つ地震が起きた。飯尾さんは「断層直下にある軟らかい地殻(下部地殻)などの影響で力の向きがずれた」と説明する。
◆内陸地震の謎
内陸地震の発生メカニズムは、ほとんど分かっていない。最大の謎は、長い時間をかけて地震エネルギーが蓄積されていく仕組みだ。飯尾教授は、下部地殻に着目し、内陸地震発生のモデルを提唱している。
「地表の硬い地殻だけを考えると、プレート境界で海溝型地震が起きたときに、それまで活断層に蓄積されていた地震エネルギー(応力)も解放されてしまう。しかし、直下に軟らかい地殻があると、硬い地殻のような急激なエネルギーの解放が起こらず、取り残されたエネルギーが蓄積されていく」と、モデルの概要を説明する。
◆他の地震との関連
吉田明夫氏、青木元氏らの研究によれば、1948年 福井地震(M7.1)、1961年 北美濃地震(M7.0)、1969年 岐阜県中部地震と続いた一連の地震との関連性が指摘されている。
(参考: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』・・・長野県西部地震)
◆地震の静穏化
2002年に気象研究所地震火山研究部の吉田明夫氏、青木元氏は「地学雑誌」に『大地震の前に日本海沿岸の広域に現れた地震の静穏化』(PDF)と題する論文を寄せている。
その中で、テクトニックな構造【プレートテクトニクスは、プレート理論ともいい、地球の表面が下図に示したような何枚かの固い岩板(プレートと呼ぶ)で構成されており、このプレートが対流するマントルに乗って互いに動いていると説明される】が大きなところで、広域な地震活動の相関現象が観察されやすいと想像され、日本列島周辺は4つのプレートが交錯し、活動的な火山も多数分布して近く構造も複雑ですが、関東、東北、近畿等の各地域では、特にプレート境界巨大地震の発生と関係して地震活動の活動期や静穏期が存在する事が示されている。
日本の内陸で発生した地震としては最大規模の地震である「濃尾地震」(1891年)の発生30年前ほど、非常に広域で明瞭に地震活動が静穏化していた様子がみてとることが出来、「日本海中部地震」(1983年)と「鳥取県西部地震」(2000年)も同様な広域での静穏化がデーターとして解析されている《要約な概説》。と論じていますが、関東、東北・北海道、九州地域、日本海地域に比べ、この東海地方、近畿地方が、ほとんど震度4以上の地震なく不気味な静穏を保っています。
同時に、本年9月に発表された、発生確率がさらに高まった海溝型地震で30年以内に87.6%の確率で起きると予想される「東海地震」は北関東から近畿まで被害予想され、「東南海地震」も同時発生の危険度が高まっています、
この海溝型地震に備え、特に沿岸部は早急に防災準備、住居耐震化を急ぐべきでしょう。
また、海溝型地震の「東海地震」「東南海地震」のみならず、都市部の直下型活断層地震に警戒を怠らない事が必要でしょう。
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○ ※注は筆者の私見による解説の記載です。
以上の情報は、
①震度、震央情報は、国土交通省気象庁ホームページ
http://www.jma.go.jp/jma/index.html
②中央防災会議公表情報は、内閣府防災ページ
http://www.bousai.go.jp/
③活断層情報は、独立行政法人 産業技術総合研究所 活断層・地震研究センター(AIST)
活断層データベース
http://riodb02.ibase.aist.go.jp/activefault/index.html
④活断層評価情報は、地震調査研究推進本部事務局
(文部科学省研究開発局地震・防災研究課)
活断層の長期評価(位置図)
http://www.jishin.go.jp/main/p_hyoka02_danso.htm
を参照させて戴いております。
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☆ 総合建設業・㈱酒井建築
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http://sakai-kenchiku.co.jp/
*ウッドピタは矢作建設グループの耐震化外付け工法です。