おかえり、結婚指輪

MRIでの検査の為、はずした指輪。
結婚して以来、ず～っとつけていたせいか、
最初、はずそうとしても指からなかなか抜けなかった。
それでも、なんとかはずして検査に臨んだのだが…。
今度は指に入って行かない。ひいいいい！！
…焦ったっ！…この６年で、どんだけデブッたアタシ？
以前のひねくれてた自分なら、
「幸せ太りでしょ？」なんて言われると腹が立ったけど…
今のアタシは、そんなことを言われたら素直に嬉しい。
胸はって、「そうなのよおおお～」と言っちゃうかも。

2001年5月吉日のその朝。
控え室には、両親と弟、そして伯父叔母たちが待っていた。
初婚の夫側の招待客数に比べ、
アタシ側の招待客は、わずか12人。（親族8人と友人4人）。
さすがに…アタシの結婚式に3回も招待するのは恐縮した。笑。
それでも、「おめでたいことには変わりないから」と、
今回も快く出席の了諾をいただいたのである。
人生3度目の白無垢。＜ありえない～。笑
40歳目前のトウが立った花嫁のアタシを見て、
皆、「良かった良かった」と、心から喜んで祝ってくれている。
弟が写真を撮ってくれた。
伯父、叔母、両親、アタシが並ぶ。
楽しくて仕方ないという表情の皆が、写っていた。
深い深い感謝の気持ちが、アタシの胸にこみ上げて来た。
と同時に、とても申し訳なく思った。
…ごめんね。こんな馬鹿で。こんな無器用で、人騒がせなアタシで。

ケーキ入刀や両親への感謝の手紙朗読とか、
自分たちを引き立てる演出等は、特別何もない結婚披露宴。
来てくださった方々に楽しんで貰ったらいい、
…というコンセプト（笑）だったので。
（感謝の手紙は、前日に両親と弟に直接渡して来た。）
夫の幼なじみの１人は、任地の沖縄民謡（結婚祝い歌）を披露。
他の悪友5人組は、夫を雛壇から引きずりおろし（笑）、
河合奈保子の『大きな森の小さなおうち』の大合唱。
（夫は河合奈保子の大ファン）
ユニークで、しかも頼もしい友人たちに盛り上げてもらい、
とても楽しく幸せな日になった。

あれから６年。
結婚生活を脱線転覆させることもなく、
日々着実に、平和に、平凡に歩んでいる。
何と言っても嬉しいのは、毎日、笑顔で居られるってことだ。
…コレはもう、両親、姑、友人、周囲の人たちのおかげ。
そしてなによりも、旦那ちゃんのおかげだと思っている。
今なら、臆面もなく言える。
アタシは世界一、幸せ者だ。生きてて良かった。

サイズ直しをした指輪が、
さらに綺麗に磨かれて手元に帰って来た。
お帰り、結婚指輪。これからも、よろちく。