アオクジラ-Bluepain-

日々徒然に思ったことを書き記します。ワッショイ!

キャメロンの実験

2010年03月22日 14時53分59秒 | 映画
話題のアバター観てきました。やっと。
ちゃんと3D上映の方。

聞いていた通り
メガネonメガネでの鑑賞は
些かのストレスではありましたが
これも前評判通り
3Dで観てなんぼだと思いました。
慣れるのに少し時間がいるし
人によっては酔ってしまうようですが
想像の上をいく映像体験でした。

シナリオがどうこうという批評もありますが
それはもう重箱の隅を突くものですね。

主人公が世界認識を混濁させるように
現実を忘れて映画の世界にどっぷり浸かるのが良いです。
世界観の設定がユニークで楽しかった。

何より、
観客が劇中の人物に感情移入できるかを飛び越して
人でないものにもそれは可能かという
実験的な要素が興味深かった。

余談、かつてエイリアンで登場した
パワードスーツとか
未だ実用化されてないのに
映画の中ではさらにグレードアップしてて
一昔前から見たら相当未来な現在の
遥か先を加速してく人の想像力に
目が眩む思いがした。

さらに余談、この作品を退けて
アカデミー作品賞とった
ハートロッカーは
さぞやハードルがあがったもんです。

鈴木建設は永遠に不滅です

2010年01月13日 02時31分56秒 | 映画
釣りバカ日誌20ファイナルを観てきました。

釣りバカの正しい見方としては
正月に地上波で放送するものを
ポテチでも咥えながら寝転がって観る。なんですが
最後ばかりは劇場で観たいと思って行ってきました。

この作品は沢山のお客さんに観てもらうために
1000円で上映するという
今のやたら高い価格設定の映画産業は見習って欲しい作品でもあります。

有楽町ピカデリー、朝一の回。
デートムービーとは言いがたい作品でもあるので
チケット売り場に並んでいるのは老夫婦や中年層のグループばかり。
作品もさることながら劇場の雰囲気自体が新鮮でした。

作品はファイナルといっても変わらぬ出来栄えで
最後まで釣りバカらしいものでした。
面白おかしいシーンが沢山あって
それに観客から素直なリアクションがあったりして
終始なごやかなムードで楽しむ事が出来ました。
その上、所々ぐっと来るシーンもあって
思いの外、自分の中にも感慨深いものがありました。

唯一、釣り好きとして惜しむらくは
いつもより長めに撮ったというクライマックス前の釣りシーンが
大目に見てもリアリティを逸していて残念でした。
イトウ相手にあんなロッドさばきじゃあっという間に糸切れちゃうって…。

とはいえ、釣りバカファンとして有終の美に劇場で立ち会えて良かった良かった。

イツワリノウタヒメ

2009年12月28日 20時43分29秒 | 映画
本年、映画館納めとして
「マクロスF-イツワリノウタヒメ-」観てきました。

マクロス全部入りとも評されるように
テレビシリーズ第一作目から蓄積されてきた
これぞマクロスというエッセンスがこれでもかというほど詰め込まれていて
この世界観が好きな自分としてはシナリオそっちのけでも楽しめる作品でした。

以下、意味不明な内容が続きます(笑)

VF-25がカタパルトから飛び立つとことか
船団のロングショットとか
或いは、巨人族と人の混在する町並みとか
仮想的に作られた空とか
挙げたらきりがないわけですが
かつて、マクロスプラスで再現された作中のライブシーンや
市街地での戦闘シーンなどなど
どれもこれも現在の表現技術を結集してビルドアップされていて惚れ惚れしました。

内容はテレビシリーズの素材やシナリオを再構成したものですが
7割くらい新規で作成されたらしく新鮮な感覚で楽しめます。
2部構成の前編としては後編に期待感の高まる出来で非常に楽しみです。

最近観た映画

2009年12月28日 20時41分52秒 | 映画
◆フィッシュストーリー
アヒルと鴨のスタッフが再結集して作成されたそうなんですが
前作にあった流れるようなストーリーテリングが
すっかりなりを潜めてしまったように感じて残念でした。
シチュエーションは変えても登場事物の佇まいは踏襲してたほうが良かった気がする。

◆グラントリノ
クリント・イーストウッドは安定感のある作品を作るなぁという印象。
ここ最近、ハズレる作品は作ってない気がします。
小さな町で愚かで臆病な人たちが巻き起こし、巻き込まれる事件を背景に
命の使い方について考える作品。
日本の政治家は必ず見たほうが良いと思う。

◆ぬくぬく
ぬっくんこと温水洋一と猫のなんともまったりした作品。
ただほのぼのとした物語が続くのかと油断してると
ラストでうっかり持っていかれちゃうので素敵です。
基本猫好きはニヤニヤして見たら良いです。

◆釣りキチ三平
タイトルどおり。釣りを主軸にした映画です。
同名の漫画をご存知の方も多いかと思います。
釣り好きとしてはもう少し色んな魚を釣ってほしかったなぁと思います。
フライフィッシングをするシーンでリバーランズスルーイットを思い出した。
仕草の美しさでは後者の方が上だったと思います。

ONE PIECE STRONG WORLD

2009年12月20日 16時53分09秒 | 映画
タイトルどん!ってことで観てきました。

まだ公開2週目ということで21時の回でも超満員。

人でぎっしりな劇場を見て
尾田栄一郎っていう一人間のネームバリューの
凄まじさを改めて認識しました。

アニメ映画で動員数の大きなジブリ作品や最近ではエヴァでも
宮崎駿とか庵野秀明というネームバリューのほかに
スタジオとしての評価がプラスされているけれども
今回のそれはおそらく純粋な尾田栄一郎の評価ではなかろうか…
(とはいえ、映画は多くの素晴らしいスタッフが作っているのですが)
かく言う自分もまず見に行かないジャンプ映画を見に行ってきたわけで。
少々この現象は他のアニメ映画の人気とは別物に思われました。

で、実際どうだったかというと凄いスケールに仕上がってました。
世界観の自由度を存分に生かした舞台設定と
カッコ良さを追求した要所要所の決めシーン。
ただ、漫画で十分それらを追求している分
それを越えていくというハードルは高かった感じがしたし
仲間たちも増えてきて、それぞれを掘り下げるにも時間的な制約などあって
観客それぞれの中で見たいキャラが期待通りに活躍できたかで
満足度が変わるんだろうなということも感じました。

尾田栄一郎のこだわりはOPにあるということで
冒頭、それぞれのキャラが登場していく数分間は
これでもかというほど贅沢でした。

今作はシナリオはシンプルにってことで進められたそうなんですが
個人的にはシナリオに期待してたのでそこだけが残念でしたけど
映画館に足を運ぶ人の期待には十分に応えてる作品でした。

2012

2009年12月13日 15時53分24秒 | 映画
2012を見てきた。
もう素晴らしいバカ映画でした。賞賛に値する。
ダイハード4.0の時に感じた感覚に似てます。
とんでもない絶望的なシーンなのに
なんでこんなに笑えてしまうのだろうという妙。

ラストは広げた大風呂敷がきれいにたたみ切れたとは
ちょっと言いがたいものでしたけども
映画館でお金を払ってみるには十分な作品でした。
CMで一応、愛がどうしたとか大切な人がどうしたとかいってますけど
そんなの作品性にほとんど不要です。

もう、単純にエライこっちゃーって楽しみましょう。
ビールにポップコーンで最高ですよ。ええ。

最近の

2009年11月04日 01時07分11秒 | 映画
◆イキガミ
ちょっと飛躍した設定の世界観の
ディティールがどれくらい原作からはしょられているのかは
分からないのですが
泣かそうとしてきてるなぁと言うあざとさを感じました。
作品の性質上そういう演出は避けられないのでしょうけども…
例外が一つくらい混じってても良いのになぁと思いましたよ。


◆トウキョウソナタ
失業者が見るべき映画ではありません(笑)
黒澤清作品に漂う絶望感が染み出てたなぁ
少し頑張ったくらいでは解消されない絶望とか不条理とか
そういうものに敏感な人には面白くもあり苦しくもありな作品。
ラストが珍しく陽がさす感じで終わってるのは良かった。


◆ワールドオブライズ
リドリー・スコットはエンターテインメントがいいと思う。
要はマッチスティックメンが好きなんですけど…
純粋に最近シリアスなものを求めていないせいもあるのですが
結構退屈でした。
レオナルド・ディカプリオは漸く泥臭い役が板についてきた気がする。


◆純喫茶磯辺
仲里依紗がかわいいです。
麻生久美子もかわいいです。
それで50点くらいあげてください。
コメディタッチの中にちょっと複雑な人間模様をいれると
良い感じに感情に揺れが出来るので
なんか感動してみる事が出来るみたいです。


◆インクレディブル・ハルク
前作のハルクは中々に酷い作品だったので
改めて手にとるのは葛藤してたんですが
無難に楽しめる出来でした。
エドワード・ノートン久しぶりに見たけど良い体してた。

アナコンダ4

2009年09月23日 12時12分26秒 | 映画
「アナコンダ4」が筆舌に尽くしがたいほどに
く○映画だったことをご報告せずにはおれません。

とにかくひどい!
明らかに低予算だったことが見受けられるのですが
ロケーションはどっかの林で湿度感も薄暗さもなく
登場人物には個性も無ければ愛も無い!
ここまで褒める場所の見つからない映画も中々ありませんよって褒め言葉。
突っ込みどころは満載なので
みんなで見て口々につっこむというのが正しい見方かもしれません。
個人的なオススメシーンは(オススメ?)
プロの傭兵であるはずの男たちが目の前にいるであろう
大蛇に絶対あたるはずも無い乱射をひとしきりした後に食われるところ(笑)
大体これが3シーンくらいあります。
あとね、アナコンダ出てこない!あれは蛇だけどアナコンダじゃないね。
あとね、大蛇スゲー速い。
オフロード車がスゲー遅いのかもしれませんけど
逃げても追いつかれるんですよ!
アナコンダ3から話が繋がっているらしいんですけど
3はつまんなそうで見て無かったよ…見て無くてもまったく問題ないですが。
これで映画のひどさの1/3くらい伝えられたかな(笑)

結論としてはアナコンダは1作目だけは傑作です。
明らかに予算がついてるので役者も豪華だし
ちゃんと熱帯雨林の中で撮影されてるしね。

基本的に自然災害ものとか巨大生物ものは好きなんですけども
ホンッとにひどいから見てみてよ(笑)
88分がこんなに長く感じる事も無いからさ。

何故か興奮しちゃってる時点で思う壺だったりすると悔しいなぁ。

サマーウォーズ

2009年08月23日 02時36分27秒 | 映画
「時をかける少女」に続いて
細田監督がしかけた期待作「サマーウォーズ」は
清清しい程、その期待の上をいく作品でした。

前作同様に夏を背景にした
少年と少女の物語。
そこへ家族という要素が加わって
ぐっとバラエティと複雑さが増し
一人っ子と大家族、田舎とハイテクという対比の中で
対極であるはずのそれらが否定し拒絶しあうのではなく
肯定し繋がっていく様は感動的でした。

素晴らしい脚本と脱帽の演出で
全く飽きることなくクライマックスを迎えられました。

沢山のキャラクターそれぞれに
しっかりと人格が宿っていたこともその要因のひとつで
主役にばかりフォーカスがあたるのではなく
登場人物それぞれに丁寧にそれが向けられている点は
見ている側に温かさを与えてくれたように感じました。

冒頭で、少年と少女の物語としてますが
実は少年と少女とおばあちゃんの物語であることが
この作品の最大の成功点だったことは
見られた人には言うまでもないと思います。

どんな状況でもブレないおばあちゃんの存在は
作品そのもののブレのなさの象徴でした。
果たして、この作品のクライマックスはどこなのか
色んな部分にそれぞれの感じるところがあると思いますが
個人的にはおばあちゃんが黒電話を前にして
沢山の手紙に囲まれている場面で
とりわけ感動してしまいました。

あそこにエンターテインメントの真髄を見た。
師匠が自慢の船をアレするシーンも痛快だった。

物語が素晴らしい決着を見てエンドロールと共に流れる
山下達郎の曲も素晴らしくマッチしていて
爽快感を残して劇場をあとに出来ました。

西の魔女が死んだ

2009年06月27日 11時17分20秒 | 映画
同タイトルのDVDを見たわけですよ。

ラストは卑怯なくらいの落としようでね。
泣かざるを得ない!
そこまではちょっと退屈なくらいに淡々としたもんですが
最後があんなふうにまとめられちゃうと降参です。

木村祐一の演じる不器用な男の
後半の佇まいは予測されるとはいえ反則です。
芸人に泣かせ役やるとなんであんなに雰囲気がでるんでしょうかね。

作中のほとんどは少女と魔女の交流が描かれていて
他の登場人物はさほど画面に映らないのだけれど
しっかりそれぞれの人柄が伝わってて素晴らしかったです。

西の魔女の最後のメッセージは気が利いていて気に入りました。

ウチの祖母は残念ながら魔女ではないなと思いました。