1960年
日鉱日立のエース嵯峨健四郎投手(22)は二十八日東映フライヤーズ入りが決定。十二月三日正式に契約する。嵯峨投手は秋田商高卒で大毎三平投手の一年先輩、身長一・七五㍍、体重七〇㌔、右投右打の本格派速球投手で、三十年春日鉱日立に入り、豊かな素質を砂押監督独特の指導で伸ばされて頭角を現し、三十一年の都市対抗で日鉱が小野賞を獲得したときの立役者として一躍中央球界に名をはせた。しかしその後速球と落ちるカーブをマスターしたものの、制球力に難点があってやや伸びなやんでいた。今年は右打者の膝もとに食いこむシュートをモノにして投球に威力をまし、ようやく大器らしいピッチングを身につけた。砂押監督も「プロの二線級以上の力がある。ムラがなくなれば一流投手だ」と折り紙をつけている。巨人、広島、東映から入団交渉をうけていた。
嵯峨投手の話 念願がかなってプロ入りすることになったのはうれしい。これまでになったのもみな砂押監督のおかげです。監督さんもしっかりやれと喜んでくださったので死ぬ気でやります。大毎の三平と投げあえるよう、いまから楽しみにしています。
日鉱日立のエース嵯峨健四郎投手(22)は二十八日東映フライヤーズ入りが決定。十二月三日正式に契約する。嵯峨投手は秋田商高卒で大毎三平投手の一年先輩、身長一・七五㍍、体重七〇㌔、右投右打の本格派速球投手で、三十年春日鉱日立に入り、豊かな素質を砂押監督独特の指導で伸ばされて頭角を現し、三十一年の都市対抗で日鉱が小野賞を獲得したときの立役者として一躍中央球界に名をはせた。しかしその後速球と落ちるカーブをマスターしたものの、制球力に難点があってやや伸びなやんでいた。今年は右打者の膝もとに食いこむシュートをモノにして投球に威力をまし、ようやく大器らしいピッチングを身につけた。砂押監督も「プロの二線級以上の力がある。ムラがなくなれば一流投手だ」と折り紙をつけている。巨人、広島、東映から入団交渉をうけていた。
嵯峨投手の話 念願がかなってプロ入りすることになったのはうれしい。これまでになったのもみな砂押監督のおかげです。監督さんもしっかりやれと喜んでくださったので死ぬ気でやります。大毎の三平と投げあえるよう、いまから楽しみにしています。