goo blog サービス終了のお知らせ 

プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

大崎隆雄

2017-01-22 09:16:43 | 日記
1961年

スタンドから「どうして打てないんだ」と巨人打線にヤジがとぶほど、大崎のカーブのコントロールがすばらしかった。プロ入り初の巨人の試合に11三振を奪い、無安打に押えたのだからさぞうれしかったろう。真っ先に出迎える谷口コーチ、これにつづく三原監督とナインの握手を受けながら、帽子をとって何度もおじぎをする。その額は玉の汗でいっぱいだ。「きょうはカーブのコントロールが非常によかった。その反対にシュートが悪かった。二十六日の中日戦にでたときは、逆にシュートがよくてカーブが悪かった。全くむずかしいですね」勝負度胸のよいのは定評のあるところ。五回は長嶋を三球三振させて平然としていた。「あれはカーブ、カーブ、ドロップのコンビネーションで投げた。八回は2点差があると思うとつい気がゆるんでしまって。でも低めにはずれるカーブに長嶋さんが手を出してくれたので、助かった」首位打者の長嶋も新人の大崎に手が出ない。「きょうの三振は六つでしょ」と聞き返し「11だよ」といわれると「え!そんなに多かったのですか。やっぱり、あがっていたんだなあ」と笑って逃げてしまった。ほんとうにあがっていたのか、おとぼけなのか、その点に新人らしいはにかみを残していた。四月二十四日に十九歳の誕生日を迎えたばかり、多摩川等々力の合宿の個室にいるが、東京では次兄賢雄さん(法大野球部)が相談相手だ。京都の実家からは「好きなようにやりなさい」と何もいってこないという。大崎がノビノビと投げまくっているのは、家族の無言の声援があるからだろう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 石川緑 | トップ | 石川緑 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

日記」カテゴリの最新記事