アオクジラ-Bluepain-

日々徒然に思ったことを書き記します。ワッショイ!

年輪

2008年03月09日 01時11分32秒 | 日記
傷ついた宝石を抱きかかえて少女はさめざめと泣く
まるでその心が傷つけられたかのように

傷ついた宝石を慈しんで老女は静かに目を閉じる
その中に刻まれた歳月を愛おしむように

少女は美しいものしか知らない
美しいものだけが美しいのだと信じて止まない

柔らかいものだけが優しいのではない事や
痛みが時に新しい扉を開く事も

年輪を重ねることでわかることは
年輪を重ねなければわからないことで

さて、ボクらはそれをどれだけわかる位置にいるのか
何を知った気になっているのか
いずれわかって痛烈に恥じてまたそれを繰り返す
それがそれを重ねるということか…

少女は宝石を箱の奥へ仕舞いこむ
それをいつかまた手にとった時には
それの放つ輝きは違った色に見えるに違いない