RC-NET(レイプクライシス・ネットワーク) BLOG.

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2011-02-01 21:22:41 | スタッフ日記
当事者の声、当事者の望み。
それが一番大切かもしれない。
かといって、安直に「これが当事者の声です」と提示することは、
やはりあまりにも「わかりやすい提示すぎる」のではないか、と最近思う。

起承転結
というのを、文章を書く時の基本として私たちは教育を受けた。

本を読んでも、ドラマを見ても、
演劇を見ても、映画を見ても、
大体のものがこの起承転結というルールに則って取り計らわれている。

がしかし、私は小説を読むなら大概解説から読む。
驚かされることを特に望んでいないからだ。
結果が分かっていて読んでも、おもしろい本はおもしろい。

ここで一つ、聞きたいことがある。

あなたの人生は、起承転結で全てが結ばれていますか、と。

世の中には、リアルには、どれだけ、起承転結があるのだろうか、と。
挫折する事も頓挫することも忘れられることも曖昧にすることも全てを含めて人生であると思うが、
シナリオ通りを望むこの社会の中では、
そうした隙間は許されない。

当たり前の様に全てのものが「理由」を持って存在していて、
そして、役割を押し付けられる。

~だから~となりました。

説明がつかないことなんて本当はいくらでもあるのに、
それが許されない。

それはどういうことかというと、RC-NETの場合であれば、
「何故被害にあい、今どういう思いを持ってここにいて、何があったからこれをして、
だからこういう事を言いたいんです。
そしてその結果として誰々がこう思って、
こういう世界が訪れることになります。」
ここまで提示しなければ、人の共感は得られませんよ、ということだ。

当事者の声、それはすごく大事なものだ。
しかし、それが対面しなければ感じられないものかというと、そうではないと私は思う。

世の中の人々は、安易な提示に慣れすぎてしまっていると思う。

人にはそれぞれのバックグラウンドがあり、
あなたの目に見えているものが世界の全てではないのだということに、
今一度、目を向けて欲しいのだ。

フェスでやりたいのはそういうことだ。
いろんな声があり、それは当事者を含む多くの人々が発する声である。
その中に、当事者もいれば、そうでない人もいる。
もっと想像力を働かせよう。
ここには、いろんな人が、いると。

世界は一つだ。

被害者も加害者も関わりのなかった人も、同じ世界で生きている。
分かち合えない思いがあるからといって、世界が変わる訳ではない。
自分が人と違う事が、イコールして世界が違うということではない。
全てを含んだ、その場所に私たちは生きている。

その世界をどんなものにしていきたいのか、
もっと多くの立ち位置から、一緒に考えていきたいのだ。






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2011年夏、レイプクライシス・フェス2011~手放しちゃおうぜ、暴力なんて~開催します。

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