ライダー、原点に帰る

劇場版の『仮面ライダーTHE FIRST』のDVDを観た。
真面目に正面から仮面ライダーを描いていて…
ストーリー展開他、申しぶんなく素晴らしい仕上がり。
心の中のモヤモヤが久しぶりに晴れた。
見終わって、かなり満足だった。
以前公開された、実写の劇場版『キャシャーン』も
こんな感じで作れば良かったのになあ～？
映画館で観て『失敗！』って思っちゃったもん、あれについては。

ここ数年のテレビの仮面ライダーシリーズ、
言わせてもらうと…
あれらは石ノ森章太郎先生の『仮面ライダー』では無い。
先生の作品とは、遠くかけ離れたものになっている。
しかし、それは悪い事ではない。
あれはあれで、充分面白い作品だとは思う。
…だから、もう、『仮面ライダーという冠』を
つけなくてもいいのじゃないかとアタシは思うのだ。
これは、まるで、
ガンダムシリーズが次々制作された時と同じ現象ではないか。
虎のいをかる狐。
ガンダムのいをかるガンダムシリーズ。
仮面ライダーのいをかるライダーシリーズ。
今回始まった『仮面ライダー／電王』に至っては、
バイク主体じゃなく鉄道（列車）だもんなあ？
…あれじゃ『ライダー』とは言えないし。
（でも、主人公の男の子かわゆいの。うふ）

で、『劇場版 仮面ライダーTHE FIRST」の話に戻るが…
黄川田将也くんが本郷猛の役で良かった！（イメージぴったり！）
仮面ライダーを演じるからには、
澄んだ瞳のその奥底に、悲しい影をたたえた役者でなければならぬ。
切なさとダークな部分を背負ってなければ、ならぬ。
石ノ森章太郎先生の作品に出てくるヒーローは
そうでなくては、ね。
華やかな光になど、あたってはイケナイのだ。
（『仮面ライダー』とは、そもそもそういう作品。）
世界平和以前に、自分が背負わされた宿命に悩み、もだえ苦しむ…。
愛する者、美しいもの為に、
惜しみなく自分の命さえ捨てる…。
もしくは、博愛精神の持ち主でなければ、イカンのである。

ちなみに、THE FIRSTにおける立花藤兵衛は、
『仮面ライダーV3』で主演した、宮内洋さんでした。