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ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

飛天の美 天上の舞

2013-12-15 21:30:37 | 美術[は]
「平等院鳳凰堂 平成修理完成記念 飛天の美 天上の舞」@サントリー美術館

 六本木に天人がたくさん飛んできた。修理中の平等院鳳凰堂からは、雲中供養菩薩14体と、金色の光背飛天6体が飛んできた。いつもは阿弥陀如来の後ろの方の光背や壁にへばりついているのを、目の高さで見られるチャンス。目の高さにあるとけっこう大きめに感じる。さらに村上清氏による雲中供養菩薩の模刻像も9体展示してあり、そのうちの1体(南20)には手で触れることができるようになっている。御利益があるかどうかはあなた次第です。本物には時代を感じさせる木の傷みや汚れなどが見られるが、模刻像はさすがに綺麗なものだ。

 ちょこちょこっとした彫り物や描き物の中に、よく見ると飛天っぽいのがいるのが見えたりするパターンが多々ある。飛天なのか筆が滑った書き損じなのか微妙なのもある。今までにも何人の飛天を見逃しながら生きてきたことだろうと人生を振り返るのも、また別の機会にしよう。

 他にも、共命鳥(ぐみょうちょう)、迦陵頻伽、舞菩薩などの、なんとなく鳥っぽい種族やなんとなく飛びそうな種族がいろいろと展示されている。東博所蔵の文殊菩薩光背に彫られた横笛を吹く迦陵頻伽が緻密で優雅でかわいくてお気に入り。

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PAPER展

2013-08-18 19:56:02 | 美術[は]
「PAPER - 紙と私の新しいかたち - 展」@目黒区美術館

 招待券をもらったので行ってみたら、予想外に面白い展覧会だった。紙を素材とした造形の魅力、紙の柔らかさ、加工のしやすさを利用した6作家による立体作品が展示されている。

 テラダモケイの《1/100建築模型用添景セット》によるミニミニジオラマが楽しい。もちろん建築模型にサイズ感や臨場感をイメージするために使う紙人形なのだが、紙なので手足の折り曲げも自由自在、それを利用したコントみたいなジオラマがたくさん。なんか自分でも作りたくなっちゃう気分。注意深く見ていると、展示室周辺の階段の手すりや備品の上などにも添景セットのちっちゃいおっさんがいたりする。心の清らかな不思議ちゃんじゃなくても、ちっちゃいおっさんたちは見えるので心配いらない。

 トラフ建築設計事務所の《空気の器》は切り込みを入れた丸い紙を容器の形に伸ばしたもので、これが天井から数百個、糸でぶら下がっている。空気の動きに合わせてユラユラと浮遊する紙の器の美しさは見飽きることが無い。紙の両面は別々の色や模様で塗られているので、動く角度によって色合いが変わって綺麗。また、鏡面の上に置かれた紙の器も、色合いの変化が不思議でカラフル。
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福田美蘭展

2013-08-07 19:09:50 | 美術[は]
「福田美蘭展」@東京都美術館

 あちこちでちょこちょこ作品は見たことがあるが、個展としてまとめて見るのは初めて。お父さんはトリックアートの大御所・故福田繁雄。いい具合にツボを刺激する秀逸なアイデア作品を70点展示。優れた画力を駆使した、ユーモア溢れる作品や人を食った作品がいろいろ出てきて、かなり楽しめる。

 《床に置く絵》 : 無造作に床に横たわる額縁入りの大きな絵、それもルネサンス風の格調高そうな作品で、たぶん高貴な人々やら、宙を舞う天使が描かれている、高い所に掛けておくタイプの絵だ。これを土足で踏んで歩くという体験型作品となっている。恐れ多くて踏めない!と思いながら踏んで歩いた。なんだろうこの背徳感は。自分のキャンバスでさえ踏んだことが無いというのに!

 《開ける絵》 : 蝶番で閉じてある。見たければ開いてみる絵。

 《ポーズの途中に休憩するモデル》 : モナリザのモデルをやってるジョコンダさんが、ベンチでよれよれと休憩中、よっぽどしんどいのだろう。

 《リンゴとオレンジ》 : セザンヌの静物画に黒マジックでダメ出しの嵐。

 《冷蔵庫》 : そんなところに絵を描くか!?

 《Portrait》 : そんなところに絵を飾るか!?

 《噴火後の富士》 : 水面を彩る桜越しに、雪をかぶる霊峰富士。見慣れたはずの景色なのに、物凄い違和感。噴火した山の上部はえぐれている。世界遺産だった富士山はもはや日本一の山ではない。だから美しくないとは言えない。山・雪・水・桜・青空の組み合わされた絶景は日本中どこにでもある。しかしそれでもこれが美しくないというのは、そこが以前は立派な円錐状の富士山だったことを踏まえた上での感情だろう。噴火する前の富士山風景のほうが美しいのは間違いないし、特に富士山周辺に住む者にとって、これはホントに想像したくない風景である。2005年の作品だが、ここ最近、富士山噴火について騒々しいだけに、その姿はリアルな恐ろしさを呼び起こす。

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プーシキン美術館展

2013-07-07 23:27:37 | 美術[は]
「プーシキン美術館展」@横浜美術館

 東日本大震災の影響で中止になっていた展覧会がついに開催。モスクワのプーシキン美術館コレクションから66点を展示。グッズ売り場も充実していて、やる気十分、チケットも1500円と高めで、やる気十分、まぁそれでも儲けは無いのかも。

 マルグリット・ジェラール 《猫の勝利》 : お気に入りの1枚はこれ。女性に抱かれているカメラ目線の猫と、足元で代われ代われと催促する犬のだっこ合戦は、猫に軍配が上がった。完全なる勝ち組のミイたんと、負け犬の遠吠えをするクルミたんに人生の縮図を見た。
クルミたん 「ずるいワンずるいだワン、ミイたんばっかしだっこしてもらってぇ、交代してしてしてぇ、ワンワンワワン、ワンワンワワンってばぁ」
ミイたん  「それはにゃぁだし・・・・・」



 ゴッホ 《医師レーの肖像》 : 耳をちょん切った時にお世話になった医師に、感謝を込めて描いた肖像画だったが、医師はこの絵が気に入らなかったようで、早々と売り払ってしまったらしい。まぁ、ねぇ、好きでもない絵をもらってもありがた迷惑だし、かと言って、なかなか売りづらいこともあるよねぇ。売れただけラッキーだよ。おいらもこの絵もらったら、すぐ売るよ。



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仏像半島

2013-04-23 19:13:06 | 美術[は]
「仏像半島 -房総の美しき仏たち」@千葉市美術館


 千葉県の仏像をたくさん展示する展覧会、行く前に、アートテラーとに~さん主催のトークライブ「仏像半島の歩き方」を拝聴、講師は東京芸大助教授の芹生春菜さん。割と基本的な事を中心に、今回の展覧会での見仏のポイントなどを、とに~さんとの軽妙な掛け合いを交えてお話し頂いた。千葉モノレール開業25周年、ちばミュージアムウォークの一環としてのイベントで、千葉モノレール千葉駅2階のパフォーマンススペースで行われた。

 千葉県には150体ほどの仏像が点在しているということで、房総半島各地から仏像展というタイトルに相応しく、けっこうな数の仏像が来ている。十二神将、二十八部衆、七仏薬師などを小分けにしたら頭数はグンと増える。多勢に無勢だ。

 金剛力士像に迎えられて入場すると、関東でも最古といわれる飛鳥時代の薬師如来、当時のままなのは頭部だけとはまるでサイボーグ医師である。七仏薬師如来像も3セットあり、真ん中だけ大柄だけれど7体とも薬師如来だということで、大きな総合病院のようなものだ。でも七仏女医観音像というのはなかった。

 八千代市の正覚院にある清涼寺式釈迦如来立像は、衣に細かい切金模様が施してあり、それがキンキンキラキラ光ってつい見とれてしまう美しさ。

 今回いちばん個性的だったのは、南房総市の真野寺から来た千手観音。お面をかぶっているのだ。覆面観音と呼ばれるこの像は、強すぎる霊力を封じるためにお面をかぶせたという伝説が伝わっているのだそうだ。キョンシーみたい。そのお面の下の真の顔は誰も見たことがないという話だが。頭の後ろからヒモで結んであるお面は能面のように無表情、顔が裂けてる宝誌和尚を見た時と同じくらいインパクトがある。

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白隠展

2013-01-28 23:49:37 | 美術[は]
「禅画に込めたメッセージ 白隠展」@Bunkamura ザ・ミュージアム


 江戸時代の禅僧、白隠慧鶴(えかく)が絵描く。釈迦、達磨、菩薩、七福神その他もろもろが、ギャグ漫画みたいなバカっぽいキャラで、けっこう笑える展覧会。普段ならあまりピンと来ない「書」のコーナーでさえ、「へ、へ、へたくそだよぉ」と声に出してしまいがち。でもまぁ絵はへたくそではなく、じょうずだとは思う。ただ時々、わざとなのかマジなのか、へたくそっぽさも醸し出している。

 お気に入りの 《すたすた坊主》 は、顔から気楽に描いていったら、にゃんと下半身を描くスペースがなくなって焦っている、という白隠師匠の姿が目に浮かぶ。でも描き直しもしないで狭いスペースにちょこっと下半身を描いてOKにしてしまう。バランスの悪さが笑いを誘う。白隠師匠の狙い通り。その悪気のなさそうな顔つきも面白い。タイトルさえ変だ。なんだよスタスタってぇ? スタバの新キャラ 《すたすた坊主》 がスタスタ歩いてコーヒーお届け!
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美術にぶるっ! 日本近代美術の100年

2012-11-20 18:08:26 | 美術[は]
「美術にぶるっ! ベストセレクション 日本近代美術の100年」@東京国立近代美術館

 開館60周年を記念しての所蔵品展という感じだが、4階までの全フロアを使った見ごたえのある展覧会、作品リストに振られた番号を数えると537点になる。もともと教科書に出てくるような有名な作品を沢山持っている美術館なので、いたるところに知っている作品が現れる。点数が多いので気になる作品だけじっくり見て、気にならない作品は切れ長の流し眼で見たほうがいいかも。特定の作品を除いて撮影も可能となっている。

 佐伯祐三 《ガス灯と広告》、土田 麦僊 《舞妓林泉》、古河春江 《海》、靉光 《眼のある風景》、鶴岡政男 《重い手》、横山大観 《生々流転》、イヴ・タンギー 《聾者の耳》 etc・・・ 東山魁夷の《道》を見ながらなんか足りてない気分、あ、そうか、数時間前に会田誠の《あぜ道》を見ていたのだ。本来なら東山魁夷で満ち足りた気分になるべきなのに。




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ベルリン国立美術館展

2012-06-20 22:38:51 | 美術[は]
「ベルリン国立美術館展 ~学べるヨーロッパ美術の400年~」@国立西洋美術館


 バリウムみたいに重く真っ白に輝く彩釉テラコッタから始まって、至るところにちょこちょこと彫刻作品が登場する。思いのほか彫刻が多い展覧会のようで、変化があって飽きずに回れる。ミケランジェロの素描がさりげなくあったりする濃い作品群、特に彫刻の好きな人にはお薦めの展覧会だと思う。

 彫刻 《イルカに腰掛けるウェヌス》 まず、イルカは腰掛けではない、そしてそのイルカの顔がどう見てもイルカではない。こんなタラコくちびるのおっさんみたいなイルカやイヤだ。

 彫刻 《ガイア、もしくは人喰いの擬人像》 ちょん切れた人間の足を食ってるグロ注意な彫刻はイヤだ。

 彫刻 《死んだ鳥のいる静物》 と 《エビと魚のある静物》 ジャン・アントワーヌ・ウードン作、ヒモで縛ったエビやらエイやら魚やら、死んだ鳥が束になっている。木彫や陶器ならまぁそうは思わないのだが、そんなもんを大理石で彫っちゃったから、なんか悲しい気分になる作品。なんでだろう?

 彫刻 《イノシシ狩り》 と 《シカ狩り》 イグナーツ・エルハーフェン作、ツゲ材による小柄な浮き彫り作品。細かく精密に彫りだされたウマやシカの浮き出し具合が絶妙。欲しいと思ったいちばん好きな作品。

 もちろん今回の目玉はフェルメールの《真珠の首飾りの少女》 昨年12月に来た 《手紙を書く女》 と同じ黄色い衣裳を着て、お馴染みの窓辺で真珠をつまんで悦に入っている様子。右腕が写真で見るよりやや黒ずんで見えて、ずっと見ていたらその右腕が心霊写真のおばけの腕に見えてきた。ヤバイ。

 今月はもうひとつ 《真珠の耳飾りの少女》 も来ちゃうからフェルメール大忙し。 《真珠のホニャララ飾りの少女》 が同時に上野に来日するなんてマンガみたいな話である。
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BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展

2012-04-30 09:10:30 | 美術[は]
「BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展」@東京オペラシティアートギャラリー

パリで開催された展覧会を持ってきた。作品の美しさとかなんとか、そういうもんじゃなくて、絵画的物質的お笑い番組大感謝祭みたいな雰囲気。獏王よりも人を食った物件が並んでいる。ビートたけしのむかしのコントまで映像で流していたりして、たけしファン必見、あなたもぜひブルターニュの風を感じてみませんか?
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ボストン美術館 日本美術の至宝

2012-04-15 23:13:56 | 美術[は]
「ボストン美術館 日本美術の至宝」@東京国立博物館

 フェノロサとビゲローによって蒐集された日本美術の名品コレクション90点を展示。まぼろしの国宝とも呼べる至宝が勢揃い。最初に展開する仏画・仏像コーナーが充実していて、最後の曽我蕭白コーナーも大きめな物件がぞろぞろ集合。

曽我蕭白 《雲龍図》 巨大な龍が強いコントラストで描かれた迫力満点な蕭白ショック!

快慶 《弥勒菩薩立像》 金色に輝く優美な姿に、髪の毛だけみごとに黒々な快慶ショック!

尾形光琳 《松島図屏風》 カラフルにデザインされた岩石がお洒落な光琳ショック!

《吉備大臣入唐絵巻》 魔法使い吉備真備の珍道中絵巻。事あるごとに魔術を使って、空を飛んだり、盗み聞きしたり、卑怯な手で囲碁に勝ったり、うんこをコントロールしたり、大活躍、絵巻にない最後では、食料を断たれた仕返しに月と太陽を隠す魔術も使ったようだ。唐に行った途端に幽閉されて、すったもんだの末、解放されて帰国、この人はいったい何しに唐に行ったんだろう? 真備ショック!


 通りすがりにリニューアルした東京都美術館もうろちょろしてみた。音楽堂の脇にも入り口ができて、そこから入るとレストランと休憩所に直行できる。館内にはなんとエスカレーターもついて、バリアフリーが実現された。ウサギ小屋みたいだったミュージアムショップはゆったりとしたスぺースに生まれ変わった。なんということでしょう・・・ 東京都美術館の前あたりにスタバができていた。4月18日オープンなのでもうちょっと。
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文化庁メディア芸術祭

2012-02-27 22:47:12 | 美術[は]
「(第15回)文化庁メディア芸術祭」@国立新美術館

 入場無料の芸術祭を見た。初っ端に、暗闇を光るボールがレールを転がる《particles》は見ていて楽しい。すごいジャンプをして都市を駆け抜ける映像作品《HIMATSUBUSHI》は暇つぶしに最適。悦子と雪子の映像《Que voz feio》の妙な違和感も面白い。別の展示室では「東京五美術大学連合卒業・修了制作展」をやっていて、美大生の作品がたくさん展示されている。時間が無くてちょろっとしか見なかったが、これも面白い。
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フェアリー・テイル展

2012-02-11 23:32:41 | 美術[は]
「フェアリー・テイル展 ~妖精たちの物語~」@三鷹市美術ギャラリー


 風の吹く草笛のさわやか青い草原を♪染めあげる妖精の姿をいつか見かけたら♪頭に春がめぐり来たしるしです♪ 妖精のうた、フェアリーテイルという展覧会で頭が春になる。妖精ミュージアムとか妖精美術館とかがあることも知らなかった。で、花の中、森の中、動物の背中で踊る妖精の絵が、いろんな画家によって描かれている。絵だから何を書いても問題ない。油断してると少女コミックになってしまいがち。

 絵だけでなく、陶磁器なんかも展示してあって、ウェッジウッド社のフェアリーランド・ラスターとかいう花瓶や食器、もちろん妖精が描かれているのだが、これがまた玉虫色に輝いていて妖しく綺麗。《花の妖精のフェスティバル》という絵皿ならひとつあってもいいか、なんて思ってしまう。

 さて極めつけは妖精が踊る証拠写真、コティングリー妖精事件とかいううさんくさい写真、そこにシャーロックホームズで有名なコナン・ドイル(子供の頃読んでたなぁ)の名前が出てくるのが興味深い。彼が「これは本物だ」などと口走ったために騒ぎになったらしい。今ならパチョコンですぐ作れちゃう写真だもん。参考出品されてる戸田和子さんの妖精人形がリアルに楽しい。
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フェルメール光の王国展

2012-02-04 22:01:39 | 美術[は]
「フェルメール光の王国展」@フェルメール・センター銀座

 フェルメールの全37作品をデジタルマスタリング技術により再現したフェルメールまみれな展覧会。全部デジタルプリントだから偽物と言ってしまえばそれまでだが、ぐるりと見回す壁の全てがフェルメールって想像するだけでうひゃぁぁぁだよ。絵の具の盛り上がりこそ無いものの、キャンパス地にリアルな発色で印刷されているので見やすい。全部原寸大で所蔵美術館と同じ額装で展示しているから、それぞれの作品の雰囲気もわかる。フェルメールが過ごしたデルフトにもフェルメール作品はひとつもないので、当地のフェルメールセンターでも同じように複製品を一堂に展示しているようだ。
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2012 フェル迷ール

2012-01-03 20:27:12 | 美術[は]
 「フェルメールからのラブレター展」@Bunkamura ザ・ミュージアムは3/14までやっているが、今年はほかにもフェルメールが来る予定。

 6/13~9/17 「ベルリン国立美術館展~学べるヨーロッパ美術の400年~」@国立西洋美術館
 ※フェルメールの「真珠の首飾りの少女」が初来日。
  巡回:九州国立博物館(福岡・太宰府)。

 6/30~9/17 「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の秘宝」@東京都美術館
 ※フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が再来日。都美術館はリニューアルオープン。
  巡回:神戸市立博物館。

 ベルリンのフェルメールは「真珠の(首)飾りの少女」、マウリッツハイスのフェルメールは「真珠の(耳)飾りの少女」で書き間違いではない。17日違いでほぼ同時期、上野公園のあまり離れてないふたつの美術館に紛らわしいタイトルのフェルメールが来る。二つの美術館のうちのどっちかがスパイを送り込んで仕掛けた罠としか思えない。私は(耳)より(首)のほうが好きかな。

A 「フェルメール見た?」

B 「上野のやつ? うん見た見た、真珠の」

A 「そうそう、あれ綺麗だったねぇ」

B 「うんホントね♪」

A 「すっごい混んでたよね」

B 「混み混みだったね、ぜんぜん進まないの」

↑二人が同じ絵を見たかどうかは謎・・・
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フジタ展@ポーラ美術館

2012-01-02 16:06:11 | 美術[は]
「レオナール・フジタ 私のパリ、私のアトリエ」@ポーラ美術館

 2日はポーラ美術館の無料入館日。実家から30分、天気も良く、寒くなくちょうどいい。昨年から延々とやっているフジタも今月の15日まで。ポーラでは昨年100点ほどフジタ収蔵品が増えたようで、総数172点で日本最多となったようだ。新収蔵品の多くは、板に描かれた子供の小さな作品だが、その全てを展示している。

 今回のお気に入りは下記の3点。

 《猫の床屋》 10cm四方の糞小さい作品でガラスに油彩で描かれたもの。とはいえキャプションには「油彩?」とハテナマークが付いている。不明なのか? 猫の床屋に来た猫客をトラ猫店主がトラ刈りにしようとしている漫画みたいな作品。


 《誕生日》 誕生会に集まったおともだち。大きなケーキを前に、わいわい騒いだりコーヒーこぼしたり鼻くそほじったり大騒ぎ。それはいいとして、窓の向うには恨めしそうに中を覗く6人の子供たち。それを見ても「君たちも中にお入り」なんて誰も言わない。うぉ~、想定外にかわいそうな絵じゃまいか!


 《少女と果物》 フジタ流の少女が座っている周りに散りばめられたフルーツいっぱい。それがまたやたらリアルに描かれていて美味しそうなもんだから。
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