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プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

石川緑

2017-01-22 08:53:08 | 日記
1960年

この日の石川の投球は実に素晴らしかった。快投という形容がぴったりあてはまる。無安打、無得点の大記録を寸前で逸したとはいえ、巨人打線をきりきり舞いさせた投球は立派であった。一回まず土屋を三振させて好調なすべりをみせたが、正直なところ、打者が一巡した四回あたりが成否の大きなポイントとみられた。ことに老練な与那嶺、当っている王の両左打者に対するコースとコンビネーションが注目された。ところが外角へ大きなシュートをかませながら、イン・コースを緩急二種のカーブと伸びのあるストレートできめつけた。イン・ローを攻め抜くだけの球力があれば下手投げの投手は左打者に弱いという定説は成り立たないであろう。これまでの石川緑にはアウト・ローで伸びのストレートがなかった。シンカーを有効に生かすには、伸びのあるストレートとのミックスが絶対条件である。スピードを殺したアウト・カーブも、引きつけの足りない打者の泳ぎ(上半身)を誘って成功した。五回のトップ打者長嶋に二ゴロを打たせたシュートも威力があった。いずれにしても、再三痛い目にあわされながら(一軍のゲームで)黙々として努力、一歩一歩築きあげてきただけに、この日のピッチングは今後の彼に相当大きな自信を植えつけるであろう。相手が巨人であったからなおさらだ。だが走者のいるときのピッチング(投手としてのフィールディング)打者とのかけひきなどまだまだ身につける課題が多い。

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